買う側と売る側の視点の違い

昨日、noteでこの記事「無料のものだけを追う人々」をリリースして、ブログの方にはご献本いただいた専門書「人の生きた筋膜の構造〜内視鏡検査を通して示される細胞外マトリックスと細胞」についての記事を書いたところ多くの反響を頂いています。(その記事はこちら)

筋膜の映像を見ているだけで、身体って凄いと思える。


この本自体はもともと英語で出ている時から購入し、

「写真と動画だけでも見る価値がある」

身体の専門家の方々へはオススメをしていました。


それを医道の日本社様が翻訳、出版され先日ご献本頂いたこともあり、日本語訳されたことでこの素晴らしい本がより多くの日本の体や健康に関わる方の手元に届く!という嬉しさもありブログの方に記事を書きました。

身体に関わる専門家として活動をしている方は本当に持っておくだけの価値がある良書です。あの写真や動画だけでも本当に大きな価値があります。


人体の内部にカメラをいれて、生きている組織をあれだけの倍率であれだけの質で撮影する技術というのにどれだけの価値があるか。

ちょっと考えてみればわかると思います。


やたら流行っている「筋膜」という言葉に対する本当のところ

とりあえず、身体の専門家業界にいたら、「筋膜」という言葉はよく聞きます。

一般の方でも少し身体を意識して過ごしている方や勉強熱心な方であれば聞いたことがあると思います。


ただ、注意が必要なのがこれが、都合の良いように使われているということ。

端的に言うと、「筋膜」という言葉を使ってしまえば、お金になるのです。


筋膜をリリースする、とか

筋膜を剥がす、とか

筋膜が壊れる、とか


そもそも、筋膜の構造や特性、役割を知っていたらそのような表現を使うことは避けると思います。

でも使う人が後を絶たない。

その理由は


1. 筋膜というものをよくわかっていない
or
2. そういう表現を使うことでインパクトがあり、多くの人の目を引きつけ、商品やサービスを売りやすいということを理解している
or
3. その両方で、とりあえず言われているから使っている


というところでしょう。


感情に響くからこそ聞いてもらえる

とはいえ、マーケティングの観点から言っても、聴衆にわかりやすい表現を使うことは決して間違いではありません。

害になるようなことを行っていたり、出来もしないことを過大に謳っているのであれば大問題ですが、そうではなく、それを手にした人が満足しているのであれば外野がとやかくいうことではないと思います。


嘘はいけませんし、正しいことを伝えて欲しいとは思います。

でも、ひきつけるからこそ、聞いてもらえるし、実際にそれで商品やサービスを手にしてもらえる可能性がでてくる。

手にしてもらえるからこそ、楽になったり、より良い状態になる機会が生まれる。


それで、商品やサービスを手に取った人の人生が楽になるのであれば、【筋膜】というものの実際がなんであれ、他の人が救いの手を差し伸べられなかったこの世の中の誰かが楽になったのであれば、それは評価されるべきものでもありますよね。


届けば何をしてもいい、というわけではありませんが、届かせる為の努力ということは必要で、正しいことだけを言っていれば届くというわけではありません。相手にイメージしやすい言葉を使うということもこれもまた大切なことです。(繰り返しになりますが、嘘はだめですけどね)

何が正しいか、なんていうのは限定的

正しいことをそのままに伝えてほしいとは、もともと筋膜と言うものに対してアプローチしてきた手技手法の中で最も古い歴史をもつと言われているロルフィング®を学び、行っているロルフィングを提供するセラピストとして活動している自分としては思います。

とはいえ、筋膜というものの役割が科学的に証明されたり、その役割がわかってきたのなんてこの10年くらいのもの。

もしかしたら次の10年には、今言われていることがひっくり返っていたって不思議ではありません。何が正しいか、というのは「今の時点では」という限定的なこと。


昔は地球は丸くなくて世界の端っこは滝壺みたいに崖になっていると思われていた時代だってありますし、食べ物だって「これがいい」と言われていたものが「そうではなかった」とコロリと変わることだってあるのですから。


だから、何が正しいか、ということを振りかざすのではなく

「今わかっていることは、こういうことらしい」、ということなのかな、と思います。


それよりも買い手側が求めていること

筋膜というものが何なのか、ということに対して完全な正しさを求めているのは、身体に対する専門家だけです。


それよりも、サービスや商品を受ける側が気にしていることは、筋膜が何か、ではなく

「筋膜って言うものが何かはよくわからないけど、結局それは私が抱えている不調や問題を解決してくれるの?」

ということ。


もう一度いいますね。


「それって私の不調や問題を解決してくれるの?」


ということだけです。

そして、それを判断するのは理屈ではなく、感情です。


目の前のクライアントやまだ見ぬクライアントの抱えている問題を解決するために、我々専門家は日々、学び、実践し、技量をあげるという努力を重ねるわけです。

正しさを追求するため、ではありません。

もちろん、正しさがそのまま、問題解決にわかりやすく結びついてくれるのが理想です。でも人間ってそんなに単純じゃない。


経験ありますよね?

頭ではこっちが正しいとわかっているけれど、感情的に別のものを選択してしまったこと。


だからこそ、正しいことを追求し提供していきたいと考え、実践しているプロフェッショナルな人ほど、きちんと「届ける努力」をしていかなければいけないのです。

でも、正しいことを学び行っていれば、いつかその声が届くと考えている人が驚くほど多い。


情報量の多い今の時代

それで昭和の時代は良かったかもしれません。

インターネットがこれほど発達していなかったし、一般化されていなかったから。

しかし、インターネット環境の発展により、私たちが浴びる情報の量は桁違いに増えました。


それだけ注意をひかれるものが増えた、ということ。

その中で、正しいことを届けようとしても注意をひけなければ、届かないということはもっと理解する必要があり、実践していく必要があります。

そうしないと、目立つことが得意な人の言っていることが正しいということになってしまいます。


それが商業主義の人や自分が儲かればそれでいいという人でなければそれでも良いのですが、そうでないと結果的に被害を被る人も多くでてきてしまうのでそれは避けたいところです。


勉強は必要。届ける努力も必要。正しさを追求することも必要。

ただ、やはり専門家たるもの勉強は必要、というより呼吸を行うように自然と行い続けていかなければいけないものです。


人づてに聞く、のではなく自らその情報にあたる、ということが大切になります。


だからこそ、冒頭の本

「人の生きた筋膜の構造〜内視鏡検査を通して示される細胞外マトリックスと細胞」をご紹介しました。


そしてその反響は大きく、多くの身体の専門家が興味をもってくれました。


しかし、同時にこんな声が聞こえてくるのです。。。


「え?たかい。。。」


医療に携わる専門書ですから、気軽に駅の売店でかえる値段ではありません。

一般の方からならわかります。


でも、身体へのアプローチを専門としている人たちからそういった声が聞こえてくる。

その中には「筋膜がー」という説明をしてきた事がある人や「筋膜なんちゃら」というテクニックを日常の仕事で使っている人もいるでしょう。


もう残念でしかありません。

それなら、今後「筋膜」と言う言葉を使ってお客様に説明をするべきではないでしょうし、「筋膜なんちゃら」というサービスを提供するべきではないでしょう。


価値を理解する姿勢がなければ、あなたの提供しているものの価値も理解されない

これだけの情報量、そして他では決してみられない写真や動画。


これをとるために、どれだけのプロ中のプロが集まり、製品化し、またそれを英語から日本語になおして、日本語しかできない人にも届くようにしてくれたのかを考えたら消費税を入れても10,000円程度なんて安いものです。


それを得て、また自分のセッションやレッスンに活かしていけばいいだけの話ですから、こんなに安い投資はありません。

もしも「筋膜」と言う言葉を使って説明をしていたり、「筋膜に対してアプローチをする」というような手技手法を使っているのであれば、これは当然目を通すべきものだと思っています。


そういった本が出ているということを知らないのならまだしも、知っていて「高いから買えない・買わない」と言っているのであれば、、、

その仕事を続ける事を考え直したほうが良いでしょう。


お客様は「筋膜」と言う言葉やそれに対するアプローチを行う手技手法を行うあなたに対して対価を支払っているのだから。

ということで、こちらの本に関しては以下のリンクからどうぞ。


本当にお勧めだし、人間の身体の神秘、美しさ、流動性を感じてください。
この本の詳細については下のリンクをクリックしてください。


プロとは、何が出来るかで決まるのではなく、その価値を届けることができる人がプロなのだと思います。



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