見出し画像

【PR】キャプテン翼で結果的にわりと人生が変わった件について

 少し前までは「私の人生を変えた〇〇」というものが存在するほど豊かに生きてきてはいない、と思っていたのだけれど、気がつけばこんな仕事をしているわけで、、、サッカーが人生を変えてしまった、ということになるのだろうか。

 もっと些細な、人間形成の部分では父親が「サンダーバード」「ゴジラ1985」のビデオを見せたり、タイガーマスクの名勝負集なんかをレンタルしてこなければもっと別の人生があったのではないかとも思うのだが、同じ影響下にあったはずの弟は一般人に育っている。これは完全に自分のせいであって、他人に責任を求めるのはナンセンスなのだろう。

 たまに「〇〇さえ観なければ…」と、あたかも作品のせいでオタクになってしまったと冗談半分に嘆く人を見かけるが、そんなひとはそのタイミングでその作品に触れずとも、どこかで似たような、またはまったく別の琴線に触れるものと出会ってしまい、何かしらのジャンルでオタ化してしまっていたはず。歴史のIFを問うても詮無きことである。ただ中学の時にパソコンの授業さえなければ書店でLOGINを手に取ることもなかったし、信長の野望と銀河英雄伝説に人生の貴重な時間を溶かすことも無かったはずなので、数学の伊藤先生の責任です。ぼくは悪くありません。


 話がそれた。なんだっけ、そうサッカーの話である。


 今でこそこうしてサッカーライターみたいなことをやっているが、元々あたしは野球少年だった。地元は野球文化の街で、スポーツ少年団はソフトボールのみ。サッカーは遠い存在で、自然と野球に親しんで育ってきた。小学校の作文では将来の夢を「ジャイアンツに入って中継ぎピッチャーとして活躍する」と書いた記憶がある。

 余談だが、山口県東部の人間はだいたいが広島カープのファンになるわけだけど、うちは隣の竹藪だかの影響で広島のTV局が映らなかった。地方によくある、巨人戦しか観れないので親子3代巨人ファン、みたいな状況になっていた。またしても話がそれた。

 そんなわけで自然と、中学校に上がったら野球部に入ろうと思っていたのだ、6年生の12月までは。転機は突然訪れた。小学校最後の冬休み、経過はまったく覚えていないが、わたしは友人だか先輩の誰かから『キャプテン翼』全37巻を借りた。怒涛の勢いで読んだ。

 当時の我が家ルールとして、月刊雑誌は買ってもらえたけれど週刊誌はNGだった。だから少年ジャンプにはあまり馴染みがなく、サッカー漫画といえばコロコロコミックの「がんばれ!キッカーズ」だった。好きな漫画だったけれど、野球とのパワーバランスをひっくり返すまでには至らなかった。

 しかしこの冬休みに、わたしの思考と志向は完全にサッカーに取って代わられた。完全に人生の転機となった。キャプテン翼という作品の持つ熱量、それぞれが生き様を持ったキャラクターたちの魅力。圧倒的に作品の世界に引き込まれた。

 特に中学生編の、翼くんがラスボスのような存在で、そこへ日向くん松山くんなどのライバルたちが挑んでいく構図は凄みがあった。今となっては荒唐無稽な描写の数々も、そもそもサッカーについてよく知らなかったので気にならなかった。ただただ迫力のあるシーンや描写に映っていたし、ツッコミを許さないパワーがあった。リアルサッカーではなく、キャプ翼サッカーをとおしてサッカーに魅了された。中学ではサッカー部に入ることを決意するしかなかった。転生して人生をやり直すとしたらここが最初のセーブポイントになる。次は高2の夏休みあたりか。

 当時のキャプテン翼の影響力はすさまじく、サッカー少年たちは「総10番」化。ロベルト本郷が「翼よ、ミッドフィルダーになれ」と口走ったせいで、日本のトップオブトップの才能は中盤に集中してしまい、ストライカーが育たないとか決定力不足がどうのとか言われるようになってしまった。

画像1

 日本サッカーを方向づけた戦犯、もとい名台詞

 ただわたしはというと、長袖長ズボンや帽子がカッコいいとか、ドMな性格が影響したのかGKに、特に若林源三に魅了され、部活初日からGKをやりたいと希望した。帽子でループシュートを叩き落とす練習をめちゃめちゃやった。

画像2

ただの一度も成功することはなかったが

 それから中学・高校とそれなりに一生懸命サッカーをやってきたけれども、まあ若林くんのようになれるはずもなく。早々に己の能力を悟り、サンフレッチェ広島ユースに19失点を喫したりもして、いつの間にかサッカーを「する」側よりも「観る」側にシフトしていった。好きなキャラクターもいつの間にか若林くんではなくなり、森崎有三のほうにシンパシーが移っていった。銀英伝ではヤン・ウェンリー推しからパエッタ推しに鞍替えした。

 ただこの森崎くん、とかくネタキャラにされがちだが間違いなく優秀なGKだ。小中高と日本一に輝き、各年代の代表に選出されてきた超エリート。代表ではずっと3番手だったり、「なぜ中西太一のほうを選ばないのか?」とみたいな謂われなき迫害を受けてきたが、作品をよく読み直してほしい。若林くんは別格としても、描写的にはは森崎>若島津と取れる場面が少なくないのだ。

画像3

画像4

お分かりいただけただろうか

 ワールドユース編以降は明確な見せ場も増え、最近はキャプテン翼マガジンでもかなり扱いが良い。そんな森崎がなぜここまでネタキャラ扱いされているのか、これはもう完全にテクモ版ファミコンゲームによる風評被害である。例の「もりさきくん ふっとばされた!」の画像が出回り続ける限り、森崎派の復権は夢のまた夢だ。

 斬新なゲームシステムと「くっ! ガッツが たりない!」に代表されるスタイリッシュな台詞まわしなどで、かつては「テクモ版こそが正史のストーリー」とまで言わせしめた名作品ではあるが、その陰で被害にあっている人々もいることをどうか忘れないでほしい。

(このあたりから強引に話がかわります。。。)そんなテクモ版を初め、数々のゲーム作品も生み出してきた『キャプテン翼』だが、世界に挑戦するというストーリーの性質上、Jリーグと絡むことがなかなか少なかった。原作のワールドユース編では一部キャラクターがJリーグクラブに所属しており、また北海道コンサドーレ札幌では2014年以降、松山光が背番号36を与えられるなど現実とのコラボもあるが、Jリーガーとキャプつばのキャラクターが同居するゲームはこれまであまり無かったのではないかと思う。

 そんな状況で昨年から登場した『TSUBASA+(ツバサプラス)』は、正直なところ改善してほしい点は多々あるものの、Jリーガー、海外選手、キャプテン翼キャラクターを同居させることができるという点では稀有なゲームだ。「FFRK」「オペラオムニア」など、この手のコレクターゲームが好きな身としては、ひとつのフォーメーションにこれらのキャラが混在しているのを眺めているだけでニヤニヤできてしまう。今後もアップデートに期待しながら続けていきたい。

画像6

画像6

夢のコラボに自分が混ざるとか恐れ多いので、
早く「自分をメンバーから外せる」機能を実装してください!!!

▽TSUBASA+公式サイト▽

▽TSUBASA+▽




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?