スクリーンショット_2019-01-14_15

Training Day of Hypnotherapy 1/3

DAY 1・2(第1稿)

Rioです。催眠の勉強として、7日間の催眠療法のトレーニングを受けて来ましたので、どんなことを行なっていたのか、学んでいたのかと所感など記していきたいと思います。(雑文失礼!)まずは、知識を深める2日間でした。

今回もこちらで学んできました。
https://www.jh-academy.com/

こちらで講義を行なっている催眠療法士の村井先生の授業は、脳科学の最新情報をベースに催眠を説明してくれるので、とても興味深かったです。日本の催眠療法士の中では第一人者と言って問題なさそうです。授業は、とても穏やかな口調で進めていただき、先生の催眠療法のテクニックのデモでは睡眠状態に入っていく受講生もおりました。(言葉の力を感じました)。

一応、村井先生のプロフィールを記載しておきます。

村井啓一:1952年2月生まれ。同志社大学文学部英文学科を卒業(BA)後、米国のビート派の詩人と英詩創作に興味を持ち、アラスカ大学大学院英文学創作科修士課程に入学。アラスカの自然の中で様々な体験を得ながら英詩を書く生活に約5年間を費やす。修士課程を卒業 (MFA) し、日本に帰る。大阪で広報・広告関連の代理店に英文コピーライターとして勤める。その後、東京に移り、米国の医薬品会社、コダック社、デルコンピュータ社でコミュニケーションズ (広報宣伝) 担当部長やディレクター職を務めた後、日本企業 (アスクル) のコミュニケーションズ (人事広報総務) 担当取締役として株式上場を手伝う。その後、家族のケアに専念するため退職。家族のケ アを経て、そのケアの対象を広げることになる。会社におけるストレスマネジメントやカウンセリング等の豊富な人生体験を生かしつつ、ヒプノセラピーをベースとして、個々人の状態に応じた総合的な心理療法を行う。

・一般社団法人日本臨床ヒプノセラピスト協会 (Japan Board of Clinical Hypnotherapists) 代表理事/認定マスター・インストラクター
・米国催眠士協会 (National Guild of Hypnotists) 認定マスター・インストラクター兼日本代表
・米国催眠療法協会 (American Board of Hypnotherapy) 認定マスター・インストラクター
・国際催眠連盟 (International Hypnosis Federation) 認定マスター・インストラクター
・米国ヒプノファーティリティ・ドットコム (HypnoFertility.com) 認定ヒプノファーティリティ・プラクティショナー
・日本催眠学会(Japan Institute of Hypnosis)理事
・日本ホリスティック医学協会 専門会員

催眠の守備範囲

一見イメージが怪しげなのですが、昨今は脳科学や認知心理学、行動認知学などと連携されていて、特に脳科学がここ10年で発展してきたことから、脳の仕組みが解明されるにしたがって、催眠状態の脳の働きも徐々にわかってきているようです。それでもまだ、臨床がベースとなっていてエビデンスにまでは至っていない感じもあります。

催眠による効果に関しての文献は世界中で膨大に存在しているのにも関わらず、スピリチュアルな世界観として「催眠」が存在しているところに、もしかすると価値があって、ポテンシャルがあると個人的には思っています。

何が正しくて何が間違っているのか認識しづらい世の中だと感じる方は、少なくないと思います。世の中に絶対的なものはどこにあるのか、なんてことを考え始めると、なんだか宗教的な感じにハマっていきそうですが、他力本願ではなくて自分の内側との対話によって、一定の解を持っておくのも良いなと思って続けています。ビジネス界隈、シリコンバレー界隈では昨今、座禅や瞑想、マインドフルネスが盛り上がっていましたが、自己で内的な自分(無意識)とアクセスするのは、その状態に到るまで訓練が必要で時間もかかります。一方、他者の暗示によって、無意識にアクセスすることのできる催眠は、手法を間違えなければ気軽に無意識下にアクセスできるので、教育やスポーツ方面でも活用しやすいと感じます。(実際に取り入れている事例は多くあります)。催眠の領域は多岐に渡って効果を発揮するポテンシャルがあると感じています。

さて、こちらのトレーニングですが、修了すると米国催眠士協会(NGH)の認定のセラピストとなれます。もちろんセラピストには訓練が必要なので、スタートライン立ったというくらいな感じでしょうか。

NGHという団体は、1950/51年に米国で設立され、2009年11月現在で世界65ヶ国に約12,000名の会員を擁する世界最大規模の催眠士(ヒプノカウンセラー/ヒプノセラピスト/ヒプノティスト)の非営利団体です。
https://ngh.net/

非営利組織になっていて世界最大規模の催眠療法士が所属する団体、年に1回は大会が開催されて世界中から催眠療法士が集結するみたいです。(今度行ってみたい)。

個人的には「催眠」を伝える時、昨今の脳科学の発展をベースに「記憶」のメカニズムを伝えたいと思っています。今更ですが、催眠療法の定義は、「催眠下で行う心理療法」のこと。また、催眠下に誘導する際に、用いられるポピュラーな手法は、ドクターフラワー手法/腕すかし/目の不動のテスト/演技法/段階的リラクセーションなどなど、世界中に様々な手法があります。(多くの方の催眠のイメージは、催眠誘導の怪しさなのではと思いますw)。しかしながら、上記の定義の通り、一番重要なのは催眠の状態に入るということだと言えます。催眠療法では、主に人の記憶を扱います。また、自分の過去の記憶によって、トラウマを抱えている方などのストレスを取り除いたりするのに催眠療法は効果的だと言われています。

人は、ある記憶を思い出す際、脳の中ではその記憶が不安定化する働きがあります。不安定な記憶に対して、再定着する前に何らかの暗示を入れることで記憶を変化させます。そして、変化した記憶を再び定着させることで元の記憶を変化させていきます。これは、強制的に記憶を書き換えるということではなく、過去のエピソードに対して、今現在の価値観で上書きするという言い方に近いかもしれません。

参考図(講義資料より抜粋):

長期記憶の再固定化

上記の通り、記憶は思い出すたびに編集が加えられるので、実は記憶を想起するとき人は、元始の経験の想起ではなく、前回思い出したことの想起であると言われています。また、何度も繰り返し想起をすることで、記憶の減弱が起きるとされています。

例えば、エレベーターの中で過呼吸になってしまったとき、その時の恐怖がエレベーターと結びついてしまい、エレベーターに乗っただけで恐怖を感じるようになってしまった。これを恐怖学習として記憶に残します。しかしながら、その後、恐怖を感じた時と同じ状況を経験しても、嫌悪刺激がなかった場合、この状況は恐怖を感じる必要はないとして記憶の減弱が起きて、脳は消去学習を行うそうです。

催眠療法の中の暗示療法では、上記のような恐怖を感じた状況の記憶を再現させて、五感を統合的に利用しながら、現在の感情の認知をすることで(時には記憶の減弱を利用して)長期記憶に再定着させていきます。

顕在意識は、情報を再構築する傾向がある

意識には2種類あると言われています。一つは潜在意識、そして顕在意識。潜在意識では、経験した全てのことを記憶しているが、全てを思い出すことができない。顕在意識は、意識に強くアピールした経験だけが記憶に残る、という特性があります。記憶は、思い出せる経験や情報を集めて、編集が行われます。思い出すという行為は、編集後の記憶が対象となります。その記憶には、外部の状況だけでなく、内部の感情なども含まれます。

あなたが催眠に入りやすいかどうか

催眠に気になった時、自分は催眠に入りやすいのかどうかを知る方法があります。アイロールテストと呼ばれる手法です。まず、目玉だけを上に向けます。この時、目がどの状態まで上に上がるかを下の左の図で確認してください。4は催眠がかかりやすい方です。そして、目玉を上にあげた状態をキープしながら、瞼だけゆっくり閉じてみてください。その時、白目だけ見えている状態なら、下の右の図の4となります。4の状態になる方は、比較的催眠に入りやすい方と言えます。

参考図(講義資料より抜粋):

いくつかの方法がありますが、顎を引いたまま徐々に上を向いて黒目が上に行けば行くほど催眠に入りやすいと言われています。コロンビア大学のDr.Herbert Spiegel氏は、黒目が上を向いたまま、瞼を閉じることができる被験者の、73.9%が催眠に入りやすいとの実験結果を発表。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?