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ミリオンセラーの作り方

ミリオンセラーという言葉があります。

書籍、音楽CD、ゲームソフトなどの商品で100万以上の数を売り上げた作品ですね。

いわゆる大ヒットを意味する言葉なんですが、もうCD自体が消えたり、ゲームソフトもダウンロードが主体となっています。商品がアナログからデジタルになってしまったので、ミリオンセラーという言葉は死語と化しています。

唯一書籍はまだアナログとしての商品がかろうじて残っていますが、本自体が売れなくなっていますからね。特に小説はなおさらそうです。

シリーズものでならまだしも、単体作品でミリオンセラーは昨今ではほぼ聞きません。

編集者が、「○○先生(超有名作家)の新作でもミリオンが不可能になった」とかなり前に嘆いていたことがありますが、今はその比ではないくらいミリオンセラーは難しくなっています。

とはいえ作家の夢はミリオンセラーでもあります。

どういう作品がミリオンになるかを考えてみると、条件は三つです。

1 感動作であること


心が揺さぶられる、魂が震えると形容されるような作品は、ミリオンセラーになっていることが多いですよね。

日本でミリオンセラーになる小説といえば、難病ものが多いです。不治の病にかかったヒロインと主人公のラブストーリーが定番となっています。これは感動作の部類ですね。

意外にミステリーでミリオンセラーになることは珍しいんです。あっても感動ミステリーになります。泣かせるという要素はミリオンセラーでは必要なんです。

2 読む層を選ばない


さらには、性別年代問わず読まれるものです。

ある一部の人間にだけにわかるという作品は、有名人が書いたとか別の要素がない限り、中々ミリオンセラーにはならないですね。

日本の読者人口を考えると当然です。小学生からお年寄りが読んでも面白くて感動ができる作品というのが、ミリオンセラーの第二条件です。

3 作家の個性が爆発したもの


あともう一つあるとすれば、作家性が全面に出たものです。

その作家の個性や経験が、これでもかと盛り込まれているもの。それが読者の心の琴線に触れるんです。

ミリオンセラーには不思議とデビュー作が多いんですが、デビュー作って、作家の個性がもっとも込められている確率が高いんです。


4 次のミリオンセラーはこれだ!


自分もミリオンセラーになる作品が書きたいなと常々思うのですが、ふと「もう書いてしまったのでは」と考えました。

それは、こちら『お父さんはユーチューバー』です。

これは家族愛をテーマにした感動作です。泣ける作品ですね。感想を読んでも「とにかく泣ける」というのが多いです。

女優の莉子さんも「初めて小説で泣きました。題名からは想像できないほど温かい家族の物語が詰まっていました」と絶賛してくださっています。莉子さん改めてありがとうございます。

感動作で泣けるということは第一条件はクリアです。

第二条件の性別年齢問わず幅広い層の人に読めるというのは、朝日新聞さん主催の『子ども読書応援キャンペーン』に、『お父さんがユーチューバー』が選ばれたことでクリアしています。

他は『ドラえもん』や『名探偵コナン』、『銭天堂』、『ざんねんないきもの辞典』などベストセラーばかりですからね。しかもお父さんはユーチューバーは児童書ではなく一般書です。

だからこのキャンペーンに選んでいただいて驚きました。これは結構凄いことなんじゃないでしょうか。

ということで第二条件もクリアです。

3つ目の作家の個性が込められているというのもクリアしています。

お父さんはユーチューバーは父親と娘の話なんですが、僕も娘が二人います。他のお父さんと比べたわけではないですが、子供と一緒に接してきた時間に関しては、ほんと日本で五十番内には入るんじゃないでしょうか。

僕は以前放送作家をやっていたんですが、放送作家をやめたのは、子供と一緒にいる時間を増やしたかったというのも理由の一つです。

子育てというのは、自分の中でも大事なキーワードなんです。昔から親子ものの作品が好きだということもあり、『親子』『家族』というのは、自分にとって作家性が色濃く出るものなんです。

どうです。ミリオンセラーになってもおかしくないじゃないですか。自分では真剣にそう考えています。

そんな『お父さんはユーチューバー』が、来月(7月14日)文庫化されます。そうです。なんと宣伝でした。

今ならここから予約できます。

予約していただける数が多いとほんと助かるので。このnoteを読んでくださっている方ならば、予約してくださるはず(願望)

ミリオンセラーになる作品を、ぜひぜひ読んでみてださい。

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