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#46【10番イルディズ】【23/24 セリエA第21節】レッチェ×ユベントス マッチレビュー

試合開始前

両チームスタメン

【ユベントス】
✔︎ラビオ、キエーザが怪我により欠場。
✔︎イルディズ(18)4試合連続スタメン。
✔︎公式戦6連勝中。2024年負け無し。
✔︎前回は9/27第6節で対戦。ミリクの決勝弾で1-0の勝利。
✔︎アフリカ杯、アジア杯ともに派遣なし(地味にデカい)

【レッチェ】
✔︎直近4戦3敗1分。インテル、ラツィオ、アタランタ相手に敗戦が続く。
✔︎ホームでは直近5戦1勝4分と好調。
✔︎アフリカ杯3人離脱(バンダ、ラフィア、トゥーバ)
✔︎細江さん注目の左SBガッロ先発!

10番イルディズ

未来の10番

これまでイルディズは組み立てにはそこまで関与せず『前線に張って得意のドリブルでゴリゴリ行くぜ!』というイメージでした。
(キエーザの代打という感じです。)

それがこの試合では中盤に降りて組み立てにも参加できることを証明。
そしてキエーザよりも上回るレベルでこなしていた印象です。

この試合レッチェの4−3−3の中盤3枚とユベントスの中盤3枚の中盤での攻防が見どころでした。

ユベントスのボール保持の場面

ユベントスは
・飛び出すマッケニー(orカンビアーゾ)
・降りるミレッティ、ロカテッリ
という構図。

対してレッチェは
・後ろで構えてバイタルを埋めるラマダニ
・マークを捕まえにいくカバとゴンザレス
という構図でした。

そうすると基本的には数的同数なので自分のマークさえ離さなければ問題ありません。

そこで力を発揮したのが中盤に降りるイルディズでした。

主にガッティが前気味のポジションを取るため、
・空いたスペースにロカテッリが降りる
・ロカテッリがいた位置にミレッティが降りる
・ミレッティがいた位置にイルディズが降りる
といったローテーションを展開していました。

そうするとレッチェの中盤3枚に対してユベントスの中盤3枚+1枚(イルディズ)となり、誰かにつけば誰かが空くという状態が常に作られていました。

おまけにラマダニがマークにいくとバイタルがガラ空きになってしまうことで持ち場を離れる守備は限定的だったため、下手したら2対4という場面もありました。

流動的なビルドアップからサイドに展開して、クロスからヴラホビッチという形は再現性が高く、ヴラホビッチの好調さもありユベントスの大きな武器になっています。

狙われるミレッティ

攻撃センスはピカイチ

ボール保持時は中盤で上手く数的優位を作れていたユベントス。
一方ボール非保持の状況では、イルディズは前線のCBに対してプレスをかけるため、中盤では数的同数になります。
さらにマッケニーはCBや左SBにプレスを掛けることもあるため、数的不利の状況も多いです。
必然的に局面では1対1の勝負が多くなり、そうなると分が悪いのはミレッティとカバのマッチアップになります。

デカくてゴツめです

後半立ち上がりすぐにミレッティが剥がされてカバが持ち上がった場面が典型です。

攻撃面では圧倒的な攻撃センスを発揮して徐々にユベントス攻撃陣を牽引する存在になりつつありますが、守備面ではどうしてもラビオ・マッケニーと比較すると穴になりやすいことは否めません。

ラビオの代役争い

もはや代替不可の存在

この試合で先発のミレッティの他にカンビアーゾ、イリングと順番に左IHをテストされました。
カンビアーゾは本職SBのため守備面は申し分なく、攻撃面もこの試合先制点をアシストするなど実力は証明済。
イリングも守備面では劣りますが、サイドに開いての突破は魅力的。

そうなると現時点の序列と能力値としては、
①ラビオ    (攻撃A 守備A)
②ミレッティ  (攻撃A 守備C)
③カンビアーゾ (攻撃B 守備B)
④イリング   (攻撃B 守備C)
といった形でしょうか。
※能力値はあくまでイメージです。

それぞれの強みを活かして静かに繰り広げられるラビオの代役争い。

移籍市場でサマルジッチやデパウルなどの名前も上がっていますが、この男の代わりが務まる選手なんてこの世に何人いるんですか?というレベルになってきました。

仮にラビオが残留すれば来シーズンはファジョーリも戻ってくるので、個人的には補強は無しで若手を信じてもいいと思っています。
(来たら来たで応援しちゃうんですけどね!)

試合後の雑感

7連勝!

昨年までの暗い雰囲気が嘘のように快勝続きのユベントス。

その中でも特筆すべきはやはり18歳の新星イルディズ。

年末のフロジノーネ戦で出場機会を掴むと、それ以降チームの得点数も伸びて、ユベントスとしてはかなり珍しい複数得点が続く状況。

この試合では前線でヴラホビッチに集中していたマークを分散させるだけではなく、ビルドアップの局面でもチームを大きく助けられることを証明したイルディズ。

キエーザが怪我から復帰した後、どちらがポジションを奪うのか、または共存する道があるのか。

アッレグリ監督がどのような決断をするかも含めて見守りたいと思います!

FORZA JUVE!!⚪️⚫️

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