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防衛大学校について

割引あり


防衛大学校69期本科学生でした。自分語りと、記憶が薄れて忘れないうちに経験を語っておこうという衝動に駆られ、このノートを作成しました。

0.入試について
1.防衛大学校とは?
2.「旧軍」との比較
3.実際の生活
4.辞めた理由

の順番で話をしていこうと思います。
まず、自己紹介を始めます。

私は東京大学文科I類(以後「東大法学部」と呼称)を目指していました。何浪してでも行きたいと思うほど、東大法学部への進学を熱望しておりましたので、それを前提に以降の話を聞いていただけると嬉しいです。
現役では圧倒的点数差で東京大学文科III類(※東大進学後に法学部へ転部を考えていたため、文科III類を受けていた。)に落ち、いわゆる''滑り止め''には進学せず、駿台御茶ノ水の東大コースで浪人しました。
浪人(一浪)を経て、再び東大文IIIを受験するも不合格、かなり惜しかったため、二浪目で決めるぞと思いましたが、いわゆる''滑り止め''として受験し合格していた防衛大学校に進学、その後中退してまた駿台で浪人を再開しました。
防衛大学校に進学した理由は、年齢制限があり二浪より上になると防衛大学校には進学が不可能になるからであり、いつかは軍隊生活を体験してみたいと思っていた当時の私は「このタイミングしかない」と進学を決断しました。
私のややこしい経歴と、その予備知識が無いと今後の記事の理解に支障が出ると考えたため、長文になりましたが、これにて前置きは終わりになります。
さて、本編へどうぞ。


0.入試について

まず、防衛大学校の入試倍率について話します。おそらく、30倍近いでしょう。
しかし、安心してください。ほとんどが記念受験ですから。実質倍率は8倍程度だと思います。

次に、難易度について話します。
理系と文系で偏差値が10違うと思ってください。
なぜ文系と理系でそれほど差ができるのか?
その構造について話します。
理系の場合、防衛大学校と、それとは別に防衛医科大学校があり、理系の上位層は後者を受験して前者はそもそも受けない傾向があります。
文系の場合は上位層から下位層まで全てが防衛大学校を受験します。つまり、文系の方が競争が激しいので、当然、偏差値も上がるわけです。
当時の記憶ですが、理系が偏差値55で文系が偏差値65だった気がします。
余談ですが、文系の方が出世する人間が多いらしいので、おそらく、そういうこと(偏差値の高い人間が出世しやすいという状況)なんだと思います。


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