ちょいと前にYouTubeの自分のトップ画面にふと現れたFreeの見たことない映像のサムネール。しかもお題が「"The Stealer" (Rare TV Clip) 」と書かれているだけで、いつの演奏でどこのテレビ局放送の分なのかさっぱり分からないままだからマニア心的には擽られるものの、とりあえずは見て聴く。

　するとどうだ、これまで聴いたどのライブよりもこの一発の方が熱く魂揺さぶられるほどの演奏と気合なので、何度も何度もついつい見てしまったが、ようやく冷静になっていつ頃の演奏かと真面目に考えてみる気になったが、このバージョン、つまりギターソロがちゃんと弾かれていないパターンは意外や意外の1970年12月頃の演奏で聴いた事があると気づく。「Free Live!」で有名なクロイドンやサンダーランドではちゃんとギターソロもインパクトある音で弾いているし、少々尺も長いのでその頃ではなさそうだ。かと言って1971年に入ってからのバージョンと勢いとはまた違っているので、ザッと少ない知識を回転させるだけでも1970年12月、似ている演奏では当然12月12日のストックホルムのライブになるので比較して聴いてみればまさにそのままに近いので、時期は合ってるようだからあとは日付と場所の特定になるが、あれこれ紐解いていくとどうやら12月16日の「HIts a Go Go」って番組でのクリップらしいことが判明。

　ってちょっと探してみるとYouTubeで3年前にもっと甘い映像のクリップがアップされていたようだ。日付も番組もピッタリなので案の定、そこで決まりかなと特定は出来たのだが、何よりもこの演奏のカッコ良さが痺れる。フリーのメンバーがライブで動いている映像は以前にリリースされていたDVDですべてだと思っていたので、今でもまだこうして発掘されてくる映像にはホントに驚くし感激するので、ついついいろいろと情報漁りを始めてみれば、何のことはない、いつの間にかFreeBandOfficialのYouTubeサイトでもこの映像のリリースもともかくながら、いくつかのサウンドボードライブの名盤がWeb上にアップされている。1971年のサンタモニカ、先の1970年のストックホルム、もちろんワイト島などなど…。今まではブートレッグでしか聞けなかった音源がオフィシャルからタダで聞けるようになるなんて夢にも思わなかった。

　同じような事を他のバンドもやってないだろうかと調べると、結構いろいろなバンドが様々な音源や映像をYouTubeやAppleMusicなどのサブスクでもリリースしているので、もう何が何だか分からない状況になっているが、コンテンツを楽しむ分には存分にあるので嬉しい悲鳴としておこう。そんなのを漁り回る日々も楽しそうではあるが時間かかりそう…。