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SEXY ZONE LIVE TOUR 2023 Chapter Ⅱ in DOME オーラス公演を見て感じたこと

※備忘録のつもりが思ったより多くの方に見られてしまったので…特に何か言われたわけでもなく聡明な方ばかりなのでもちろん理解されているであろう蛇足なのですが、これはあくまでコンサートに行ってその瞬間に「私自身が」感じた事の備忘録です。
もし、読まれた方がご自身の感じたものと違ったとしてもそれは人それぞれだと思っているのでお互い尊重し合いたいです。


12/26 東京ドームにて行われた「SEXY ZONE LIVE TOUR 2023 Chapter Ⅱ in DOME」に参加しました。
このドームコンサートが発表されたのは2023年7月。
その段階ではこのコンサートが、SexyZoneで行う最後のコンサートだなんてもちろん決まってもなかったし、考えてすらなかった。
そもそも、この発表を聞いた時も「今年もドームコンサートあるんだ!しかもクリスマス〜!ホテル取れるかな…」くらいにしか思ってなかったし、名前が変わるなんて微塵も考えてなかった。
名前が変わると我々が聞いたのは、2023年10月5日。
その時点ですでにドームの申し込みは終わっていて後は当落を待つ状態だったから、このコンサートを申し込んだ人は誰もこれが最後の「SexyZone」という名前で行うコンサートになるなんて知らなかった。

グループ名を変えると聞いた時、私自身は、そうなんだ、と割とあっさりと受け入れた。
というのも、この名前であることでちょっとした問題がしばしば起こっていることを理解していたから。

1.勝手に弾かれる
「SexyZone」という名前はAIにとにかく弾かれやすい。メールが来なくなったり部分的に伏せ字にされたりする事もまあまああった。
2.検索できない
これも結局AIに弾かれてフィルターが掛かってしまい、検索に引っかからないようにされたりしてた
3.変な人にフォローされる
単語だけで検索したであろう、プロフ見てね〜の過激版みたいな人にめちゃくちゃフォローされる

とくに2は、せっかくインスタをメンバーが始めてもなかなかタグが検索できなかったり、検索したら過激な画像が引っかかったりと、多分彼らにとっても好ましくない状況だったんだと思う。
そんな中でも、特に海外の仕事が多いケンティーはセクゾを「SZ」と略して呼んだりと持ち前のフレキシブルさを発揮して色々工夫はしてくれていた。
去年なんかは「セクシーゾーン」とカタカナ表記にしてたりもした。
それでもまあ、やっぱりグループ名は「SexyZone」なので本来であればそのグループ名がそのまま広がるのが望ましいのはいうまでもなく。
だから名前を変える事で、それが無くなるのならいいなと思った。

そして改名について説明している動画を見進めると、我々が全く知らないことが発表された。
それは、数年前に「SexyZone」というグループ名自体がNGで海外に資本がある会社の仕事が飛んでしまった、という事。
そんな事もちろん我々に話すようなメンバーではないので本当に初耳だったし、そんなことがあったのか、とすごく驚いた。
その時に改名の話が出たけど一旦保留になった、と聞いた時、メンバーはその上で「SZ」という呼び名にしたりと色々考えていた事を知り、感動したと同時に「それならもう、変えたほうがいいよな」と素直に思った。
グループ名は大切だけどそれが枷になるのなら変えることにネガティブなイメージは全くない。
むしろ、こういった逆境を逆手に取るように「このタイミングでグループ名を変えます」といった四人が凄いと思った。
そんな感じで、グループ名を変えることに私個人は全く抵抗がなく、そっかぁ、と応援する気持ちでいっぱいだった。
いつまでこのグループ名なのかはわからないけどいい感じに進めばいいなーと前向きな感情を抱いていた。

だから、メンバーもそうなんだと思っていたというか。
そりゃ、メンバー本人にしかわからない事もたくさんあるだろうけど、少なくとも10月のこの時点で私は、彼らは何年もグループ名を変えるタイミングを見計らっていて、今が一番的確だと判断したのだと、そう思っていた。

もしかしてそうじゃないのか?と思ったのは、ドームツアーが始まってから。
福岡あたりの時はまだメンバーもSexyZoneコールの時に
「これが最後になるかもしれないぞ!」
という感じで煽ってきていたから、最後という実感はまだなくて。
なんなら友達と「次の名前がなんちゃらゾーンだったとしたら、うちらのC&Rはまたゾーン!なのかな」って話したり「セクベアってサングラスだけ取り替えて新しいベアになりそう」とかそんな話を笑いながらしてた。

でも、東京ドームでSexyZoneコールをした時「これが最後のコールだぞ」と断言されて。
確かにドームはSexyZoneでという話はしてたけどまだ次の名前がいつからになるかも知らないから、え?そうなんだ?これが最後なんだ…?と少しだけ戸惑って。
それと同じくらい、メンバーみんなが感傷的に見えてすごくびっくりした。
私はこの人たちは名前を変えることに前向きで、寂しさとか複雑さとか色んな感情はもう消化できてるのだと勝手に思っていた。
後はよしなにタイミングを見計らって次のスタートを見てるのだと。
でも目の前でSexyZoneという名前について語る人たちは、とてもそんな風には見えない。
変な言い方かもしれないけど、次のグループ名での再スタートのことより、今この瞬間「SexyZone」である事を全うしようとしてるように見えた。
先のことなんて見ていない…ただ、今この瞬間この場所でSexyZoneと言う名前を終わらせようとしてるのだと、そう感じた。

最後の挨拶の時、ケンティーが涙目で
「おれはこの名前が好きだったから、寂しいですよ」
と言った時、周りから「そうだよね」という声が漏れた。
確かにケンティーはずっとこの名前を愛そうとしていたし、セクシーサンキュー!なんて決め台詞まで浸透させて、SexyZoneというグループ名を固有名詞として浸透させた。
海外仕事をする上で不便な事もあったんだろうけど、愛してる名前だったからこそあそこまで色々できたんだろうなぁ。
涙を溢しながら挨拶をするケンティーを見て、本当はすっごく寂しくて、きっと変えたくないんだろうけど、先に進むために変える選択をしたんだなぁ…となんだか変な気持ちになった。
それは、彼の挨拶や言葉や涙があまりにも素直で真っ直ぐだったから。
寂しさとか懐かしさとかやりきれない想いとか先に進む決意とか、そういう感情が全てありのまま観客に向けられて、それを浴びることで人の感情なのに自分の感情と錯覚するような感覚になって。
別に私はそれを経験してないはずなのに、感情移入とはまた違って、自分もそうだったような気になって、すごく胸にズーンときた。
取り繕う事もなく、悲しさとか寂しさとかそう言うものをありのまま見せてくれる姿に、この人は本当にピュアで強いなぁと思ったりもした。

そして最後timelessで風磨くんとスタッフからのサプライズムービーが流れた。
デビュー当時から今までのコンサートとかの映像で五人が「SexyZone」と何度も言ってる姿が流れた後、スタッフたちが同じようにSexyZoneの名前を呼んでる映像が流れ、そして画面に出た指示と共に観客席が「SexyZone」と叫ぶ、というサプライズ。
timelessの曲が途中で止まった時、ケンティーはすぐに気づいたみたいで少し目を伏せてちらっとモニターを見て。そしてSexyZoneと幼い自分たちが叫んでるのを、黙って前を見て聞いていた。
眉間に皺を寄せて眉を下げて、涙を堪えるように瞬きとかするんだけど耐えられないくらい目に涙が溜まったら、それがまつ毛に雫を作ってゆっくり涙が流れ落ちるその瞬間はあまりにも美だった。
勝利が「これサプライズだよ!」って嬉しそうに言ってるのを聞いて、ゆっくりモニターを見たり客席を見たりしてる間も、健人は一言も話すことはなくて。
その姿を眺めながら、やっぱ全然消化できてないのかな、と思ったりもして。

思えばSexyZoneってそういう不器用でゆっくりで、でも待てる人たちの集まりだった。
いろんなことがあるグループではあるんだけど、本当に大きな決断の時はとにかく長く時間をかけてゆっくりと、でもちゃんと決める。
それには時に焦燥感を覚えることもある。
彼らは嘘をつかない。でもその代わり、何も決まってない時に「大丈夫」とも言わない。
だから「これってどうなってるのかなぁ」と不安になった時、ファンにできることはただ「待つこと」だけで、せっかちな人間としてはそれがなかなかもどかしかったりもする。
それでも最後、すごく時間をかけて彼らが出した結論が、たぶん正解なんだろうな、と思えるのは、五人それぞれがそれぞれの言葉で語るその結論がいつもちゃんと納得できるものだから。

オーラスを見て、この人たちは今はまだ「SexyZone」という名前と別れることに向き合ってる最中で、そしてその卒業の場に選んだのがこの東京ドームだったんだろうな、と感じた。
最後まで「SexyZone」をやりきること。
まずはそこかから一つずつクリアにしてるところなんだろうなぁ、と。
まだ次の名前も決まってなさそう、というのは言い過ぎだけど、今そこに割くリソースをドームの公演に全振りしてそうな感覚。

オーラスアンコール、RUNの背中合わせで健人が風磨に全体重かけた時、会場が揺れた。
二人とも嬉しそうで、楽しそうで、すごいスッキリした顔をしていて。
そしてダブルアンコールでマリウスが来てることが紹介された時、なんだこのグループ…と思った。
グループを卒業し、事務所を退所したメンバーが見学に来て、カメラに抜かれて、紹介されて、しかも声まで聞かせてくれるなんて、いくら円満でもびっくりした。
そしてさらに年末その時の写真がSexyZoneの公式インスタグラムに載った時、これが彼らが数年かけて去年出した「5」という答えの結果なんだろうな、とも思った。
このインスタの投稿を持って、オーラスが本当に終わったのだとも感じた。

最後に風磨くんが捌ける時に「SexyZone、じゃあな!」って大きな声で言った時会場から「ああ…」という声が聞こえた。
トリプルアンコールがあったのかもしれないという声もあったが、私は多分なかったと思う。というのも、アリーナの柵横だったんだけど、ダブルアンコールの前は会場のスタッフに「まだ柵を外さないように」という伝達が行われていて、ダブルアンコールが終わったらすぐにその柵を外すように指示があったのが聞こえたから。
そして、風磨くんのこの台詞によりダブルアンコールで終わったのも、また綺麗だなと思えた。
SexyZoneをここに置いていったのだな、と思ったし、これは彼らにとってSexyZoneという名前の卒業式でもあったんだろう。
彼らの中で一番スッキリと卒業する方法がこの長年の夢だった東京ドームで全てをやり切って、置いていくことだったんだろう。
そこにはもちろんマリウスもいて、そしてそれをやり切ることでようやく彼らは前に進める。
泣いている4人を見て、そしてそれを見届けるマリウスを見て、ここで「SexyZone」という名前が終わったのだとそう感じた。

推しは推せる時に推せ、とよく言うように何かを推す時って今この瞬間しかないような気がするし、いつか行こうなんて思ってても推しがいなくなったらもう行くことも叶わない。
でも、風磨があいさつで「永遠なんてないのかもしれないけどSexyZoneを永遠だと思ってもらえるように」と言っていたのは、すごくしっくりときた。
彼らは今この瞬間、ビジネスとして最善の何かを選ぶよりも、長い目で見た時に全員が納得できて後悔しない道をゆっくり、そしてじっくりと選ぶ人たちなのだと思う。
タイミングとして例えば年末年始に合わせてグループ名を発表するとかしたら話題になっただろうけど、それのために焦って決めるようなことは絶対にしない人なんだろうな。
SexyZoneは彼ら自身の人生そのもので、彼らは永遠に5人なのだとそう思えた。

もちろん、それにヤキモキすることもある。
コンサートを見て、年末年始の生配信はSexyZoneは絶対にしないな、と思った。
それはドームのオーラスがあまりにも全力で、全てをそこで放出していて、その後のことを考える余裕が無さそうだな…と感じたから。
今に必死で、今の感情を自分たちが一生懸命受け止めているその不器用な姿に、SexyZoneはこれで見納めで、今年最後になるんだろうな、と会場で感じた。
そしてそうすることが一番彼らにとって納得できる卒業の仕方なんだろうなとも思ったから、それに対して何も思いはしなかった。
でも、全ての人間がコンサート会場にいるわけではなくて。
しかもこのコンサートが発表された段階では、いや、むしろ始まるタイミングまでずっと「これが最後のセクシーゾーン」であるとは一度も公表されていなかったわけで。
最後だとわかっていたら這ってでもいった人もいたかもしれない。
行けたけど自分の意思で他の予定と天秤をかけて来なかった人は仕方ないにしても、家の事情や、病気、住んでるところなど諸々の事情で来れない人たちにも、この最後を届けてほしかったな、と勝手ながらに思う。
これが最後だと言うのなら、そしてここドームにSexyZoneを置いて行く年末になると言うのなら、なおさらみんなでちゃんとSexyZoneからの卒業を同じ温度感で受け止めたかった。
ただ、SexyZoneのスタッフはいつも、ある意味ビジネスな部分を捨ててでも、メンバーにとって一番と思われる形をとる。
そしてメンバーにとって一番いい形をファンに見せることが最善であると思っている。
だからこれはきっとメンバーにとって一番いい、年末の、そしてSexyZoneという名前とのお別れの形だったんだろうな、と理解した。

SexyZoneはとても現場を大切にしてるグループだけど、いかんせんグループ仕事が少な過ぎて現場に行かないとグループの絡みが見れないと言う部分が私は本当に惜しいとずっと思っていて。
コンサート会場で見る4人はとても仲良しで雰囲気も良く、信頼しあってることが伝わってくるしMCもいつも楽しい。
お金と時間を使ってここにきてくれた人を楽しませようと、彼らが全力なのがいつも伝わってくる。
それはとてもありがたいけど、その姿が限られたものなのがもったいなくて。
全てとは言わず少しでも彼が4人でいるところってすごい面白くて可愛くて素敵なんだよ!ソロでいる時とはまた違う魅力があるんだよ!というのがお茶の間に伝わればいいのにな、と思う。
今年はそう言うところが現場以外でも見れるようになればいいな。
いろんな事情や考えがあるのはもちろんとしても、これはSexyZoneの1ファンとしてずっと望んでることでもあるので、あえて書き残す。

SexyZoneって本当に不器用で、真っ直ぐで、もどかしさを感じたり、特に運営に関してはなぜ…?となることもまあまああるし、ファンも彼らに似て繊細で真面目な人が多くなんか大変そうだなと感じる時もある。
応援の仕方はそれぞれだし、誹謗中傷とかはもちろんもってのほかだけど、物事に関してはいろんな意見があるのは当然だと思うタイプなので合わない意見とは付き合う必要がないというか、それらを全てたった一つの価値観に合わせようとしなくてもいいのになぁと感じたりもする。
また彼ら自身、嘘をつかない分言葉が少な過ぎて不安を感じることもそれなりにある。
あまりに茨の道なことが多過ぎてもっと楽に応援できるアイドルって沢山いるんだろうな、と感じる時もある。
でもSexyZoneはいろんなことをじっくり、ゆっくり、きちんと、時には機を逃したり、人のために自分を抑えてでも、納得できる答えを導くことができる人たちの集まりで、それは本当に唯一無二なんだろうなとも感じる。
いいところもそうじゃないところも表裏一体で、その上でやっぱり全てをひっくるめてそれがSexyZoneで。
そして私はそういう、不器用だけど真摯で真面目で、そして繊細で感傷的で、でも一番大切なものがブレずに強いSexyZoneに惹かれている。
今だけではなく、10年20年30年…何年経っても名前が変わっても、ずっと彼らは5人のSexyZoneとして生きているんだろうな。
いつか本当に、ドイツの国会議事堂で歌い踊る4人と、それを見守る1人が見れる日が来るのかもしれない。
そう思わせてくれる彼らにやっぱりワクワクする。
今後もきっと自分の考えと違うなということはあると思うけど、彼らが大切にしてるものをちゃんと受け止めて見守りたいというか。
ある意味時代には逆行してるのかもしれないけどその場に全てを捧げるような勢いのある「推しは推せるときに推せ」というスタンスではなく、彼らと同じようにゆっくりのんびりとしたペースで「永遠に続くSexyZoneの姿を長いスパンで見届けたい」とそう思った。

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