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世界に10%のレフティーが誇る絶対優位

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「全世界の90%は右利き」

そして10%しかいない左利きは、どのスポーツでも優位に立っているイメージ。

そしてサッカーにおいて、これには攻撃守備において確かな理由がある。「逆をとる」ということに焦点をおいて考えると説明は恐ろしく簡単になる。意識上、無意識下両方において、左足は反則級のステータスなのだ。

①対人守備は背中を見られたら即詰み

「相手の背中が向いている方向に抜き去る」ことができれば完全に逆を取れる。何を当たり前のことを言っているんだと思われそうだが、これを実践しているシーンがどれだけ少ないかを考えて欲しい。

ドリブルで相手をかわす方法は大きく4つ。①速度で置き去りにする②半身分ずらす③股を抜く④逆をとる

戦術上ほとんどの場合、①か②ができれば問題ない。正対しているDFがいるときにチームとして最も厄介なのがパスが出せないこと。最悪①ができなくても②ができればパスコースが作れる上に体の横を突破できる。これで本来十分なのだが、仮に④が連発できれば、それは「個の力」と呼ばれドリブルお化けになれる。では逆を取るにはどうするか。やることは一つしかない。相手の重心の逆方向かつ相手の背面方向のスペースを目指してドリブルする。

このとき、技術云々よりもまず絶対優位なのが「左利き」のレフティーである。

②左利きが右利きのDFをかわす場合(想像力必要)

右利きは生活するとき常に左足に重心がかかっている。ジャンプするとき左足で踏切り、「休め」の姿勢で左足に体重を乗せる。これは生活レベルから刷り込まれている無意識の習慣のようなものであり、必要に迫られて臨機応変に切り替えられるものではない。右利きは常に体重が左側に寄っているのだ。

では左利きのFWが左足でボールを持っている状態を想像して欲しい。リアルに。左足の彼はあなたをかわして左足でシュートを撃ちたいだろう。ということはあなたの右側を通りたい。右側を通る前に先述の4択を考える。この間も徐々にあなたに近づいてくる。急激にあなたの左方向に動くFW、あなたは一瞬出遅れただけでさっきから重心が乗り気味だった左足に完全に体重が乗るタイミングができる。乗り切った瞬間、相手が左足であなたの右側に方向転換。完全に逆をとられる。こう書くと、「いや、分かってるよそんなことは。だから対策するんでしょ」という話になるが、結局「分かっていても止められない」という言葉が生まれたのはそういうことなのだ。なぜ分かっているか、90%のプレーヤーが同じケースに陥るからだ。普段から重心が左に寄っている右利きは方向転換されただけで体重を右に移動するのに時間がかかる。「次何をするか分からない」選手なら抜かれる時の技術で納得できる。そうでないから不思議な感覚になるのだ。

③左利きが右利きのキーパーにシュートを撃つ場合

これは無意識下の話になる。普段キーパーの練習を行うコーチングスタッフは、あらゆるボールの跳ね方をGKに対応させるべく、バウンドさせたり至近距離からシュートをしたり、3人がかりで次々ボールを蹴り込んだりすることで、不意に飛んできたイレギュラーなシュートをとっさの判断で止められるよう練習を組む。ではそういうスタッフがボールを蹴る場合、果たして利き足はどちらだろうか。

当然左利きのメンバーがいればタイミングはつかめるようになる。ただし、それと右足で撃ち込まれる回数は比較にならないだろう。そもそも試合で会敵する機会が少ないとすれば、メインのトレーニングにわざわざ盛り込む手間はかけない。

結果、試合本番に左利きのFWがいた場合、慣れていないタイミングで、しかも普段と逆回転で逆方向に高速でボールが飛んでくるのだ。試合中にドッキリを仕掛けられているような気分になるだろう。


まとめ

「相手の背中をとる」ことが対人では一撃必殺になる。「逆を取る」ことは方法の一つでしかないが、左利きが攻撃する際重心のコントロールの時点でアドバンテージがある。右利きは左足に体重を乗せて生活しており、無意識に体重の偏りがある。一方左利きは、左足でシュートとパスを行うため体重の乗っていない右足側を通りたい。ただ逆を取られるだけでなく普段の重心を完全に逆へ移動させることが必要になるため、エネルギーと溜めが余計に必要になり、必然的に出遅れる。

左足は完全に優位なのである。

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