かたくてつよい

さっきまで飲んでいたアルコールとは別の瓶を手に後ろに立っていた。
広い店内に大きめのテーブル。目の前には食欲そそる大皿の料理の数々。心地の良さに少々リラックスし過ぎたようだった。お代わりを持って回っていた母に全く気がつかなかった。

珍しいね、そんなの見たことない。

まあね、と少し誇らしそうな母。
「実はね、ちょっと度数が高くてね。今までも色んな人が飲んできたんだけど、ちょっとね。まあ、最悪気絶してぶっ倒れるだけだから。」
そう言うと当たり前のように空になった私のグラスに注いだ。その流れで隣の男性にも注ごうとする。

ちょっと、綾野くんにはやめてよ。

軽く手で制して自席に促す。自分の娘に注ぐには少し...いやかなり不穏な事を言っていたが、どうせだからと口をつける。

すぐ後ろの自席に戻った母は、ずっとニヤニヤしながらこっちを見ている。ふうん、綾野くんって呼んでるんだ、と頷きながら隣の父と話し始めた。

そんな夢。

出演:私 母 父 綾野剛

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