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Eric Clapton #2

ヒットメイカーとなった1980年代以降のクラプトン。それでようやく好きなブルースばかりをプレイするようになったとも言える。

The Secret Policeman's Concert (1981)

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 ジェフ・ベック、エリック・クラプトン、ジミー・ペイジは便宜上三大ギタリストと呼ばれる。全員ヤードバーズに参加した近所の友人同士だったから、そして三者三様でそれぞれがギタープレイヤーとして世界を制していたから、70年代までの間には彼等が共演するなど夢のまた夢だった。80年代に入り、ロックの世界が壊れ始めてきたおかげで、その夢のまた夢の瞬間がいくつか訪れる。ちなみに60年代の編集盤で何十種類も「ペイジ、クラプトン、ベック」と題されたレコードやCDが乱発されているが、彼等がメジャーになってから共演したものではなく、最初期に活動していたデモ音源に近いものを版権不明のためいくつも同じアルバムにまとめて収録している。かく云う自分も何枚もこの関係のレコードを買って首をかしげながら聴いたが、特別に面白い音源はそれほど多くなかった。いくつか面白いのもあって、「New York City Blues」はZepの「Since I've Been Loving You」のイントロと全く一緒だったので興味深かった。

 1981年9月に「The Secret Policeman's Concert Other Ball」が開催され、同イベントは三回目のイベントだったが、この時にジェフ・ベックとエリック・クラプトンの共演した音源が公にリリースされた。ビデオでもリリースされたけど未だに見てないのが残念。レコードでは最初はスティングのソロパフォーマンスから始まるけど、まだバリバリにポリスをやっている時期にもかかわらず一人で出てくる。気になる二人は「哀しみの恋人達」で共演を開始するが、何と云ってもギタリスト的にスリリングで何度も聴いたのがブルースの定番曲「Further On Up The Road」。鳥肌立つほどでもないけどゾクゾクしたし、おまけに「Crossroads」までやってるので涙モノ。こういうイベントは昔から楽しみ。

 本イベントをきっかけにしたのか、今度はロニー・レインの病気のために英国のロックスター達が集められた驚異のイベントが「A.R.M.Sコンサート」。これはまた単独で書くけど、なんとベック、ペイジ、クラプトンが一同に介して共演してしまう感動しまくりのライブ。演奏はそれほどでもないので見るとがっかりするけど、それでも歴史的価値の高いイベントで、参加したメンツも凄い。

 そんなことでベック聴いてたらクラプトンと思い、やはり共演モノを聴いて新たに感動。名ギタリスト達の共演は気持ち良い。

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