「沖縄の人をばかにしている」

これが戦後、何度も何度も沖縄の人が抱かされてきた感情だ。

異動シーズンの米軍が日本の検疫を通らず直接入国

アメリカは９月が新年度スタート。米軍も９月からの新年度に向けて異動内示が出ていて、８月末までにそれぞれの基地に移っていくらしい。

今は新型コロナウイルスの感染拡大を避けるため、日本国外からの入国制限をしているはずなのに、米軍は直接アメリカから沖縄県内の基地に出入りできている。

アメリカは今や世界最大の新型コロナウイルス感染者がいる。でも、日米地位協定が邪魔をして、沖縄に入ってくる米兵の検疫ができない。

独立記念日に無許可で基地外でバーベキュー

７月４日はアメリカの独立記念日で、盛大に祝う風習があるらしい。

その日、沖縄県うるま市では、基地の外でアメリカ人たちによるバーベキューのイベントが実施された。参加者の中には米兵や軍関係者も、地元のうちなーんちゅもいた。

そしてそのイベントは無許可で実施された。

騒音被害も報告されていたらしい。

基地内の感染防止のため基地外で隔離。地元知らず。

基地の中に本国アメリカから新しい人が来ることは在沖米軍も警戒していたのか、感染拡大防止のために国外・県外からの異動者を隔離することにしたらしいのだが、隔離施設になったのが基地の外にあるホテル。

基地内（アメリカ）での感染防止のために、アメリカから来た人を基地外（沖縄）に隔離しておいて、感染していないことが分かったら基地の中（アメリカ）に入れる。

これっておかしくない？隔離もアメリカでやるべきじゃない？

さらにひどいのが、この事実を地元の人には一切説明していなかったということ。沖縄の人は感染リスクが高まっていたことも知らず、知ったところで何もできない。

沖縄はアメリカの植民地じゃない。

私の家族や親戚も、基地と全く無縁かというとそうでもない。米軍と直接会う人もいるし、基地に出入りしている人と接点がある。これで感染したら本当に腹立たしい。

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これまでも基地のことに沖縄は介入できなかった

私の記憶にあるだけでも何件もの事件があった。

例えば2004年に起きた米軍ヘリ沖国大墜落事故。基地の外で起きた事故なのに、現場には規制線が貼られ、沖縄県警の捜査員は立ち入りを禁じられた。

1995年に起きた少女暴行事件。12歳の女の子が米兵４人に拉致されて集団暴行された。

“起訴に至らなければ、関与が明らかでもアメリカ兵の身柄を日本側に引き渡すことができない”という日米地位協定の取り決めによって、実行犯である3人が引き渡されなかったことが大きな問題になった。
出典：Wikipedia「沖縄米兵少女暴行事件」

他にも、詳細まで覚えていないけど、

畑に米軍の小型機が落ちた時に、沖縄県側の人間を畑に入れさせず、米軍が事故機をすべて持ち帰ったとか、

基地外で飲んで泥酔した米兵が、地元住民の家の２階の窓から忍び込んだけど、身柄を沖縄に渡さなかったとか、

いくらでも例がある。

基本的にアメリカは「日米地位協定」を盾に、沖縄を締め出す。

日本が沖縄と身内だと思えない時がある

向き合わないといけないのはアメリカだけかと思いきや、同じ側にいるはずの日本が、どうしても身内に思えない。一枚岩とは言い難い。

政府もそうだけど、一般市民も。

2017年に米軍機の部品が落下した事故が相次いだ時、沖縄の人は身の危険を感じていた。いつ空から凶器が降ってくるかもしれないからだ。保育園に落ちた時、危機感が増していた。

そのニュースが連日流れている頃、誹謗中傷のニュースが目に入った。

「自作自演だろ」「暇だな」

保育園にはそんな電話が何件もかかっていたという。予想もしていなかったし、知っても理解ができない。悲しさや怒りの前に、理解ができない。

沖縄の人を、人として尊敬してほしい

基地がすぐそばにあって、事件や事故の危険にさらされている沖縄。

安全に日々を過ごしたい。

沖縄の人は贅沢を言ってるんでしょうか？

求めすぎでしょうか？

新型コロナウイルスに関しては、アメリカのことはまずアメリカの中で対策してほしいです。

沖縄の協力が必要ならば、説明をして、協力を求めてほしいです。

沖縄の人を、人として尊重してほしいです。