小説に使えそうな文章のメモ代わり

 アパートの一室。
 私は氾濫した感情に揉まれていた。
 床には、先ほど潰しそこねた羽虫が落ちている。
 半殺しにしたためか、苦しそうにもがいていた。
 私はそれを見て、静かに踏み潰す。
 「いかん、靴下が汚れてしまった」
 一つの生命を奪っておきながら、感情は冷淡なものだった。

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