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ワルシャワ医科大学医学部3年 まとめ【微生物学】

こんにちは!
ポーランドの医学生🇵🇱りんたろ です。

3年生のメイン教科は病理学&病態系理学、薬理学、そして微生物学と3つあります。今回は、微生物学についての記事です。

■微生物学とは■

微生物とは(真正)細菌、古細菌、原生生物、真菌類など、顕微鏡的大きさ以下の生物を指す。主として原核生物(細菌、古細菌)を対象とし、ウイルスを対象に含める場合もある。

Wikipediaより

微生物学は、黄色ブドウ球菌、緑膿菌など、常在菌も含めて、菌やウイルスが問題を起こすとどういった症状を起こすか、そしてその菌に対する治療法などを勉強しました。

■授業■

ワルシャワ医科大学の微生物学は、前後期、1年かけて単位を取得します。授業は週に1回、約2時間半ありました。授業の前半は講師がプレゼンをしてそれを聞き、後半はプレゼンでやった内容に関わる事を実験します。後半の実験では約10人の学生に1人、担当の講師がいて、後ほど詳しく説明しますがその講師と口頭試験が行われます。

僕が好きだったのは授業の後半に行われる実験です。実験では顕微鏡を使って微生物を観察したり、抗菌薬に対して抗体があるか否かを見極める時間があったり、より実践的な内容だったので面白かったです。

授業の前半で行われるプレゼンのスライドは後日、配布されるのでそれを元に試験勉強を行います。

■試験の構成■

試験は、中間テストが4回と、最後に期末テストがあります。

中間テストについて
中間テストは2回が筆記、そしてもう2回が口頭試験です。
ハンガリーやチェコの医学部は基本、どの科目も口頭試験らしいのですが、僕の大学は基本筆記(選択問題)なので、3年生で初めて口頭試験を受けました。
口頭試験は自分の担当している講師と行います。僕の講師の口頭試験は、いくつもある紙から4つピックアップして、微生物やその治療法、培養方法などを問われました。4つある問題のうち、3つが正解していれば合格という感じでした。僕の担当講師はあまり厳しくなかったので1発目で合格できましたが、中にはかなりの知識量がないと合格させてくれない講師もいたようです。口頭試験はどの問題が出るか、そしてどの講師が自分の担当になるかの運だと実感しました😅

筆記試験は、記述式の問題でした。大きな設問が約5問あり、全体で6割で合格でした。記述式の問題は、とにかく全て自分が知っている事を全て書く事で乗り切りました。口頭試験も筆記試験も、基本的に授業で講師が作ったパワーポイントのスライドの中から出題されるので、それを使いながら計画的に勉強すれば中間テストは問題なく合格できます。

期末テストについて
期末テストは、PracticalとTheoryの2つに分かれています。
Practicalはグラム染色をしてどの菌かを当てます。Practicalが不合格になる人はまずいないので、試験前日にグラム染色の方法の動画を見る事と、菌の分類を覚えておくぐらいでパスできます。

Theoryは選択問題(4択)で、80問あり、50%以上正解で合格です。
問題の半分はケーススタディで、既往歴や現在の患者の症状から病原菌を特定したり、その治療法についてを導き出す問題でした。ケーススタディは長文で出題されるので1問解くのに時間がかかり、更に引っ掛け問題が多かったので難しかったです。ただ、こういったケーススタディが今後、どの国の国家試験でも問われるので、良い練習になったなと感じています。

■まとめ■

微生物学は抗生物質に関しては薬理学とも繋がりがあったので面白く学べました。薬理学で学んだ知識を微生物学でも活かすことができ、自分が履修してる科目同士が結びついた時は感動しました。
ただ、微生物学はかなり範囲が広く、発病機序から治療法まで、菌、真菌、ウイルスと幅広く膨大な量の知識を覚えなければいけないのは大変でした。

試験も無事合格出来て大変良かったです。

以上が、微生物学のまとめでした。


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