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茨城のお醤油屋さんにいろいろ提案した話

つい最近、茨城県の某老舗お醤油店の蔵に見学に行き、お話を聞いた。

お話の内容は、老舗の蔵の成り立ちから、醤油づくりの工程やこだわり、現状の売上の構成や課題感などさまざま。私はまず蔵に入った時点で、その景色や匂いにものすごく感動したのだが、なにより茨城の小さな醤油店を5代目のイケメン蔵主と、奥さんの二人でとってもアクティブに切り盛りされている、挑戦されている姿に感銘を受けた。

お二人は今度カフェをオープンする予定だそうだ。
醤油でつくったスイーツで可愛いワンプレートをつくって、醤油を一度口に入れてもらいたい、とのこと。今も醤油のスイーツは売っているけど、テイクアウトだけなので車に帰って食べてる人が多いらしい。蔵の見学をしたあとに実際にその場で口に入れてもらう。それがきっかけとなって、うちの醤油の美味しさに気づいてもらえる。と。

とても本質的だなと思った。普段本業では、こうしたら顧客はリピートするだろうなど、数値や仮説ベースで語っている。D2Cでもリアル店舗の重要性が説かれている。この人達はお客さんの行動変容をいつも目の前で見て肌で感じているんだなと思った。なんて素敵な仕事なんだろう。

同時に、経営の難しさも教えてもらった。
創業100年以上のお醤油屋さんは昔からの業務用の売上が半分以上。小売もやっているけど、大手メーカーが幅を利かす調味料業界において、どう生き残っていくかは常に立ちはだかっている問題。アクセスも特段いい場所なわけじゃないので、なんとなく道すがら知ってもらって売上が伸びるなんてことはない。

だからもっとデジタルを活用したいと思ってる。県外の人にももっとうちの醤油を知ってほしい。蔵に足を運んでほしい。醤油を味わってほしい。

そんなグッドタイミングで私はこのご夫婦に出会えた。もともとデジタル広告のプロデューサーだったし、今は新規事業のコンサルだし、個人でもサービスやブランドをプロデュースしたい。ましてや昔からやりたいと思っていた地域づくりの一歩にもつながる。こんなチャンスはなかろう!ということで、ご提案の機会をくださいと申し出た。

提案したことは、ベーシックに、下記の2つ。

1,カフェをどういうコンセプトにすべきか?
2,instagram運用の方針
3,運用に参加する場合の見積もり

提案の内容は割愛するが、考えててとても楽しかった。妄想が広がりに広がって新しいお醤油のブランドを作るなら、というところまで妄想が広がった。

提案自体は蔵主にすごく気に入ってもらえたけど、財布の紐を握っているのは奥さんだったので、奥さんがまずはinstagramをやってみる→壁にあたったら私に有料相談、と言う形に落ち着いた。個人の提案活動の第一歩としては上出来。自分の考えたことがしっかり相手の課題感にフィットして、納得してもらえたこと、提案をうれしいといってくれたこと、自分が考えたことにたいしてお金を払うと言ってくれたことでとても心が満たされた。まあもちろん、こういう活動を生業にするならもっともっと努力していかなきゃいけないんだけれども。

この経験は、自分が好きな仕事(思いのある人に向き合う、提案する)、自分に足りない能力(形にする力、ビジネスを組み立てる力)を認識するのにとてもいい経験だった。機会をくださった皆さんに感謝。そしてこれからも、小さな提案活動で仕事を楽しんでいきたいし、自分自身レベルアップしていきたいと思う。

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