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imaginary daughters

昔、世界中どこからも遠く離れたdreamlandという国があった。dreamlandはあまりにも遠く、高く険しい山の上にあった。あまりに遠く、ユニコーンやドラゴンが住んでいるほどだった。dreamlandには長い間人間たちは誰一人近づくことはできず、誰にも邪魔されず、誰も助けに行くことはできなかった。

dreamlandには一人のimaginary mamと呼ばれる少女と大勢のimaginary friendsが暮らしていた。imaginary mamは可愛らしく純粋で、けなげであり、それゆえにimaginary friendsたちから慕われていた。dreamlandには不思議な力がありいつもドラゴンやその他色々な怪物たちから狙われていたが、imaginary mamはimaginary friendsを守るため、不思議な力を使って勇敢に戦った。

dreamland住んでいる蛇たちは戦いをやめるようにimaginary mamをそそのかしたが、imaginary mamはそんな言葉に耳を貸そうとはしなかった。imaginary friendsたちはそんなimaginary mamをますます崇拝した。ただ、崇拝するだけで共に戦おうとはしなかった

やがて月日は流れ、ある日、遠い海を渡り高い山を越え、dreamlandに人間がやってきた。imaginary mamは今までと同じように健気にも戦おうとしたが、あまりにも長い年月を経てしまっていたので、imaginary mamは少女ではなくなってしまい、不思議な力を使うことができなかった。そうこうしているうちに、imaginary friendsのうちには人間の放つ弓矢に敗れ、生き絶えてしまうものもいた。

imaginary friendsには新しいimaginary mamが必要だった。そこで、imaginary friendsは今までそうしていたように、可愛らしく純粋で、けなげな少女ではなくなったimaginary mamを捨て、新しく連れてきた少女をimaginary mamとして崇拝し始めた。誰にも悪気などなく、昔からの慣習に従っただけだったが、捨てられたかつてimaginary mamだった女にとっては予想もしていない出来事だった。

かつてimaginary mamであった女はdreamlandを追われ、dreamlandの周りの高く険しい山に逃げ込んだ。そこには見たこともないような木々が茂り、闇が広がっていた。その森の中でかつてimaginary mamであった女は、少女がたくさん実っている木を見つけた。そして自分が順番にimaginary mamという役割を与えられていたに過ぎない、特別でもなんでもない存在であることを悟り絶望した。かつてimaginary mamであった女は絶望のあまり目からは涙を流し、心臓からは血を流し、口からは悲鳴をあげ、崖から海に身を投げて死んでしまった。

それからさらに年月が経ち、かつてimaginary mamであった女が流した涙からは魚のような姿をした娘、lacrimaが生まれた。lacrimaはそれまでの人間とは少し異なる姿をしていたが、それまでの人間とは少し異なる考えを持っていることの現れだった。lacrimaは魚と同じように深い慈悲の心を持っていた。その傍らにはdreamlandにいた蛇が寄り添っていた。かつてimaginary mamにも教えたように、慈悲の心を持っているからといって、自らを犠牲にして戦う必要はない、と教えた。

かつてimaginary mamであった女が流した血からは獣のような姿をした娘、sanguisが生まれた。sanguisもまた、それまでの人間とは少し異なる姿をしていたが、それまでの人間とは少し異なる考えを持っていることの現れだった。sanguisは獣と同じように強い勇敢な気持ちを持っていた。その傍らにもdreamlandにいた蛇が寄り添っていた。かつてimaginary mamにも教えたように、勇敢な気持ちを持っているからといって、自らを犠牲にして戦う必要はない、と教えた。

かつてimaginary mamであった女があげた悲鳴からは鳥のような姿をした娘、verbumが生まれた。verbumもまた、それまでの人間とは少し異なる姿をしていたが、それまでの人間とは少し異なる考えを持っていることの現れだった。verbumは鳥と同じように大いなる知恵を持っていた。その傍らにもdreamlandにいた蛇が寄り添っていた。かつてimaginary mamにも教えたように、大いなる知恵を持っているからといって、自らを犠牲にして戦う必要はない、と教えた。

三人の娘たち、imaginary daughters は けしてdreamlandに戻ることはなかった。dreamlandから遠く離れたところで自分たちや、自分たちと共に戦ってくれる仲間たちと一緒に、必要な時には戦い、それ以外の時には楽しく暮らした。

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