サザンカ
2010.11.30
詩 サザンカ
村の入口に
咲くサザンカはもう無い
大きな木の
ましろの
百千の花は空中に帰った
切株では
体は休めても
魂はやすらがないだろう
切株
町を抜けて、サザンカの大木の跡に寄った。
白い花をいっぱいに着ける名木であった。
ふうらが一人切り株の上に立って、往年の花を夢想する。幻視する。
こういう村の出入口に立つ木は、みんなが歩いていた時代には
とても大切にされ、愛着されていたのだと思う。
——ブログ 2014.3.9より
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