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今こそ日本にチップの文化が必要だとおもう

こんばんは!上海出張から帰ってきたコバヤシです。

このnoteは上海出張を通じて日本のサービスのすばらしさと日本のサービス業にこれから必要なことについて考察したものです。

度肝を抜かれた上海のサービス業

 上海では接客中ではない店員の98%(誇張表現ではないです)が、椅子に座ってスマホをいじりながら待機していました。大きな展示会をいくつか回ったりもしたのですが、寝具メーカーのブースでは製品であるベッドの上で寝転びながらスマホいじっている強者もいました。日本だと考えられない光景です。他にもレストランではホールスタッフが鼻歌を歌いながら栓抜きを投げて遊んでいました…日本なら3秒で怒られ、下手したらクビになっていると思うのですが、誰も気にせず任せれた仕事を最低限こなしていれば誰も怒ったり咎めたりする様子はありません。実際に私もサービスとして不十分だったことはありませんでした。(もちろん期待を超えるサービスもありませんでしたが)

すばらしいサービスを提供しているのに疲弊する日本

 一方で、日本では過剰サービスで疲弊する労働者が多くいます。それは日本人がそもそもサービスを価格に転嫁することを苦手としているからと私は考えます。要因は2つあって、サービスが当然であるという受け手の傲慢な感覚(無意識的にも)と、サービス提供側がサービスに対して事細かに対価をもらうということが卑しいという感覚があるのではないでしょうか。これがおそらく日本におけるサービス業の過労働・低賃金の構図でしょう。
 過剰サービスになっている側面は是正されることが望まれますが、日本のサービスの根底にある「おもてなし」はこれからも長く歴史に紡がれていってほしいと上海滞在を経て心の底からおもいました。日本人が歴史的に身につけているおもてなしの素養をなくし、上海からのように必要最低限のサービスを提供する姿を想像すると少し悲しい気持ちになります。削ぎ落としていくよりも行き届いたサービス自体が価値として認められ、しっかり対価が支払われる世界が日本が描くべき未来図ではないでしょうか。
※決して上海のサービスが悪というつもりはありません。

チップで日本のサービス業を救えるか

 昨今ではストリーミングサービスやクラウドファンディングなどで配信者や主催者に対して、直接的なリターンを望まず、感謝や期待を込めて投げ銭(この表現が正しいかはさておき)をすることが広がりつつあります。こうした文化形成とスマートフォンも十分に普及した今のタイミングで、チップという文化を日本に根付かせることはできないでしょうか。
 現金を直接もらってしまうことに引け目を感じてしまう日本人の性質は、スマートフォンの送金という形で対処できそうです。行き届いたサービスを提供する労働者には+αの対価が支払われることによって労働環境の改善につながるかもしれません。

 どのような仕組みであれ、サービスに対して対価を支払うことを根付かすことができれば日本の未来は少し明るくなりそうです。

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