ツインレイ彼を救いたい?

初めて彼に会った時、彼の孤独とか、背負っているものの大きさとかが、私にぐわっと入り込んできた瞬間があった。

ろくに話もしないうちから。

何だこれは、と思った。


私は小さい頃から、人の裏側とか見えちゃうようなところがあった。
だから、本来は見なくてもいいようなことも人より多く見てきたかもしれない。

でも初対面で、ここまで大きなもの、深い感情までも感じ取ったことはなかった。


その後、話してゆく度に、私が感じ取った彼の孤独や重荷が少しずつ分かってくる。

その度に、私だったら、彼の孤独を何とかしてあげられるんじゃないかって思えてくる。
彼の重荷を少しでも軽くしてあげたい、と切に思う。

もちろん、全部私の思い込み、あるいは思い上がりかもしれない、という気持ちもあった。

何とかしてあげたいとか、何を言ってるんだ、奥さんいる人じゃない。
そもそも人が人を救いたいとか、おこがましいのではないか、とも。


そんなふうに思っても尚、私は彼を救いたかった。


奥さんよりも私のほうがずっと彼を癒やしてあげられるっていう、なぜか確信みたいなものも私の中に最初からあった。


それと同時に、彼の孤独が見えたのは、私もまた同じように孤独だったからだ、とも思えていた。

孤独な中、いろんなものを背負って生きてきたんだって。

そんなだから、私たちはやさしくし合っていければいいと思った。

やさしくし合って、そうして周りにもやさしくできればいいって思った。


私に彼の孤独が見えていたように、彼にも私の何かがやはり見えていたのかもしれないって思えたのは、ずっと後になってからだった。

彼は彼で、最初から私に優しかった。



相手を少しでも救いたい。
幸せでいてほしい。
自分ができることは何だってしてあげたい。


そんなふうに思い合える相手を、心から消してしまうことなんて、できるはずはなかった。












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