見出し画像

多読とわたし

「多読」という言葉は、オークションで洋書をたくさん出品されている方が多読用にと利用方法をコメントされているのを見かけて知りました。詳しいやり方は、多読と検索すると何件もヒットすると思います。私も何人かのかたのやり方を読んで、参考にさせていただきました。

スタート地点での英語力はそれぞれ異なり、目指すゴールも異なるのでご参考程度ですが、個人的な経験を書いてみます。文系大卒ですが、家庭や職場で英語を使う必要のない環境です。中学3年間はフィリピンに住んでいたので「一応」帰国子女ですが、日本人学校に通っていたのと不勉強だったため、帰国子女=英語デキル! の一般的なイメージと違い大学入学時の英語の学力は普通の学生さんとかわらなかったと思います。(英語を勉強科目というよりもツールととらえられる点が海外在住の一番の収穫だったかなと勝手に思っています)

こちらの記事ではまったく勉強せず、楽しく読むだけで英語のロマンス小説を読めるようになりたいと過ごしてきたこの15年ほどのおおまかな記録です。

【個人的に決めている多読ルール】
辞書を基本的に引かない。最近読んだBDBで引いたことを覚えているのは、医療用語とか病名、あとラテン語?「目には目を」でした。(引いて文意は掴めたけど英語のスペルわすれちゃいました)
あらすじを書く時以外は、後ろを振り返らない

>>>多読スタート時(約15年前)

このころ家族の仕事の事情で1年だけカナダのトロントに住んでいました。子供が生後半年と幼く、私自身は仕事をしていたわけではなかったので、英語を使うのは買い物時とエレベーターやバス、出先で出会う見知らぬ人たちとの井戸端会議くらいでした。卒業後に英語を使うのは旅行時くらいで、普段まったく話しておらず、さび付いていた回線がしばらくしてつながった感じがあったものの、英語力は行く前と後で、ほぼ変わらなかったです。

赤ちゃん連れだとよく話しかけられ、私は根っからのおしゃべりなので、コミュニケーションに関する英語はそこそこと思いますが、不勉強だったので文法はさっぱり。恥をかきつつ、不正確な英語を話していると思いますが、自分の中で受験英語と生活で使う英語が今に至っても全く別箇のもののような感じです。

子供に英語絵本を読み聞かせをしていて、船が海でたゆとう絵に「Rock」という言葉が添えられていて、ロッキングチェアってだからロッキングっていうのね!!!とわかったことがありました。頭で理解するのではなく感覚でわかるというか。単語帳で覚えた単語の場合、英語→訳語の関係の枠組みから外すのって結構難しくないですか? 実際には違う言語なため、まったくイコールの言葉はないですし。(もちろん単語帳の訳語もあらかじめ知っているなら読み下しにすごく助けになると思います)

日本語を読むのに絵本や本を沢山読めば文法とか習わなくても小学生くらいまでにある程度読めるようになるように、英語も絵本や本を沢山読めば読めるようになるかもと感じた出来事でした。

子供のための読み聞かせのはずが、結果的に自分のなかに英語力を貯めてくれていたかも? 1冊トータルで単語10個もない本とかでも、読み終えた!という喜びを味わえたのは後から振り返ってみると自分にとってプラスでした。厚紙絵本を握った子供につつかれ、何度でも同じ本を読みますし、短いのでストレスなく冊数は稼げました。ある意味、子供が多読トレーナー!?

多読メソッドで重要なポイントが、辞書を引かないで読めるレベルのものを読むということで、読む本のレベルの見極めと選定は重要と思います。私の場合本当に読みたいのはロマンス本ですが、自分の実力と読みたいレベルが乖離していたため、絵本などストレスフリーで読める本で語数を稼ぎつつ、読みたいものは時間をかけて読むか短編して読了しやすいようにするなど、適当両輪方式ですすめていました。

現地では古本屋巡りで読むあてもないけど、読めないだろうけれど、好きな作家さんの本とか買っていました。ジョアンナ・リンゼイとか、ダイアナ・パーマーとか、チェリー・アデアとか、ジュード・デヴローとかジュリー・ガーウッドとか。(そういえば先日ジュード・デヴローのReturn to Summerhouse をツイートで見かけて、私持ってた!と思いましたが、未読のまま別の方へお譲りしてしまいました。ガーウッドは何冊か購入して、しまいっぱなしで、その後翻訳されて笑い泣き。)

このころ読んでいた絵本は、1ページに数個の単語しかない厚紙絵本など。はらぺこあおむしとか、エリック・カールや人気の作家さんの絵本はリサイクルショップやebayで結構買って帰ってきました。

このころ読んでいたロマンス本は、シャノン・マッケナの短編が収録された短編集 All Through The Night。その次に読んだのがダイアナ・パーマー Renegade(邦題「愛に裏切られても」)。読みたいスピードに読めるスピードが全然追いつかず、イライラ。

(マッケナ短編を読了した時の感想はこちら

このころの語彙数:いままで計測したことがないのではっきりしたことがわからないのですが、おそらく大学受験レベルの5000~6000語くらい?? 

>>>5年経過あたり

帰国したら日本語の本が簡単に買えるので、習慣的には洋書は読まなくなってしまいました。

絵本は厚紙英語絵本に薄い幼児用絵本が加わりました。機関車トーマスとか子供が喜んでみていましたが、書いていらっしゃる作家さんが牧師さんということで、結構絵本としては英語は難しめに感じました。対象年齢のある本に編集しなおされていたり、テレビ版を絵本仕立てにしたものなどは読みやすかったです。児童書レベルになったら、新しく入手した日本語の本の読み聞かせばかりになっていき、子供関係では英語は遠ざかりました。

ナリーニ・シンのギルドハンターシリーズ2巻や短編のangel' danceはやっとこさっとこ読了したり、JRウォードの短編FATHER MINEとか、ローレル・ハミルトンのメリー・ジェントリーシリーズもなんとか読了したりしていましたが、理解度40~50%くらい? 読みかけの作品も何冊もあり。読み進むだけでも結構大変で、裸足で砂利道をそろりそろりと歩いているのに近く、見えた風景ももやがかかっているかんじでした。まだこのあたりでも先を知りたい気持ちに読むスピードがついていっていなかったです。

(FATHER MINEを初めて読了した時の感想はこちら

このころの語彙数:おそらく少し増えて、6000語くらい??(イメージです)

>>>10年経過あたり

数年前に子供の学校で英語が始まって、学校の勉強もいいけど、英語の本が読めると楽しいよといって、日本語絵本を英語に翻訳されたCDつきの絵本(だるまちゃんシリーズとか、がまくんとかえるくんとか)やTreehouseシリーズを図書館で借りてきて、子供と一緒に読んだりしていました。これは子供がもっと小さい子が読む内容だと抵抗を示して続きませんでした。次に読み聞かせアプリがいいと聞いて、本人に読む本を選ばせたら、しばらくは続きました。

一度は挫折したギルドハンターシリーズを再開して、結構最近の巻まで進んで、ひょっとしてメリー・ジェントリーシリーズも頑張れば読めるかもと思って最新刊まで読了したのが数年前。理解度50~60%くらい? 読むのに抵抗感感じていましたが、ビーチサンダルくらいは履いて砂利道をゆっくり歩いているかんじ。

このころの語彙数:おそらく少し増えて、7000~9000語くらい??(イメージです)

>>>現在

割合最近まで読み聞かせアプリは利用していたものの、紙タイプの絵本児童書はあまり読んでいません。「穴 HOLES」くらい? (子供は途中で脱落)子供は好きなアニメやゲームの実況、映画などを英語字幕で観ていますが、多読はぴんとこないようです。

小説の理解度は70~80%くらいかなぁ。英語を読むのに抵抗感はなくなってきて、イライラしないくらいのスピードでは読めるようになってきました。英語を読んでいる横で、子供に英語の動画とか流されると混乱して読めなくなります。

以前は、翻訳が途中で止まってしまった作品は残念に思うしかなく、その先を想像するしかなかったですが、英語で発売されていれば(大変だけど)読めばいいと思えるようになりました。私の好き好きパワーを引き出す作品を生み出した小説家の先生たちに大感謝です。あと英語の文章に抵抗がないと、出版社やいろんな方の選定を経ないで、直接話題の本や興味を惹かれた本をすぐに読めるのもメリットかも。日本語でスラスラ読めるのが一番と思っていますけれどね! 

このころの語彙数:おそらく少し増えて、10000~12000語くらい?? (イメージです。希望的観測値)

===========
上記は気が向くままに、不定期に洋書を読んでいるケースですので、文法や単語帳を併用して熱心に取り組まれたら、もっと早いペースできちんと読めるようになると思いま~す! 読書って楽しいし、英語で読めるようになると読める本が単純に数倍になるので、読書の世界がさらに広がりますよ~♪

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?