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生命とは その2

NHKのWeb特集でこんな記事を見かけた。
ある一人の写真家が20年かけて追い続けている、「森」があります。その名は「ノースウッズ」。北米大陸、カナダとアメリカにまたがる深く広大な森で、厳しくも豊かな自然の中で野生動物や植物などが息づき、貴重な生態系が育まれています。

その姿を鮮やかに捉えた写真集がことし写真界の直木賞とも呼ばれる「土門拳賞」を受賞しました。しかし、話を聞くと最初から思うような写真を撮ることができた訳ではなく、長い時間をかけたからこそ動物たちの姿を写すことができるようになったといいます。

自然と向き合い続けた一人の写真家の言葉に耳を傾けると、コロナ禍のいまを生きる私たちの背中を押すメッセージがありました。(ニュースウオッチ9 ディレクター 安食 昌義)

ありのままの姿の自然や動物たちを撮影したのは、写真家の大竹英洋さん(46)です。
彼がいうのには、自然にはルールがあり、時間をかけ、相手を深く理解して初めて、自然は「返してくれる」。
そう気づいたとき、撮りたかった写真が少しずつ形になっていきました。


彼がとりたかったオオカミの写真

僕は自然のことが知りたい。自然の中で一体どういうことが起きているのか。動物たちがどんなふうに暮らしているのか。その時の雨の音や風の音、森の匂いなど自然を感じたい。その場にあるものを受け止めて吸収するには、自然にも自分にも謙虚にならざるをえない」と大竹さんは言う。
自然にあらがわず、敬意を払い、長い時間をかけて自然を理解する。

その境地に至った大竹さんの写真だからこそ、初めて見たとき心を奪われたのだと、納得がいきましたとは、ニュースウオッチ9 ディレクター 安食 昌義さんの言葉です。
そして大規模な森林火災にあった「ノースウッズ」の森。生命の芽吹きを閉ざす極寒の森の中で、森林火災で熱せられた松ぼっくりが開き、新たに芽吹くと言います。

大竹さんはノースウッズの森一帯が燃えて心を痛めましたが、このマツの発芽を見て「自然の大きなサイクルの中で、森は世代交代の命を繋いでいくのだと気づくことができたそうです。
大自然がくれた生命への気づきである。原始、シアノバクテリアの光合成の結果、酸素が生まれ環境に放出された。それは当初、地球規模での環境変化を引き起こした。
酸素は当時の地球上のほとんどの生物にとって有毒であったため、酸素の増加は新たな進化的課題をもたらし、やがて地球の主要な動植物種の形成につながったのは、環境が生命を発生させ維持発展させる根拠となった。

生命とは、与えられた環境においてその存在を維持、促進、または強化するものの特性であると考えれば、一定の状態を細胞で組織化して維持、そして代謝して成長を遂げ環境に適応進化してするために生殖をするものと定義されれば、自然との共生の必要は、自ずと明らかである。

生命をどのように定義するかについての総意はほとんどなく、これは未解決の問題である。
生に対する死についても何千年もの間、死の本質は世界の宗教的伝統や哲学的探求の中心的な関心事であった。
多くの宗教では、死後の世界や魂の転生、あるいは後日の肉体の復活を信仰することによりその不条理を乗り越えようとしているのだ。
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