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久米島で行われた声優朗読劇「くめよみ」が最高でしかなかったので誰か聞いてくれ

先日久米島で行われた朗読劇「くめよみ」が本当に素晴らしかったので聞いてください。
新垣樽助さん、岸尾だいすけさん、吉野裕行さん、平川大輔さんと……第一線で活躍する声優さんたちが人口7800人の離島に来て朗読劇をしてくれるというイベントなのだけど。もうだめだ、概要話すだけでもちょっと泣けてくる。

「そりゃ有名な声優が離島でイベントやるってオタクは喜ぶだろう」なんて思われるかもしれないけどあのイベントはそれ以上の意味と感動があった。

そもそもこのイベントは新垣樽助さんが久米島の出身で久米島に恩返ししたいという気持ちが発端だ。その気持ちにほか3名の声優さん方も賛同してこんな離島まで来てくれたということがもうすでに泣ける。先にも書いたが本当に皆さん第一線で活躍していて、アニメを見たことがある人ならば1回は彼らの声を聞いたことがあるレベルの豪華メンバーだ。そんな人たちが自分の住む島に来て、想いを込めて演じてくれたってだけでもう泣けてくる。生きていてよかった。

会場の具志川改善センターは島の人にはおなじみの場所だけど、今まで島で見たことないくらいに音響も照明もよくてステージ全体がとても見やすかった。さらに言えば会場でのスタッフさんの対応も素晴らしかった。席案内や会場前のアナウンスなどがスムーズで島で久しぶりに”都会クオリティ”を感じた。

だがそこでハプニングが発生。1部開演の直前、悪天候のため第1部の開場が30分遅れるというアナウンスが入ったのだ。ここで発揮されるのが”島クオリティ”。会場はそこまでざわつくこともなく席でお隣さんとおしゃべりをする。ゆったりとした時間が流れる島にとって30分の時間変更なんてハプニングと呼べたもんじゃない。ましてやこの悪天候だ。「そりゃしゃーないわぁ」「皆さん間に合うといいねぇ」と島外から来てくれた人たちを心配する。サイコーかよ島。

劇中ではいたるところに久米島ネタが出てきた。
久米島で語り継がれるガサシ・ワカチャラの物語、樽助さん=久米島、岸尾さん=奧武島・オーハ島、吉野さん=トゥンバーラ、平川さん=ハテの浜・ナカノ浜・メーヌ浜と久米島の名所を擬人化した物語などバラエティにも富んでいて90分あっという間だった。久米島に住んでいる人は「うわぁ~あの場所がこんなネタにされている!」って笑えるし「うちの島のことが劇になっている」って誇りに思える&久米島を知らない人は「へーそんな歴史や名所があるんだ」って知れるきっかけになるバランスの取れた内容だったと思う。ちなみに私は1部も2部も泣いた。

こんだけクオリティの高いステージだったのだけど、島内外関わらずチケット代は無料だった。大人だけじゃなくて小さなちびっこからオタク中高生、子連れのパパママ、おじいちゃんおばあちゃんまで気軽に来れたのだ。
これが本当に素晴らしかった。

ぶっちゃけ島はオタクになればなるほど生きにくい。私はゆるふわオタクだからいいけど、グッズを買おうと思ったら那覇まで行かなきゃだし、通販するにしても送料がバカ高かったりする。アマプラなら送料かからないけどクレジットカードを持っていない子どもたちにとってはかなりハードルが高い。そんな彼らからすれば、今回のイベントは「この島でオタクやっていてよかった」と思えるきっかけになるのではないだろうか。

さらに島外の人からすればチケ代がかからない分、観光にお金をかけられる。いつもよりちょっと豪華なご飯にしたっていいし、ホテルに泊まるのも金銭的抵抗がなくなる。会場を見渡しても結構島外っぽい人も多かったのでくめよみついでに観光してくれた人も多かっただろう。

正直あのクオリティのステージを無料で見せてくれるために、いろんな大人が頑張ってくれたと思う。なのでこの場を借りて、新垣さんをはじめとした出演者の皆さん、所属事務所のえらい方、久米島町役場の皆さん、今回のくめよみのために色々と動いてくれた皆さん本当にありがとうございます。最高のイベントでした。

第2回を期待するオタクとしてはしっかりとコンテンツにお金をかけて経済回したいのでDVD買いました。これからもくめよみサイコーって叫び続けます。なのでどうか、どうかまた、第2回を。何卒……。


PS.
ちなみに個人的に皆さんが衣装までそろえてくれていたのうれしかったです。全身黒でみんなそろえていてかっこよかったです。最高でした。本当にもうだめだ泣いている。


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