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スティーブン・リードのボールが飛び続けたら

まずはこちらをご覧いただきたい。

元アイルランド代表スティーブン・リードがブラックバーン時代に放った、超高速弾丸ミドルである。速度は時速189km/h。止めろと言われて止めようとするGKも相当だが、生きているうちに東海道新幹線と同速のシュートにはできれば遭遇したくない。まして絶対食らいたくない。体感は亜音速である。


①飛距離の公式

なんにせよ、初速度(v)と打ち出し角度(θ)が分からなければ話にならない。重力加速度(g)は9.81m/s^2とする。(頭がああああああああ!!!)

その上で滞空時間(t)、到達高度(h)、到達距離(l)を算出する。その際の公式は以下である。

よし、分からん。

高校物理はブックオフに置いてきた。なにくそ根性で叩き出す。

②発射角度:計算計算♪(無視してください)

ボールはポストの高さ2.44メートルの少し下で突き刺さっているが、ボールにはバックスピンがかかっている関係でキーパー手前でマグヌス効果が発動。

ホップアップしているため、直線に飛べば少し下にいったと思われる。

分かりづらすぎるので、ペナルティーマーク(PKを打つ点)付近で顔の横をかすめ、あわや顔面が陥没しかけたDFを基準にする。身長は180cmと仮定して考える。ペナルティースポットからペナルティーアークまでは9.15mなので、高さ1.8m・底辺9.15mの三角形から打ち出し角度を求めると、tanθ≒0.20なので発射角度は大体11.34度。(マグヌス効果は以下。テストに出ます。)


②回転数:計算計算・・・!(無視してください)

次に初速だが、0.38秒でゴールに突き刺さっているので一旦52.5m/sとして考える。

重要なのは揚力なのでボールの回転数を出す。ゴール到達までの0.38秒間にボールは3回転。回転数は1分間で算出するため、N≒473.68rpm(約473回転/分)。

役者は揃った。いくぜ・・・!

③2秒で100メートル縦断

先述のマグヌス効果による揚力付与を考えて計算する。条件は、

初速:52.5m/s、発射角度:11.34度、回転数:473.68rpm、ボールの質量:450g

計算方法は省略する。とりあえずツールにぶち込んでいく。結果、

飛距離:107.46m、最高到達点:5.56m、滞空時間:2.12秒

試合を行なっていたウィガンのホームスタジアムは縦110mなので、2秒強あればピッチを端から端までワンバウンドで縦断できる。

④1秒で50m先にあるビル2Fにイン

DWスタジアムが草サッカー場であれば、ライナー気味に飛んだボールは50メートル先にあるビル2階の高さへ1秒で到達し、2秒後にロビンパークアリーナの利用者を襲撃する。

振り返った頃にはボールは点である。

⑤9mm拳銃弾が飛んでくる

この時運動エネルギーは620.2J。9mm拳銃の1.4倍。

仮に枠を外れて観客席に飛べば、中段に約0.5秒で到達。ほぼ回避できない。直撃すれば間違いなく病院送りである。ゴールしてよかった。

⑥力士に体当たりで4m飛ばされる

幕内力士の平均体重が160kg。土俵の直径は4.55mなので、ハッケヨイノコッタで4m飛んでいたら1発アウトである。そんなシュートをまともにくらえばとんでもないことになる。

まとめ

スティーブン・リードは決戦兵器。

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