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スポーツの「ルール」を変えるとどうなるか ~ルールメイキングを学ぶ~

スポーツにおける「ルール」に注目したい。スポーツと言うとどうしてもまずはフィジカル、そしてメンタル、さらにはチームワークとコミュニケーションとリーダーシップ、といったところに話が向かいがちだが、実はスポーツをスポーツ足らしめている大きな要因は、ゲームのルールである。

ルールを少し変えるだけでゲームは大きく変わる。特定の選手やチームがいきなり好成績を上げるようになったり、逆にぱっとしなくなってしまったりする。

そればかりか、ゲームそのものが全くつまらないものになってしまったり、逆に以前より更に面白くなったりすることもあるだろう。ルールのデザイン如何で、ゲームの意味合いが全く変わってしまうのだ。

また、ルールは純粋にスポーツの内部原理で決まるのではなく、国際化に伴う利害関係の調整や、テレビ放映の都合といった経済的理由などにも少なからぬ影響を受ける。

そこで、既存のスポーツのルールを様々な方向に少しずつ変えながら学習者にプレーしてもらい、ルールが変わったことによってゲームや個人の体験にどのような変化があったかをリフレクションしてもらい、その原因を探究する、という授業を設計、実施してみたい。

これは単に、スポーツにおけるゲームバランスの最適化の学習、ということにとどまらない。直接的には、もし将来学習者がゲームクリエイターになった時に活かすことのできる学習体験になるだろう。

そしてさらには、社会のルール、法律や制度や規制や商習慣といったものをどのように変えるとどのように人々の行動やビジネスのあり方やリソースの移動パターンが変わるのか、どのように「面白さ」(=個人的、社会的価値)が変わるのか、ということを考えるセンス、基礎を身につけることができる。

つまり、与えられたルールの枠組みの中でそれに適応して生きるにとどまらず、主体的にルールを変えていく、ルールメーカー、ルールデザイナー、ゲームチェンチャーとしての資質を涵養するのである。

スポーツに限らず世の中のルールは所与の法則ではなく、歴史の中で様々な理由と経緯に基づいて人間が作ってきたものであり、であるがゆえに自分で変えることもまた、できる、という認識とリアリティは、人々の思考や行動を大きく変えるであろう。

そのような世界観の変容をもたらす学習体験を、生み出すことができるのではないだろうか。


※もちろん「もうやっている」という話はあるだろう。しかし、少なくとも社会にインパクトを与えるほど普及してはいないと思う。上述の射程を踏まえた学習プログラムを構想する意義は十分にあると考える。

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