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【データ集】ポケカにおける欲しいカードをドローできる確率

こんにちは。今回は「ポケカにおける欲しいカードをドローできる確率について」です。ここで、前回の記事を読んでくれた方に感謝を申し上げます。
欲しいカードをドローできる確率は当たり前ですが、デッキの残り枚数が少ないとき欲しいカードが多いときドローする枚数が多いときに高くなります。それでは、その確率はどのくらいでしょうか?計算をしてみました。今回も結果だけ示します。

ここで用語を定義します。

キーカード:試合を左右するカード。同じカードとは限りません。ざっくりいうと欲しいカードです。

今回は「デッキの残り枚数」「キーカードの枚数」「ドロー枚数」によってキーカードを引く確率がどのように変化するのかを調べます。変数が3つあるため、表やグラフが多くなりますのでご了承ください。

また、この計算結果を基に「○枚ドローするカード」の強さを考察します。
CL東京2020ではオルタージェネシスで登場した「オドリドリGX」が多くのデッキに採用されていたそうです。「オドリドリGX」は「前の相手の番に、自分のポケモンがきぜつしていたなら、自分の山札を3枚引く」という特性を持ちます。「オドリドリGX」等の「〇枚ドローできるカード」の強さを確率から考察します。

1 山札にキーカードが1枚ある場合

山札にキーカードが1枚ある場合、キーカードを1枚ドローできる確率が「デッキの残り枚数」と「ドロー枚数」でどのように変化するのかを表1に示します。今回は確率を%で示しています。
デッキの残り枚数は、手札とサイドカードを除いた47枚としました。ドローする枚数は1から10枚で計算しました。10枚ドローできるカードは「モルフォンGX」の「じゅうまいがえしGX」があります。以上の条件でキーカードは6枚まで計算しました。6枚に特に意味はありません。キーカード2枚以降の結果は次に示します。

表1 山札にキーカードが1枚ある場合、キーカードを1枚ドローする確率

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表だとイメージが付きにくいのでグラフを図1に示めします。

図1

図1 山札にキーカードが1枚ある場合、キーカードを1枚ドローする確率

キーカードをドローできる確率の変化が視覚的に理解しやすくなりました。

活用例:
(1)「自分の手札が○○枚になるように、山札を引く」というカードを使用するときに確率が〇〇枚によってどこのように変わるかがわかります。具体的には「かんこうきゃく」は山札を引く前に自分の手札を好きなだけトラッシュできますが、1枚トラッシュすると1枚多くドローできますので、その分の確率がどのように高くなるのかがわかります。
(2)ドローできる確率を上げるためにデッキの枚数を少なくする行為(所謂、「デッキ圧縮」)で確率がどれくらい高くなるのかがわかります。

2 山札にキーカードが2枚ある場合

山札にキーカードが2枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローできる確率が「デッキの残り枚数」と「ドロー枚数」でどのように変化するのかを表2にまとめました。
1枚以上なので複数枚ドローできる可能性もあります。

表2 山札にキーカードが2枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローする確率

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続いて、グラフを図2に示します。

図2

図2 山札にキーカードが2枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローする確率

3 山札にキーカードが3枚ある場合

山札にキーカードが3枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローできる確率が「デッキの残り枚数」と「ドロー枚数」でどのように変化するのかを表3にまとめました。

表3 山札にキーカードが2枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローする確率

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続いて、グラフを図3に示します。

図3

図3 山札にキーカードが3枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローする確率

4 山札にキーカードが4枚ある場合

山札にキーカードが4枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローできる確率が「デッキの残り枚数」と「ドロー枚数」でどのように変化するのかを表4にまとめました。

表4 山札にキーカードが4枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローする確率

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続いて、グラフを図4に示します。

図4

図4 山札にキーカードが4枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローする確率

5 山札にキーカードが5枚ある場合

山札にキーカードが5枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローできる確率が「デッキの残り枚数」と「ドロー枚数」でどのように変化するのかを表5にまとめました。

表5 山札にキーカードが5枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローする確率

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続いて、グラフを図5に示します。

図5

図5 山札にキーカードが5枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローする確率

6 山札にキーカードが6枚ある場合

山札にキーカードが6枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローできる確率が「デッキの残り枚数」と「ドロー枚数」でどのように変化するのかを表6にまとめました。

表6 山札にキーカードが6枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローする確率

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続いて、グラフを図6に示します。

図6

図6 山札にキーカードが6枚ある場合、キーカードを1枚以上ドローする確率

どうでしょうか?確率の変化のイメージは掴めましたか?

7 「〇枚ドローするカード」はなぜ強い?

「〇枚ドローするカードは強い」と当たり前のように言われていますが、その理由を確率で考えます。
ここでは、3枚ドローに焦点を当てて「3枚ドローするカード」について考察をします。
上記の表1-6から3枚ドローの数字のみ抽出します。「キーカードが山札に1から6枚ある」場合に「3枚ドロー」したときの確率は「残りのデッキの枚数」によって図7のように変化します。

図7

図7 3枚ドローするときにキーカードを1枚以上ドローする確率

以下の条件1および2での確率を考えます。


条件1:自分の残りデッキ枚数30枚
条件2:山札にキーカードが2枚


このとき、「3枚ドローするカード」を使用するとキーカードをドローできる確率は約19%です。

それでは条件2を「山札にキーカードが3枚」に変えるとどうなるでしょうか。
キーカードをドローできる確率は約28%に上がります。

さらに、これらの確率は「残りのデッキ枚数」がより少なくなるにつれて高くなります。つまり、残りのデッキ枚数が少なくなる「中盤」や「終盤」ではより強さを発揮します。
キーカードを持ってくることができたら勝負が決まるとしたら、これらの確率は脅威だと思います。

「3枚ドローするカード」をデッキに採用する時はこのグラフを参考にしてください。

8 まとめ

「デッキの残り枚数」、「ドロー枚数」、「デッキ内のキーカードの枚数」によって、キーカードをドローできる確率がどのように変化するのかを調べました。
今までなんとなくだった感覚を数値化し、グラフで確認しました。数値化することで比較検討ができるため、色々な想定に使用してみてください。
この記事がデッキ構築や対戦時に少しでも役に立ってもらえたらうれしいです。
ご意見や疑問点等がありましたら、ご連絡ください。

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