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お洒落なイタリアンに行けない人間たち

なんかね、私、「最近流行りのバンド」みたいなものが苦手なんですよ。

語弊があってはいけないので弁解させていただくと、まあ、ひとつにはとにかくオッさんバンドのメロコアが好きなんですよ。GOOD4NOTHINGとかdustboxとかね。昔からずっと好き。中学生の頃から。

で、ポップパンクにしても、わりと若手のバンドもちょくちょく聴くようにはしてるんですけど、結局1990年代〜2000年代くらいのオッさんバンドが大好きだったりするんですよ。Bowling For SoupにしてもNew Found Gloryにしても。なんなら高校時代に通らなかったから今になって聴き始めてるバンドとかもいる。All American RejectsとかMotion City Soundtrackとかまさに。

で、そういう私にとって、「最近話題の邦ロックバンド」みたいなのって聴く気にならなかったんですね。ジャンル的にあんまり興味がなかったってのもあるし、まあなんというか、横目に「フーン」みたいな感じがあった。正直に言ってあんまり得意じゃなかったんです。(今のとこ何ひとつ弁解になってない)

でもこないだふと気付いた。「コレ、おしゃれな美容院に行けん陰キャと同じ気持ちちゃうか?」と。

「いやそこでイタリアンの話ちゃうんかい」っていうツッコミがもしかしたらあるかもしれません。そうですね、おっしゃる通りです。上記のようなことをふと思いついた私は、「あっこれイタリアンとラーメン屋と絡めて書けるんちゃう?麺だけに!ガハハ!」とか一人で考えてたわけです。出勤前にシャワー浴びながら。そしたら遅刻しかけたんですけど。

まあ私って陰キャなんですよ。オシャレな美容院とかオシャレなイタリアンとか怖い。なんつうか、オシャレな人々の中に入るのが怖い。キラキラした人々の集団が怖い。自分がそこにいていいのかなみたいな気持ちが、無意識にあるんだと思う。だからなんとなく「最近流行り」みたいなバンドが苦手やったりするんじゃないかと思うんです。

かたやオッさんバンド達はなんせ男臭い。ライブは汗とアザまみれ。グッズも絶妙にダサい(可愛いのもあるけど)。私は中学の頃から、そういう音楽に身を浸してきた。彼らはいわば、私にとって「行き慣れたラーメン屋」なわけです。
味もややこしくない。メロコア一色、それが好き。もちろん醤油や味噌や塩や豚骨などバンドや曲によって雰囲気はいろいろありますし、あっさりかこってりかとかはあるけどね。でも突然パスタが出てくることはない。変わらない味だからずっと好きでいられるし、安心できる場所でもある。若手の知らないバンドでも、メロコアバンドを見ると、そういう「行き慣れたラーメン屋」に似たものを感じるから入りやすかったりする。

でも最近、周りの人からオシャレなイタリアンに誘ってもらえる機会が増えた。ちょっと興味を持てるようになった。聴いてみたいなと思うようになった。そんなこんなでオシャレなイタリアンに入ってみたわけなんですが、うーん、美味いやん???

たとえばOfficial髭男dism。いろんなとこで目にしてたけど全然聴こうって思わなかった。名前ヘンやし。けどカラオケ行ったら友達が『Pretender』を歌ってた。
私のなかで Pretender といえばもちろんFoo Fightersなんですね。何がもちろんなのかは分からんけど。だから『Pretender』という曲名を見た瞬間に、バンド名も相まって、ゴツい曲流れてくるんやろな〜という気がしていた。
ところがどっこいクソせつな。声もメロディも綺麗で爽やか。てか辛いんですけど。いや辛いんですけど。でも何回も聴いちゃう。ペペロンチーノかな(?)

あとマカロニえんぴつとか。人に曲を勧められてなかったら絶対聴いてなかったと思う。だってバンド名からして絶対メロコアじゃないし。そういや昨日バンド名しりとりで「マ」のとき出てこんかったわマカロニえんぴつ。MAN WITH A MISSIONはしりとり終わってまうしなあと思って結局なに言ったんやろ。あ、My Hair Is Badか。なんの話?

そんなこんなで、斜に構えてオシャレなイタリアンから遠ざかってた私なんだけれども、あまりいろいろ考えずに聴いてみると良い曲はいっぱいあるよと。でもやっぱりひとりで開拓することはあんまりないから、誰かから「この店のこのメニューが美味しいよ!」みたいなのを教えてもらえると嬉しいなと。あと、そういう情報を見たら怖がらずに聴いてみようと。そんなことを思ったりしました。

【結論】だけどやっぱりラーメンが好き。

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