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70s U.S. Hard Rock #2

Hammer - Hammer (1971)

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 大手アトランティックからの配給による1971年リリースのサンフランシスコ出身のハードロックバンド、Hammerのファースト「Hammer」、音が良いです。しっかり作られてると一発で分かる音作りとサウンドの良さ。バンドもそのクォリティに恥じないレベルの演奏とアレンジで聴かせてくれるので単純にアメリカ産のハードロックと言い切れない深さを持っている反面、器用さを疑う側面も出て来て結果的にやや中途半端な作品になったか。

 ハードロックから牧歌的なカントリーポップ、歌のないプログレチックな演奏力を聴かせたりと纏まりのないアルバム。ファーストだから自分たちはこういうバンドだとガツンと出してくれれば分かりやすいが、器用すぎる部分が出過ぎている。アルバムは悪くないが器用貧乏なバンド。

Head Over Heels - Head Over Heels (1971)

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 英国のロック小僧達は大抵通ってるけどアメリカの多くのハードロックバンドはブルースを経由していないが、稀にヘンな連中がブルースに取り組むと凄いけど、国が広いから全部に広がってはいない。

 1971年に出てきたHead Over Heelsの作品「Head Over Heels」はB級までもないが、メジャー路線を切り開けなかったバンドで、音的にもバンド的にもセンスもしっかりメジャー路線に走れるバンド。冒頭から「Roadrunner」のハードロックバージョンがカッコ良くて驚いた。あの「Roadrunner」が随分良い感じにアレンジされてる。テキサス出身だからブルースは近い存在と想像されるブルースハードロックバンド。ただ、テキサスブルースほどのギターでもないし、ハードロックには凡粛なブルースロックバンド。演奏も上手いしレベルは完全にメジャー級のバンドで売り方と運の問題か。トリオ編成で、GFRにヒケを取る面は見当たらない。ただちょっとブルース面が強く出過ぎたから大衆向けではなかった感じ。

 ブルースもハードブルースもテキサスブルースも好きなので割とイケるが、イマイチ好まない。ロックバンドの音には深みがなさすぎる。器用貧乏的な所が馴染めないのかもしれない。普通にアコギでカントリーも出来る曲もあって、才能は高いレベルでコンセプトもはっきりが人の好みは難しい。

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