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余命100歩 作者反省会(前半)

この記事では作者自身が、制作した余命100歩について拘れた部分や反省点をまとめて書いていきます。
余命100歩のゲーム内容に関するネタバレが含まれます。ゲームの内容を実際にプレイして確かめたい!どんなゲームか知らない!という方は下のリンクから紹介ページに飛べるので先にそちらをチェックする事をオススメします。

まずは良かった所から中心に。

「同じマップを周回しても飽きない工夫がされている」

①プレイ経験を周回プレイに引き継げるシステム
100歩歩き力尽きたプレイヤーは天国...他のゲームで言う所の拠点のような場所に送られます。
そのでは生前集めた装備品やアイテムを売却し、そのお金で「ソウルポイント」というアイテムと交換が出来ます。ソウルポイントを使えば、ゲームを攻略する為のヒントが貰えたり、次のプレイで使える装備品やお助けアイテムと交換する事が出来ます。2週目以降には基本的に生前手に入れたレベルや装備品・アイテムは引き継げませんが、ソウルポイントと交換したものは引き継げるようになっています。
このゲームはたった100歩正解の動きをすればクリア出来るだけに、そこまですぐに辿り付けないように難しめにデザインされています。はじめて遊んだプレイヤーが意味が分からないままゲームに飽きてしまわないよう、何をすれば良いのかを導く手段として交換・引き継ぎのシステムを実装しました。

②主人公の老化に応じて同じイベントが変化する
このゲームは何周を同じステージを同じ場所から始める事になります。同じマップを何度も遊ぶ時に変化を出そうと、老化によって周りの反応を変えるように作りました。
具体的には、町の人に話しかけたとき年齢に応じて相手のセリフが変わったり、少年の時にしか現れないイベント・子供は入れない場所・老人の時にしか行けない場所があったりします。
前者は狭いマップで歩数も限られている・といった状況でも変化を感じられてゲームが進んでいる事を実感させてくれますし、後者は老人になる歩数で老人の時にしか入れない場所にいってみよう...とどうプレイするかを考えるヒントになります。

「【老化する】事をバトルに取り入れている」

①老化でステータス・装備出来る武器が変化する
上の方にもチラっと書いてますが、老化でステータス...HPや攻撃力だったり装備出来るものが変わってきます。これによりRPGでお馴染みの「敵を倒してレベルを上げてればいつか勝てる!」というお約束が覆ってきます。そもそも100歩歩いたらゲームオーバーですし、レベルを上げるには移動して敵とエンカウントしなければなりません。敵を倒し続けていればレベルが上がって強くなるけど老化して弱くなる...ん?どっちが良いんだ?といった葛藤が生まれます。似たようなゲーム性のRPGを上げるとすれば「勇者30」でしょうか...。結構勇者30を意識して、でも似てるとは言われたくないので別物にしたくて作っていた感はあります。ベストなタイミングでレベル上げを切り上げられるかが大切になってきます。加えて、このゲームで主人公が最も強いのは余命75~51歩の「勇者」の状態です。強いうちに強い敵を倒して一気に経験値を稼ぐ!といったプレイや勇者のうちに魔王の元まで辿り付く!といったプレイスタイルが生まれています。

②戦闘中に老化させられる!
敵が剣士なら色々な剣技を使ってきますし、魔法使いなら魔法を使ってきますよね。今回の魔王は「老化」という(多分)見た事無い属性を持っています。折角なら活かしてあげようと思って、戦闘中にも「老化の呪い」を打ってくる魔王を作りました。(ここ凄いネタバレ)
勇者は既に呪いにかかっている、という事で仲間を連れて魔王と戦っていると魔王は仲間に対して「老化の呪い」を使ってきます。これを受けると主人公と同じように老人の姿に変えられ大きくステータスを下げられたり、もっと酷い目にあったりします。この戦闘中の老化をどうしても実装したかったが為に、バトル画面に顔グラフィックを出すプラグインを入れました。独特で恐ろしい攻撃が作れたんじゃないかなと、自負しています。

「やり込み要素が多い!」
1回のプレイでは全てを遊べないバランスになっているので、どうせなら色々試して欲しい。という事でトロフィーを実装しています。トロフィー...といっても天国の燭台に灯がともる簡単なものですが。「特定の仲間を連れてクリア」だったり「レベルを一定以上に上げる」だったり、ソウルポイントと交換でマップ上に出したボスを倒す事で得られるトロフィーもあります。一度EDを見ないと取れないようなものもあったりと、全部埋めるのは大変ですがクリア後には本当にちょっとしたおまけを用意しています。トロフィーを全て埋められたら完クリといって良いでしょう。


良い所を色々書いてきましたがその中でも何より...

「初めて個人でゲームを完成させられた!公開出来た!そしてバズった!」

これに尽きます。個人といってもプログラムは他の方が作ったプラグインの力を存分に借りていますし、グラフィックもゲームを作成するツールに最初から入っているものが殆どで、自分で追加したものは本当にタイトルロゴくらいです。
それでも1つの作品を完成→公開へもっていけたのは大きな意味があります。公開した事でそれまで全く知らなかった人から感想を送ってもらえたり、昔から見てた実況者さんに遊んで貰えてたり、その影響でランキングに入り、ニコニコ自作ゲームフェスで賞を取り、運営に授賞式に呼ばれ、そこでまた全く知らなかった人とたくさん出会えたのだから。それまで何の肩書きも無かった状態から「余命100歩の作者」という肩書きがついて0が1になりました。


さて、ここから悪かった所を書いていこうと思ったのですが、
予想以上に記事が長くなったので一旦ここで切ります。ここまでお読みいただきありがとうございました。後半は下記のリンクからどうぞ。


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