【山口薫】 油彩 「榛名山」 査定 買取 致します。
作家名: 山口 薫
作品名: 榛名山
1942年、キャンバスに油彩、38×45.7cm
◎山口薫の芸術
山口薫は、1930年に東京美術学校を卒業後、日本のモダンアート運動の中心人物として活躍した芸術家です。群馬県の榛名山麓、箕輪村（現箕郷町）に生まれた彼は、11人兄弟の末子であり、若い頃から芸術に対する深い情熱を持っていました。卒業後はフランスに3年間留学し、そこで培った芸術的視野と技術をもって帰国しました。
帰国後の山口は、滞仏時代の友人である村井正誠や矢橋六郎らと共に新時代洋画展、自由美術家協会展、モダンアート協会展を結成。これらの展覧会を拠点に、日本におけるモダンアートの推進力となり、抽象と具象が融合した独自のスタイルを確立しました。彼の作品は、心象風景を描き出すことに特化しており、その中には叙情性と幻想性が溶け合っているのが特徴です。
山口薫の芸術活動は国際的にも認知され、サンパウロ・ビエンナーレ展やヴェネツィア・ビエンナーレ展など、海外の重要な展覧会にも作品が出品されました。彼の芸術は国内外から高く評価され、1958年にはグッゲンハイム賞国内賞を受賞し、続いて1959年には毎日美術賞、1960年には芸術選奨文部大臣賞を受賞しています。
また、1952年からは東京芸術大学で教鞭を執り、後進の育成にも力を入れました。彼の指導のもとで多くの芸術家が育ち、日本のアートシーンに新たな才能が次々と生まれました。1968年に東京で亡くなるまで、山口薫は日本のモダンアート界に多大な貢献をし続けたのです。
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