リトルショップオブホラーズ感想

2021/9/1
リトルショップオブホラーズ
実習中だろうがなんだろうが関係ねえ実習が後から入ったんだよ!!!とキレながら観に行きました。
去年の春自粛期間の時公演中止になってから知ったリトルショップオブホラーズ、村井良大の背中を追いかけて鈴木拡樹が飛び込んだミュージカルリトルショップオブホラーズ、行けばよかったと大層後悔したリトルショップオブホラーズ、本当〜〜〜に行って良かった!!!
内容は、少年のアビスとスリルミーとウルトラQとパックンフラワーを鍋にぶち込んで馴染まないうちに皿に上げて人の血肉をトッピングした感じ。いろんな人が「とかく話が強引に進む」と言ってたのだけど東映に飼い慣らされてて強引さをそこまで感じなかった。
「鈴木拡樹が村井良大の背中を追って飛び込んだ」って聞いてたからスマホ落としの時ぐらい露骨に村井良大が出てくると思ってたらなんと「鈴木拡樹のミュージカル」を確立させている!?とびっくりした。歌のひとくち目(?)から語るように話すように歌っていて鈴木拡樹がミュージカルをしていた……
終始がんばれぇ……がんばれぇ……という気持ちにはなったけどシーモアに思ってるのか鈴木拡樹に思ってるのか分からなくてうまい具合にないまぜ部分のおいしいとこを食べられた気がする。
シーモアは小学校も出ていない眼鏡の孤児なんだけど、動きがクラスに一人はいる気持ち悪い奴って感じがして最高だった。人の気持ちが分かりたいけど欠片も分からないオタク。謎の中国人からもらった謎の食虫植物に好きな女の子の名前つけるだけでも気持ち悪いのにさらに「II」をつけるところが計り知れなく気持ち悪い。最高。でも眼鏡外すと水晶よりも綺麗なお顔が出てきて座席にめり込んだ。シーモアの気持ち悪さに終始共感していて、うんうんそうだよね、何しても裏目に出るし何もうまくいかない、とにかくこの街から抜け出したいよねと思った。
オードリーIIは、珍しい植物のオーナーとして一躍人気者になって花屋の店主からも「息子になってくれ」と言われたシーモアに「お前の願いを全て叶えてやった」と言うのだけど、あれは絶対オードリーIIが適当こいたかほんとに叶えたとしても「現状できそうな材料が揃ってるもの」のみを叶えたのだと思っている。だって生んでくれた親に会いたいと願わないことなんてなくない?そんなことない?夢見て縋ったりしない?
オードリーはなんかもう登場した時から闇が深いというかなんというか、音楽と演出のポップさが無ければさいあくなやつじゃんとしか言えんかった。ゴミ溜めみたいな街に綺麗な格好してる女がいたら娼婦ぐらいしか選択肢が無いじゃん。案の定キャバレーで働いてる時に出会った男と金もらって殴られながら交際してるしどうにかならないのかよこの街は。まあ男は笑気ガスキメすぎで死んでシーモアにバラされてクソ花に食われるんだけど!
「この街から抜け出したい」と二人が歌うのを聞いて「少年のアビスやん」と思った。さらにねこちゃんに言ったら「わかる」と言われた!ヤッタ〜〜〜!
スリルミー要素どこやねんと聞かれたら指を切るところと紙袋を落としてムシュニクさん(店主)に男をバラしたのがバレるシーンです。そんだけ。僕のメガネ!!!
最後オードリーの亡骸をオードリーIIの中へ投げ込むシーンだけお前!?なんで!?と思った。亡骸があるとないとじゃメンタル大きく違わない?お前桐箱に紙だけ入れられたの届けられて愛しい人が戦死したって納得できるタイプ?とかとか思ったがもうあの時からシーモアは食われる覚悟をしていたのかもしれない。最後はシーモアもオードリーIIに食われるんだけど私はこれが今叶えられる最善のハッピーエンドだよなあと思った。「この街から抜け出したい」という二人の願いをオードリーIIが現状叶えられる手段で叶えたのだ……B級ホラ〜〜〜!(オードリーIIを殺して二人が田舎町に引っ越すまでをおもしろく描くのがA級ホラーで、オードリーが死んでシーモアがウワァーーー!てなったとこで終わらすのがC級ホラー)
終演後はとてもとても満足感があって「鈴木拡樹の魂食べた!!!」と叫びたくて仕方なかった。鈴木拡樹の慟哭を生で聞けたのほんとにすっごい良かった。俺は食べた。確実に食べた。卵黄飲み込んだ時と似た感覚がした。
本当に行ってよかった。あと1回観られるなんて夢みたい!

special thanks ねこちゃん
連番誘ってくれてありがとう、今度はもっと話そうね

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?