田舎で出会う動物たち

田舎に住んでいると、野生動物によく出くわします。スズメやカラスはもちろんですが、田んぼに多いのがサギです。灰色のもいますが、白鷺の方が多いようです。田んぼの中で、白くて細い首をすうっと伸ばして立っています。こちらの車が近づいたのに気づいて、長い首をS字に曲げた姿勢で、大きな翼を羽ばたかせて飛び去って行きます。

きいっ、と変な鳴き声がするのは、キジです。金属が擦れ合うような音なので、引っ越して来た当初は、近所の工務店の作業の音かと思いましたが、キジの声でした。お話によく出てくるのは「ケーン、ケーン」という鳴き声ですが、私の聞いた感じでは「きいっ」という音の方が近いように思います。家族なのか、数羽の群れで歩いているのを見かけることもあります。

しょっちゅう見るわけではないのですが、ちょっと山の方に入ると、鹿や猿を見かけることがあります。長女と夫は、一度、うちのすぐ近くの川で、鹿が水を飲んでいるのを目撃したとか...!
山の方の小学校では、せっかく植えた花や観察用の植物を鹿が食い荒らしてしまって、柵を作ったりネットを張ったりと対策に追われます。40匹くらいの猿の群れが学区内に出現して、各家庭に連絡した学校もあったようです。

車を運転していて、道に大きな石が落ちている...と思ったら、亀だったこともありました。気づくのが遅れて、車のスピードが出ていて止まれず、そのまま通過してしまったのですが、タイヤとタイヤの間(車の真下)に亀がじっとしていてくれたので、潰さずにすみました。私の車が通り過ぎた後、亀は甲羅からゆっくりと首を出して、歩いて田んぼに入って行きました。

犬や猫もいますが、ほとんどが飼われています。犬の散歩をする人をよく見かけます。近所で飼われている三毛猫は、私の家の庭をトイレ代わりにしているらしく、毎日やって来ます。うんこする場所だと思ってるのかな。

庭にいっぱいいるのは、ちっちゃいカエルです。ものすごい数がいるようで、夏は鳴き声がうるさいですし、小さい体ですごく高いところまで登っているので、びっくりします。物干し台に登っていたり、窓に貼りついていたり...。でも、そんな大量のカエルたちのおかげなのか、蚊に刺されることは少ないんですけどね。

1mくらいの真っ黒な蛇もいます。ヤマカガシだよ、と夫は言うのですけど...何を食べてるのかな。カエルかな。モグラの穴もいっぱいあるようなので、モグラかな...。毒もあるらしいので、咬まれないようにしないと...。

ハチもいます。アシナガバチの一種かと思いますが、子供たちの部屋の窓枠の桟に巣を作ってしまいました。巣は網戸の外側で、ハチが部屋に入ってくることはなかったのですが、窓が開け閉めできなくなりそうだったので、長男が巣を窓枠から剥がして取ってくれました。その後もハチが飛んでいるのを見かけます。窓枠の桟なんて、狭くて使いにくいと思うんですけどね。

こんな風に、自然豊かな(?)田舎での生活。
夏のカエルたちの大合唱のシーズンが終わり、今、庭からは秋の虫の声が聞こえてきます。
小さな鈴を振るような虫たちの声が夜の庭に広がって、微かな波が揺れるような、柔らかな薄い布が広がるような、優しい響きになります。ラジオもテレビもつけずに、こうして虫の声を聞いて、秋の夜を静かに過ごすのもいいですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?