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【Fab】Nebula Blade Vynnsetについて

はじめに

自己紹介など

はじめまして。
都内の端っこでFaBを遊んでます、ろこです。
日本でのRord to Nationalシーズンも落ち着いてきたということで、普段CCで使用しているVynnset,Iron Maidenについて備忘や考えの整理の意味合いも兼ねて色々書き出してみようと思います。
なお、筆者は特に大会で上位入賞したりなどしたわけではなく、Vynnsetが登場してから今に至るまで、BlitzとClassic Constructed(以下,CC)で使い続けているだけのひとりのプレイヤーでしかありません。Rord to NationalにもVynnsetで出場しましたが、結果としては3勝3敗(自分の実力、内容を考えると本当に奇跡的)でした。

ここで紹介するリストは一般的なVynnsetとは異なると思われます
武器はNebula Bladeのみ採用で、特にCCにおいての個人の感想になります。拙い内容が多くなるかと思われますがご了承ください。
Vynnsetの基本的な挙動などは、Blitz編として別記事で整理してみようかな、と考えていますがいつになるかはわかりません。
ご意見、質問等ございましたら、旧Twitter(@TGIroco)までお気軽にご連絡いただけたらと思います!

環境での立ち位置など

率直に言うと、競技レベルで勝ち抜く、勝ち切るのは非常に厳しいHeroになります。わかりやすい弱点がいくつかあり、特別に有利な対面もいないです。環境を支配するHero達には軒並み不利ですし、若干有利かな?と思える対面に競技環境で対面することはほぼないでしょう。
現状、特にCCで勝ちたいと思ってる方には手放しで勧めることはできないHeroです。勝つことを目的とした場合、他にいくらでも選択肢となるHeroはいますし、筆者のように謎の愛着があるとか、そういった理由がないと使い続けるには厳しいかもしれません。一方で致命的にきつい一部のHeroを除けば誰が相手でも勝てる可能性があります。(それは他のHeroにも言えることですが…)
それでも使いたくなる独特の挙動と、数少ないRunebladeということで一度はまるとなかなか抜け出せない魅力にあふれたHeroではあります!
Vynnsetで勝ちたい!という人の助けになることはあまりないかもしれませんが、使ってみたいと思わせる何かがあるHeroです。


Hero: Vynnset,Iron Maiden

Monarchで登場したChaneがLLとなってしまったため、2024年3月現在で唯一のShadow Runebladeになります。
適当翻訳ですが、Hero能力は以下の通りです。

Cold Foilのよさは格別

Vynnset / Vynnset, Iron Maiden
自分のターン開始時に手札からカードを1枚追放する。そうした場合、Runechantを生成する。
あなたがShadowのnon-atack actionカードをプレイするたび、ライフ1点を払ってもよい。そうした場合、このターンにダメージを与える次のRunechantは軽減されない。

能力としては2つあり、それぞれ注意が必要です。
・Runechant生成のための手札の追放ですが、これはターン開始時に必ず行わなければなりません。
・Runechantのダメージを軽減不可にする能力はShadowのnon-atack actionカードをプレイする度に使用可能ですが、あくまで軽減不可になるのは次のRunechantであり、例えばRunechantが3個ある状態でも軽減不可になるのは最初のRunechant1点分のみです。

Hero能力が最大の特徴と言っても過言ではないほど、VynnsetをVynnsetたらしめている能力になります。お世辞にも強い能力ではないです。
ひとつめの能力である手札の強制banishにより、Runechantを何かしらのカードを使わずに1個生成することができますが、手札が必ず1枚減った状態で自分のアクションフェイズを迎えることになります。
ふたつめの能力は主に自ターン中にダメージを受けていることで、効果がより強くなる各種Rune Gate atack actionカードの条件達成のために使います。
軽減できないArcane Damageをいつでも自発的に飛ばせるメリットは、ほぼPrismのみにしか有効に働く場面がないですが、最後に残った1点のライフを削りきるという点では非常に強力です。
基本的には一見デメリットの方が目立つこの能力を活かすためにデザインされた各種Rune Gateのatack actionカードを使って攻撃を繰り出すHeroになります。

Decklist

サイドボードは割愛しています

現在使用しているリストです、RtNに出場した時と大きく変化がないため最新のものを掲載しています。
Nebula Bladeについては後程触れるとして、RtN時からの変化としてはBalance of Justiceを採用しないこと、Shadow of UrsurをChain of Mephetisに差し替えたことくらいです。
Chain of Mephetisは、最新のHevy Hittersで追加されたSonata Galaxiaと併せて使うことを検討中ですが、絶賛調整中のためこの枠は他のカードで問題ないです。
Balance of Justiceについては、防御的な立ち回りができる、または向いているHero向きの装備であり、特に今回のリストにおいてはより攻撃的に立ち回りたいため非採用としています。

Nebula Blade採用の理由

・攻撃値が4になる

もとは同じRunebladeのViseraiのSignature Weponですが、個人的にはVynnsetのSignature WeponであるFlail of Agonyよりも使い勝手がよかったため、この武器を主軸に添えて構築することにしました。
Vynnsetも一応Runebladeであるため、基本的にはnon-atack actionを使ってからatack actionを使うことで攻撃が強くなります。go again付与が前提になってしまいますが、Nebula Bladeの条件達成はそこまで困難ではありません。条件を達成すれば攻撃値が4と、hitすればRunechant生成ということで決して軽視できない攻撃になります。

本日の主役

手札1枚+何か、でないと防御しきれない攻撃というのは強力なon-hit効果を持つ攻撃がないVynnsetからすると非常に魅力的です。
ちょっと強い単発攻撃を繰り出しがちなVynnsetにとって、例えばDromaiが使役するDragonたちの処理にも苦労しますが、Nebula Bladeであれば厄介なMiragaiまで処理したうえでRunechantのオマケもつきます。
各種4点防御値のDefence Reaction達でピッタリ防がれてしまいまうものの、Flail of Agonyではそれらを使わせることはまずできないですし、武器の攻撃を防ぐためにそれらを使ってくれたことで、のちに使うPummelなどが通りやすくなってくれるなら万々歳です。

・そもそもFlail of Agonyが武器として心許ない

普段遊んでいる環境の影響もあるかと思いますが、特にCCにおいて装備や構築で相手が硬いと感じるゲームが多く、Flail of Agonyがゲームに与える影響があまりにも小さいと感じました。
hitすればRunechantが生成されるものの、序盤にこの武器で攻撃されても相手からするとそこまで嫌な攻撃ではありません。特にGurdianなどの武器が強く、手札の防御値が安定して高いHeroに対してこの武器が有効なライフまで相手を削ること自体が難しいです。
加えてこの武器がより効果的になるゲーム終盤において、気兼ねなく使えるほどVynnsetでライフを維持できることは少ないです。(これに関しては自分のプレイングの影響も多分にあると思います)
新しい姿で戻ってきたKassaiが装備しているValiant Dynamoは言わずもがな天敵です。

リソースなしで振れるのはエライ

・意外と2リソース余ることがある

Vynnsetがリソースを払ってプレイしたいnon-atack actionカードはほぼ1コストです。赤帯のカードは基本的にプレイしたいため、そのリソースの捻出にはほとんどの場合青帯のカードがピッチされることになります。それに加えてatack actionにgo againが付与された場合は、余った2リソースが無駄になってしまうことがままあります。

1リソース払って使いたいやつ

せっかくgo again付与して攻撃したのに余った2リソースを放置してFlail of Agony(またはScepter of Pain)を振るのが嫌だった、というのがこの武器を採用した大きな理由になります。

採用しているカードについて

1.Pummel

当たれば強い

採用しているすべてのatack actionに使用できるため、2枚採用しています。相手に防御をせまる攻撃が少なく、相手の手札を削る手段に乏しいVynnsetにとって、数少ない相手に"目の前の打点以外を警戒させる"ためのカードです。
1枚で4点の価値を出してくれるようなカードではありませんが、on-hitを強引に通したり、うまく使えた時のリターンが大きいため採用しています。

2.Funeral Moon

いぶし銀

今回のリストでは意味合い的にRead the Runesに取って代わる形で採用しています。本当は両方採用したいくらいなのですが、筆者の調整力不足につきこちらのみ採用しています。
一見地味ですが、実はかなり色々なことができるカードです。
防御値が3であること、条件達成でインスタントとしてプレイできるShadowのnon-atack actionである点が非常に優秀です。
banishしていても使える点が便利で個人的にはかなり好きなカードです。
特に多めに採用しているMauvrion skiesとDeathly Wailと組み合わせて使う時にその利便性を感じることが多く、1点でも抜ければMauvrion skiesのon-hit効果なしでRune Gate3まで狙える点が採用の大きな理由になります。 

3.Shadow Puppetry

便利カードNo.1

説明不要のgo again付与カードです。
Deathly WailやWidespread Destructionと併せて使うのがとても強力ですが、シンプルに攻撃値6点のRune Gate atack actionに使っても7点の攻撃からNebula Bladeに繋がるため、相手目線で考えると嫌な攻撃になっていると思います。
hit時効果は特にDeathly Wailと組み合わさった時に上振れる可能性があるため、できる限りその組み合わせを意識したいカードです。Funeral Moonがめくれても嬉しいこと、終盤においてはRune Gate2のカードに繋がればそれだけでかなりのプレッシャーを生むことになるため、文句なしの3枚採用になります。

4.Mauvrion Skies

Runebladeはとりあえずこれを使いたい

Vynnsetが唯一相手に防御の選択を迫れるon-hit攻撃を繰り出すためのカードです。
Shadowのカードではないため、Deathly Wailと組み合わせてもきっちり防御されることが多いですが、その場合は1点でも抜けてくれればその後のNebula Bladeと併せてconbat chainクローズ時にRunechantが2個生成される可能性があるため、それを目的に使います。
仮にMauvrion Skiesを付与したDeathly Wailを防がれた上で、この後にFlail of Agonyを振っても、武器による攻撃を止められた場合はRunechantが自傷分の1個しか出ない上にライフが減ること、そもそもそれはMauvrion Skies付きのDeathly Wailでしか発生しないことを考えるとNebula Bladeを振った方がシンプルに強いのでは?というのがこの構築の始まりです。

4.Envelop in Darkness

Vynnsetで使ってね、のカード

Runechant生成とRune Gateアタックのバフができるshadowのnon-atack actionです。Vynnsetに欲しい要素が全て詰まっているカードになります。Nebula Bladeまで意識した連続攻撃を意識しているとはいえ、Rune Gateによる攻撃が打てなければ意味がありません。今回のリストでも単発で強力な攻撃を実現するために9枚投入しています。このカードに限らず現状Rune GateバフカードはあくまでRune Gateした時(banishゾーンから条件を満たして使用した時のみ)しかバフが乗らない点は地味に注意が必要です。

5.Art of War

うまく使えるとすごいことになる

説明不要の強力な汎用カードです。Vynnsetの能力以外で自発的に任意のカードをbanishし、連続攻撃を繰り出すorターン中の攻撃を強化する目的で採用しています。一方でこのカードを意識しすぎるとプレイが歪むため、注意が必要です。筆者も未だに全然上手く使えません。
このカードをVynnsetで使うことについてはかなり怪しいところがありますが、予想外の上振れを生み出すために2枚採用しています。

6.Reduce to Runecahnt

Vynnsetで使う分にはわかりやすく強いDefence Reactionです。
特に防御に回せる手札が少なくなりがちなVynnsetにとって、防御と同時に攻撃の準備ができるこのカードの価値は高いと感じる場面が多いです。
Runechantが出ている状況であれば、その価値は少なくとも5点分の価値があると言えるため、抜きたくても抜けない枠になっている印象ですが、Defence Reactionについては上級者と思うところが違うため、是非とも色々な意見をいただきたいです。

7.Runeblood Incantation

使えた場合はボーナスタイム

Vynnsetを使う上で1番切り離せない存在のカードです。現状のカードプールでは、このカードがもたらすターン開始時のRunechant生成による次ターンの手札要求枚数の低下の価値は非常に大きいです。
ただ、殴り合いの最中に引くこのカードはノイズになりやすい、という印象もあります。別のカードだったらよかったのに、と感じることがぼちぼちある一方で、このカードがあるとRune Gate達成のための要求値が下がるため枚数を減らすことができないカードだと感じます。新カードであるSonata Galaxiaでサーチすることでそのストレスは若干軽減されそうですが、そこまでする価値があるカードかと言われると筆者も判断しかねるといった印象です。

採用しなかったカードについて

一般的なVynnsetのリストでよく採用されているものの、今回は採用しなかったカードについて少し触れます。あくまで個人的な所感+採用したくてもできなかった、という点を考慮していただけると幸いです。

1.Read the Runes

使いたいけど枠がない

先手1ターン目での下準備、またはSpellBound Creepersでインスタント化しての使用など、強く使える場面はありますがそれ以外ではそれほど強いと感じることが多くなかったため採用していません。
防御値が2であること、このカードを使うために他に1枚カードを残した上でRunechantを出しただけで自分のターンが終わる点がどうにも受け入れられず採用を見送りました。上記以外の2枚のカードを防御に使おうにも、防御値はRunebladeゆえに安定しにくく、基本的に攻撃のために使う方が強いカードが多いことから防御も満足にできないことが多いため、いまいちしっくりこない場面が多いと感じることが多かったです。
特に今回の構築ではMauvrion Skiesを多く採用している関係で、Funeral Moonの方が使い勝手がよいためそちらに枠を譲る形にしています。
在りし日のChaneよろしくこのカード自体にgo againがつけば文句なしですが、そうもいかないのが難しいところです。

2.Revel in Runeblood

ゲーム終盤にめっちゃほしい

条件はあるものの、使えればRunechantが4つも生成される強力なnon-atack actionカードです。デメリットとして使用したターンの終了時に残っているRunechantを全て破壊しなくてはなりません。今回はそのデメリットを避けるために採用していません。次のターンへの繰り越しRunechantがない場合、特にRune Gate3のカードの使用が非常に困難になります。
Vynnsetの所謂"しゃがみ"は、Rune Gateカードのbanishの関係で他Heroよりワンテンポ遅く、満足に防御ができないまま使おうと思ってbanishしておいたカードのBlood Debtダメージを受け続ける…という状況に割と簡単に陥ります。
逆に一つでもRunechantがある状態で次のターンを迎えることができれば、多少のダメージを覚悟で次のターンにそれなりの反撃を繰り出せること、今回の構築ではNebula Bladeまで振ってのRunechant生成を目標としているため、このカードは今回採用しませんでした。

3.Oath of the Arknight

色を問わず筆者は採用していません。
防御値が3あるのはRunebladeからすると非常に魅力的ですが、コストが2であること、Shadowのカードではないことから採用していません。

4.Vexing Quillhand

CCでは欲しくないかも

主に後攻1ターン目を誤魔化す目的で使われてる印象です。Blitzにおいては選択肢として悪くないと思いますが、CCのゲームレンジ的には微妙な印象です。少なくともGrasp of the Arknightの防御値と能力を使ってからRune Gate2のカードを使える選択肢を捨ててまで後攻1ターン目にRune Gateを達成する価値はないと感じることが多いため採用していません。

おわりに

CCでVynnsetを使う上でNebula Bladeを採用したよくわからんヤツの文章を長々と読んでいただきありがとうございます。
ここまで読んでいただいたうえで、もしVynnsetを使ってみようかな!と思う奇特な方であった場合はいきなりNebula Bladeを使うのではなく、Mauvrion Skiesを減らして他の強力なRunebladeのカードを採用した上で、Flail of AgonyとBloodied Ovalを装備して使い始めてみることを強くお勧めします。
今回のリストは、Vynnsetを使いつつもどうにか苦手な対面になんとか勝てないかを模索したケースのひとつであり、決して万能な解決策ではないことを理解していただきたいです。
2枚で防御してRune Gate2で反撃!なGuardianちっくな構築も可能だと思いますが、そうなると完全にGuardianの劣化であると感じることが多く、筆者はその方針での構築を意図的に避けている節があります。
ここまでやってもfatigueを目的とした各種デッキには太刀打ちできないですし、そうでないHeroに対して7割くらい勝てるくらいは有利だな!と感じることはほぼありません。
相手の取りうるプラン次第で容易に瓦解する程度のプランであるということはご理解いただきたいところになります。
これらのことを踏まえた上で、それでもVynnsetで勝ちたい!だとか、こんなふうにプレイされると厳しい!といった意見などなどは絶賛大募集中です。
少なくとも日本国内においても海外においても、Vynnsetに関する研究はまだまだ途上だと思っています。この記事をきっかけに、普段Vynnsetを使わない上級者の方や熱心なファンの方からの様々な改善案などが集まって、少しでも研究がすすむことを期待しています。
初めてこういった記事を作成してみたので、書きたいことがすべて書けたわけではないですが、Vynnsetが好きでどうにかがんばってるやつがいるんだな、くらいに思ってもらえると嬉しいです。
ここまで読んでいただきありがとうございます!!


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