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キュンパスで青森へ

JR東のフリー切符

平日、期間限定であるが1万円でJR東の路線(一部私鉄も可能)が1日乗り放題になるフリー切符を使って出かけてきた。行ったのは2月16日である。
乗った区間と列車は以下の通り。
 東京~新潟 とき301号
 新潟~秋田 いなほ1号
 秋田~弘前 つがる3号
 弘前~新青森 快速列車
 新青森~東京 はやぶさ44号
弘前で少し歩く時間を設定して、他は乗り換えだけである。元々は弘前と青森で時間を取っていたのだが、弘前城を見ていて当初予定していた列車に間に合わなくなったので青森市内まで行くのはやめて直接新幹線に乗り換えることになった。
パスが使えるようになった(2/14~)直後で話題になっていたことと、春節休暇の日程に重なっていたこともあってどの列車も混んでいた。キュンパスがなくても、この時期の上越新幹線はスキー客で混むのは過去の経験で分かっていたのだが、それ以上混んでいる感じだった。平日のビジネス客が多いJR東海ではこのような企画は難しいと思う。数年前に函館まで列車で出張する機会が何度かあったのだが、その頃の乗客といえばやはり仙台で降りる人が最も多く、それより北では乗降が少なくなり新青森ではぱらぱら、という感じだったが、この日の新青森駅は大変な混雑ぶりでコンビニのレジには長蛇の列、弁当はとっくに売り切れで帰りは最寄り駅まで夕食は我慢することになってしまった。乗客が多いのは良いことなのだが、新青森駅のプラットフォームは狭くて、どの号車の列なのかよくわからないくらいにそこらじゅうに乗客が待っている状態であった。全車指定席だから順番は気にしなくて良いから問題はなかったものの、これは自由席が存在する場合は揉め事になるのではと思った(現時点は無いか)。
このサイトではカメラの話がメインなので、鉄道の件はこの程度にしておこう。

パクセッテを遠出に

ということでカメラの話なのだが、メインはデジタルでOM-1にM.ZD12-100mmF4とした。この12-100mmレンズは旅行用、またはレンズ交換がしにくい環境(海辺や降雨降雪時)では本当に便利で、画質も良いから重宝している。フィルムの方は、通常だとやはり操作や画質の確実性からライカ系か一眼レフが多いのだが、今回はパクセッテIIBLを持って行くことにした。スクリューマウントなので、旅行先でのレンズ交換が少し面倒なのと、フィルム交換時の裏蓋開閉もカメラ底部のネジを回す形式なので、さらに面倒(しかも回す部分が薄く、指先が痛くなる)という、あえてこれを選ぶ必然性はないのだが、パクセッテは小柄なのでカメラバッグへの収納は楽だし、(リリースレバーに慣れれば)シャッターも静かで良いカメラなのだ。
本日のレンズは以下の3本である。
 シュテーブレ リネオゴン35mmF3.5
 レシュライン ルクソン50mmF2
 レシュライン テレナ―90mmF3.8
この中で、一番確実に写りが良いのはリネオゴン35mmだ。50mmはF2.8のカラーウルトラリートやカタゴン、クセナーあたりであれば画質は良好だしF2ならキノンの方がずっと良い、中望遠もテレクソン85mmF5.6はしっかりしたコントラストで風景に向いている..なのだけど、じゃじゃ馬なレンズだって良いじゃないか、ということで標準レンズはルクソン、中望遠は若干コントラストが低いものの解像はしっかりしているテレナ―にした。結果は予想通りで、特にルクソン50mmの遠景周辺画質のひどさが目立つことになってしまった。まあそういうレンズなので仕方がない。

撮った写真

を以下に時系列順に並べておく。使用レンズはキャプションに記載。フィルムはフジフイルムのネガで、最後の2枚は感度400、他は全て感度100である。カメラはパクセッテ IIBL、50/90/135mm用のブライトフレームが表示されている距離計連動ファインダーのカメラである。35mmはファインダーの枠いっぱいで撮るとインストラクションに書いてあるが、実際にはファインダーはかなり狭い。距離計連動機のファインダー視野率は最短撮影で100%を超えないように∞や常用距離では85~90%程度だということは理解していても、このカメラの35mm視野はもう一回り外をイメージして撮る必要がある。

早朝の東京駅にて
Paxette IIBL, Luxon50mmF2/ F2, 1/15, Fuji CN
新潟駅にて、35mmでは画角が狭すぎた。
Paxette IIBL, Lineogon35mmF3.5/ F4 1/2, 1/30, Fuji CN
笹川流れあたり、遠景ではルクソンの周辺は黒くなる。
Paxette IIBL, Luxon50mmF2/ F5.6, 1/500, Fuji CN
佐渡ヶ島が見えた
Paxette IIBL, Luxon50mmF2/ F5.6, 1/500, Fuji CN
鳥海山は雲の中
Paxette IIBL, Lineogon35mmF3.5/ F5.6 1/2, 1/500, Fuji CN
秋田駅にて。ルクソンも近くの被写体ならまあ何とかなる感じか。
Paxette IIBL, Luxon50mmF2/ F4, 1/60, Fuji CN
弘前駅にて
Paxette IIBL, Luxon50mmF2/ F2.8, 1/60, Fuji CN
寒そう
Paxette IIBL, Lineogon35mmF3.5/ F4 1/2, 1/250, Fuji CN
弘前城のお堀
Paxette IIBL, Lineogon35mmF3.5/ F5.6 1/2, 1/125, Fuji CN
積もった雪が良い感じ
Paxette IIBL, Lineogon35mmF3.5/ F5.6 1/2, 1/125, Fuji CN
弘前公園にて、石垣工事のため天守は移動している
Paxette IIBL, Lineogon35mmF3.5/ F8, 1/125, Fuji CN
ベンチは使えません
Paxette IIBL, Lineogon35mmF3.5/ F8, 1/125, Fuji CN
弘前公園にて
Paxette IIBL, Telenar90mmF3.8/ F8, 1/125, Fuji CN
弘前公園にて
Paxette IIBL, Telenar90mmF3.8/ F5.6, 1/250, Fuji CN
全部りんごジュース
Paxette IIBL, Luxon50mmF2/ F2, 1/125, Fuji CN
弘前駅にて
Paxette IIBL, Luxon50mmF2/ F4 1/2, 1/60, Fuji CH

おわりに

列車に乗っている時間が長かったから風景写真としてのきちんとしたものはあまり撮れなかったが、ぼんやりと景色を眺め、おもむろにカメラを構えてチチッっとシャッターを切る。どう写っているかは後日のお楽しみ、というのもまた良いものである。またこういうお出かけをしたいと思う。
ただやはり、パクセッテのフィルム交換は大変だった。上に書いた通り、裏蓋を外すためのネジが薄くて指に食い込んで痛い。寒い弘前ではなおさらであった。こういう点では、ワンアクションで裏蓋が開けられるカメラの方が便利なのを文字通り痛感した。
でも、パクセッテはかわいくて良いカメラなのである。

今回持参したカメラとレンズ

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