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夢の生活誌



  [目次]

  夢を見る惑星
  夢は星雲宇宙
  夢は自己の宝庫
  夢の採集譜
  夢の生活誌



 夢を見る惑星

夢を見たことがありますね。

夢はだれもが見ます。

みんな毎日、夢を見ているのです。

考えてごらんなさい。
この惑星で、
同じ時間に、
何億の夢が見られているのです。

一人のひとにかぎっても、
一生の間に、
どれだけの数の夢を見るのでしょう?

かりに、
一日に一つの夢を覚えても、
十年で、三六五〇余の夢。
多いひとで三万本の夢を見る勘定です。

人類全体で、
のべにして、いくつの夢を見て来たのか、
ちょっと、計算もできません。

そのなかで、
あなたの見た夢の数々、
もっとも印象に残っているのは、
どんな夢でしたか?

もっとも楽しい夢。
もっとも悲しい夢。
もっともおかしい夢。
もっとも恐い夢。
いろいろあったと思います。

とにかく、
一日の何分の一かの時間は、
夢との関わりです。

夢を見っぱなしにしておくのは、
もったいないような気がします。

夢で、自分をよく知り、
夢で、豊かになるも、
夢とともに成長するも、
夢とのつきあいかたしだいです。



 夢は星雲宇宙

夢は、日常の印象映画です。
ふだんの生活の中で、
感覚カメラが回っています。

だから、よく見知ったものが多いのです。
ただ、この映画は編集をしてありませんし、
カメラが意外なものを収めていたりします。

夢は、水で書かれた日記です。
或いは影で書かれた日記です。
たぶん、オートマティズム(自動記述)で、
本人も意識しないで書き込まれたものです。

夢は、不可能を可能にする実験室です。
だから、空を飛んだり、
初めての外国語を喋れたりするのです。
理想の人々と、理想の理解がし合えたりも。

夢は、個人の星雲領域です。
形になっているものはなく、
いろんな心象、経験、感覚、記憶、願望が、
塵となって靄ったり、渦巻いたりしています。

そこに一つの星が
生まれることだって多いのです。
昼間のこころが、散光(輝く)星雲だとすると、
夢のこころは暗黒星雲だと言うことになります。

いずれにしても、無数の星を生む領域です。

宇宙も、人間も、
そうして、光り輝く星々を生み出すのです。



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