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silent 5話感想文(DC版含む)

silent放送1周年記念?木曜更新の各話感想文5話です。
日々日が落ちるのが早くなってきて、silentもついに5話。

結局放送されたのが完成版では?という気もしますが、私はsilent制作陣を全面的に信頼しているので、課金して(しかもお安くない)円盤を買ったファンに届けようとしてくれたDC版を信じる。
放送されたのしか見てないよー、シナリオブックもDC版もネタバレしないでーという方はここで閉じてくださいね。よろしくお願いします。

トークインベントで村瀬Pが仰っていた「世の中の考察はほぼハズレ(でも楽しませてもらいました)」という言葉は常に胸に刻んでおきたい。
これは考察とかではなく、ただの私の偏愛の叫び集です。

※確認不足のシーンもあるかと思います。申し訳ございませんが、ご指摘下さると助かります。
不快に思われる方はどうかここで閉じて下さいませ。

実は一番好きな5話。
主人公の想くんがほとんど出てこないのに、確実に前半のピーク(いや全体のピークかもしれない)なの凄い。
川口春奈氏と鈴鹿王子氏の演技力でぐいぐい引っ張っていく5話、見応えが桁外れに凄い。
これぞsilentの真骨頂って思う。
想くんがすごくバズったから、目黒蓮氏の代名詞みたいになってるけど(もちろんそれもそうなんだけど)やっぱりこの2人の確固たる演技力が支えたドラマだったなと思います。

同級生サッカーの帰り道。残してきた紬と湊斗が気になってる想。
まずもう、うわあ、ってなる。そこ2人残るんや……。
ここの2人の会話からもう、トップギアです。
別れ話してるのに、今まで一緒にいた時間が2人の息を否応なく合わせていて切ない。
優しいだけだった湊斗が“嫌われたくない”って言うの、切ない。

ここでシナリオブックにしかないシーン。

紬と湊斗が気になっている想に、
拓実、想の肩を叩き、
拓実「想、駅行く?家どこ?」
と、スマホを見せて話しかける。
想、スマホを打って返事。

「silentシナリオブック p154上段」

拓実くんとコミュニケーション取ってる想くん良い!ちゃんとおうち教えたのかなあ……笑。
あと真子ちゃんともしゃべってていい。

真子、スマホを見て立ち止まる。
真子「……」
真子、前を歩いている想に、
真子「佐倉くん」と、肩を叩く。
想、驚いて振り向き、真子を見る。
想「……」
真子「(口元を見せて)つ、む、ぎ」
想、理解して、頷く。
真子、続けて何か言おうとするが、やめて、
真子「……やっぱいいや。なんでもない。さすがにお節介すぎるわ」
想「?」
真子「私、タクシーで帰る!バイバーイ!」
と、みんなに手を振り、去っていく。
想「(真子を見て)……」

「silentシナリオブック p157上段」

真子ちゃんー!ほんとにいてくれて良かったよ。
そしてその去り方は想くん的に気になりすぎるよー!!!笑。
見てる私たちは泣いてる紬を慰めに行ったの知ってるけど。

次の日の朝。めっちゃどうでもいいけど、私イヤホンしながら食べるの苦手……ってこのシーン見るたびに思っちゃう。
ここ、シナリオブックにはちょこっと後エピソードがあって。

湊斗のアパート(朝)
湊斗、電話を終え、想とのLINEを見る。
昨晩送られてきた【青羽と何か話したの?】に返事をしてないまま。
湊斗「……」
【別れたよ。心配しないで】と送信。

「silentシナリオブック p159上段」

きのう真子ちゃんに話しかけられてからLINEしたんかな。そりゃ気になるし、真子ちゃんに聞かずに(きっと連絡先はすぐに分かるだろうし)紬にも聞かずに湊斗に聞いてるのがすごくいい。
こういう全部繋がっていくの楽しいよね。カットされてるけど笑。
湊斗に大丈夫?とか聞かないで、青羽と何か話したの?って聞いちゃうのがすごく佐倉想だ。
想くんよく人に何話したの?って聞くけど、いつも想くんぽいなって思う。みんな自分には打ち明けてくれると思ってる感じが。
あと聞こえないっていうのもあるのかなって思うと胸が張り裂けそう。
そして想くんコガセンのところに行ったの、このLINEで行く決心したんだなって思うとやっぱりいつも唐突に見える想くんの行動、全部ちゃんと起承転結の“起”の部分あるんだなあって納得。

“フットサル場受付
古賀、来客があり顔を上げる。
想、遠慮がちに一人で入ってくる。“
っていうト書き、切ない!!

拓実とも真子ともコミュニケーション取れるようになってるのに、こういう相談しにいくの先生しかいないのめちゃくちゃ切ない。
ここまで湊斗と紬がすごく成熟した大人の会話してるから余計に、相談する相手が先生になっちゃう想くんの8年を思って心臓ちぎれそうになる。
この辺からずっと8年間をちゃんと年相応に経験して生きてきた紬と湊斗と、きっと自分のことで精いっぱいだった想との対比が残酷で、やめてよおおおってのたうち回りながら見てたんだけど、最終回の予告で同じこと湊斗くんが言い出したからびっくりした笑。

話を戻します。そしてここで想くんに「もっと残酷な形で同じ女の子振ってる」ってずばっと言うコガセン好き。
先生辞めた設定にしたのえらいよなあ、やっぱ脚本すごい。


シーンが少しさかのぼりますが、駅前で光と萌が偶然会ってるシーン。
ここも実はちゃんと2人は会話してて、2人ともお互いに感じ悪くて可愛い。
“律子「誰?友達?」
萌「お兄ちゃんの元カノの弟」
律子、紬のことと察して
律子「余計な口出しするのやめな」”
って、紬のことと察して釘さす律子さん!怖いよう!笑。

荷物取りに湊斗の部屋に行った紬との会話もすごく良くて。
とにかくここでも川口さんと鈴鹿くんのお芝居がめちゃくちゃ良いんだけど、絶対に肉体関係あったと思わせる2人すごい。
別れを決めた後の男女の会話、痛い痛すぎる。でもすごくいい。好き。
やっぱりsilentって会話劇だなって思う。だから余計、役者さんのうまさが際立つし、そんな中しゃべらない目黒くんがバズったのもなんかもう全部神がかっててすごい。

よく宣伝で見かけた手話教室での紬ちゃんの「好きな言葉をくれますね…」のシーン、
春尾先生の「無意識の湊斗くん」ってごまかすのすごく好き笑。

真子ちゃんが湊斗にファミレスでプレゼンするシーンも好き。
シナリオブックにしかないセリフ。

何も食べず誰かを待っている湊斗。
真子、湊斗の前に座って、
真子「(わざとらしく)ハンバーグにしよ~」
湊斗「……話って?」
真子「紬」
湊斗「……そうだよね、筒抜けだよね」
真子「男から受けた仕打ちを、3割増しに誇張して伝える相手、それが、女友達です」
湊斗「(苦笑い)……」

「silentシナリオブック p168上段」

3割増しって!それはそう!笑
真子ちゃんってもう一歩進むと毒舌が嫌味になっちゃいそうなのに、ものすごくいい線保っててすごい。良い。
裏表ない感じが演技からも伝わって藤間爽子さんのお芝居いいなと思う。
ここの会話もsilentらしくて、究極の選択を投げかけるのうまい。
全然自分はそんな立場じゃないのに「えーどっちが幸せなんだろう」って考えちゃう。すると紬の幸せを考える事になってる。うう、うまい。

これもずっと言ってるけど、湊斗に振られた形になってるけど、でも二股なの紬やんってなりそうなところを、無意識に紬と似合うのどっちだろうって考えちゃってるの、脚本マジック。
そして真子ちゃんが言いたいこと全部言ってくれるからスッキリする。
男女の三角関係のややこしい話だけど、びっくりするほどノーストレス。

想くん、なんでLINE返してくれないのって急にタワレコに来てるのびっくりしたけど
(シナリオブックだと店の前で中を気にしてる想くんのところに、紬が出勤してきて鉢合わせっぽいからまだありえるかなって思うけど、あの想くんの待ち方結構ビビるよね。いつまで待つつもりやったん、という)
おうち知ってるのに職場に行ったのえらいかもって思い直した。
ここで2話の紬の『顔見て話したい』がブーメランになって想に返ってきてるのいい。
立場逆転してるのいいし、もうどんどん想くんの気持ちも溢れてきてる。

ついに5話の山場。ハンバーグ作りながら湊斗と電話する紬のシーン。
ここ、キッチンの蛍光灯でも美しい春奈ちゃんすごいよね!女優さんすごい。
この別れる直前の2人の別れるって決めた事も3年一緒にいたことによって『気が合っちゃう』感じがリアルすぎて……。
回想シーン、紬ちゃんと枕で寝てるのに、現在軸ではでっかいパンダのぬいぐるみになってる湊斗くんのベッド。切ない。
なんで別れちゃうのって思わせながら、ごみ箱にヘアピン捨てる湊斗すごくいい。いいぞ!

ここでさらっと紬と光のお父さんのエピソード入れるのもうまいなって思う。ずっと光が俺のせいで姉ちゃん稼がなくちゃだったしって言ってるのもなんとなく気になってるし。(これはあんまり伏線ではなかったみたいだけど)

そして想に会いに行くのにポニーテールしようとする紬ちゃんんん!うわあってやっぱり、ちょっとはなるよね。でもこれは湊斗も悪いからなあ!
紬がカフェに入ってきた時に驚いて咄嗟にPC閉じる想くん、あ、大丈夫だった保存とかしなくてよかった仕事してたんじゃないの?って思ってしまった。笑。

ここ、想くん、強いなーと思った。
でも想って高校時代からこういうまっすぐで強い男の子で、湊斗も紬もそんな想に憧れてたんだろうなって思う。

青羽が手話で話してくれることも、
湊斗たちとまたサッカーできたことも、
うれしかった
って、さんざん湊斗と大人のやり取りした後にこの素直な幼さにときめいちゃうの分かる。想くん……!!!

6話に続きます。

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