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【経験談】骨折生活、お笑いに救われた話


2月に突入。2022年一発目の記事。
 
新年一発目の記事なのでおめでたいことを書きたいのは山々だが、大怪我の話をしようと思う。
 
 
 
12月中旬頃 人生で初めて骨折をした。

繁忙期の山場を越えて気が抜けてしまったこと、体調管理が不十分だったこと等が原因で私生活の中で大転倒。
運の悪いことに両足首を捻り倒してしまった。


初診で両足のレントゲンを撮ったところ、
「ちょっっっっっと怪しい線があるけど…これが骨折だとしたら今歩けないくらい痛いはずなんだよ…」
とお医者さん。

骨折経験の無い私はその言葉を聞いて無責任にも
「じゃあ多分骨折じゃないですね!!」と返してしまった。

というのも、過去に一度 泥酔して右足首を大捻挫した経験があり、痛みも腫れ具合もその時と同等だったのだ。
牛歩でギリ進むことが出来る程度を "歩けるレベルの痛み" と判断してしまった。


しかし、待てど暮らせど左足だけ一向に良くならなかった。
そりゃそうなのだ。左足骨折してるから。

その後もう一度病院に行きMRIを撮ってもらって、やっと骨折が発覚した。

MRIも人生初。あれ凄い!すごいうるさい!
今回は足だけ突っ込む形だったが、いつかあの爆音機械に頭を突っ込む日が来ることを想像して恐ろしくなった。



左足をガチギプスでガチ固定され、使い方もよくわからない松葉杖を渡され、途方にくれた私は 帰りのタクシーでまず母に電話した。

「あのー、大変申し上げにくいのですが…骨折を…しました…一人で生きられる自信ないので今日から実家行ってもいいですか…」

母、笑ってた。ちょっと安心した。


実家に帰るまでのタクシーの約30分間は 不甲斐なさで幾度と涙が出そうになったが、慣れない道だったのか運ちゃんが何度も道を聞いてきたので、ナビとにらめっこすることでギリ耐えた。

実家に着くと、私の哀れな姿を見て両親共に笑っていた。
幼少期から私も兄も大きな怪我をしたことがなかったため、子供の見慣れない姿を見て笑っちゃったのだと思う。

リビングにはTHE Wが流れていた。
あんなに楽しみにしていたのに、必死すぎてその瞬間まですっかり忘れていた。悔しくて膝から崩れ落ちようにも 足が痛くて膝を折ることすら出来なかった。

オダウエダ優勝の瞬間が見れて少し元気が出た。



幸い手術は必要なかったため、それから約3週間はテレワークをしながら実家籠城。親の脛かじりまくり生活。

最初の一週間くらいは、正直かなり精神的につらかった。
親にも職場にも迷惑をかけ、楽しみにしていたライブにも行けず、年末年始に呑んだくれようと企んでいた酒ガチャ福袋も未開封のまま。
そもそも家の中を移動するのも一苦労。

自由に動く事が出来ないストレスと何も出来ない不甲斐なさは、相当なものだった。



そんな私の心を救ってくれたのはやっぱりお笑いだった。

どんなに落ち込んでいても腹は減るのと同じで、どんなに落ち込んでいてもお笑いを見れば笑えた。


テレワーク中は、9番街レトロやおこたしゃべりの過去動画を垂れ流しにすることで心を保てていた気がする。

母が一緒にお笑いを見て笑ってくれたのも嬉しかった。
実家を出てから6年。久しぶりに両親とゆっくり過ごせたのは良かったなと思う。

ほぼ毎日フースーヤのネタ動画を見ながら二人で爆笑するなど、お笑いを通して平和な時間を過ごすことが出来た。
フースーヤのネタを見て爆笑する母がいてよかった。



外出が出来なくなった私にとって、昨今のライブ配信文化には今回大変救われた。

行く予定だった12月23日のおこたんどくも配信で見れたし、大晦日には神保町大感謝祭の配信で一年を締めくくることが出来た。

ダイヤモンドno寄席で新年早々大笑いしたのも良い思い出。



骨折生活6日目の12月19日には M-1グランプリの決勝があった。

本来は仕事で見れない予定だったM-1を敗者復活からリアタイ出来たことに関しては、骨折して得することもあるんだなと思った。


ランジャタイ、真空ジェシカ、モグライダーなど、普段から特に応援している方々が 地下からの快進撃を繰り広げていた今年の決勝。

敗者復活でも いつも神保町で見ているヨネダ2000が話題になるなど、胸が熱くなる場面が多い一日だった。

たくさん笑って、芸に対して本気でぶつかる姿を見て、弱っていた心が この日でかなりほぐされた気がする。



骨折して得したことといえば、もう一つ。

12月24日放送の『ラランド・サーヤの虎視舌舌』で、なんとサーヤさんと電話が出来た。


メールテーマは【私…クリスマスなのに…】
ここぞとばかりに「クリスマスなのに骨折してます」とメールを送ったら採用された。

ちなみにコシタンにメールを送ったのはこの日が初だった。チートと言われても仕方ない。

面白いことは何一つ言えず ただの可哀想な人になってしまったけど、最高の思い出。

この番組を知るきっかけになった コシタンリスナーの後輩からは「なんか、改めて、かわいそすぎてwwww」とLINEがきた。
とことんダサい先輩だ。



そんなわけで お笑いという趣味のおかげでなんとか心も体も持ち堪え、1月6日の松葉杖が外れたタイミングで実家を卒業。

ナルゲキや神保町の階段を上り下り出来るよう 自宅の階段で自主リハビリに励み、無事1月10日のナルゲキロックスから現場復帰(?)した。

お笑いライブに早く行きたいという強い気持ちは、怪我の治りをも早めた。


そこからは堰を切ったようにライブに行った。3週間で実に13公演。

ライブに行く度元気になるしリハビリにもなるので良いことしかない。



そして、昨日1月31日。
正式にお医者さんから骨くっつき判定をもらった。


大袈裟に聞こえるかもしれないが、本当にお笑いに救われた一ヶ月半だった。

怪我をしていても家に籠もりきりでも楽しめる 最強の趣味が私にはあるのだと改めて気付き、なんだか心強いし誇りに思う。


2022年の目標は、月並みですが『健康第一』。
もちろん、心置きなくお笑いライブに行くため。

皆さんも怪我にはご注意を。

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