見出し画像

思い出横丁の現在。5月23日の日記

昼過ぎに起きる。外は快晴。今日から何日か晴れるみたいなので、シーツやタオルケットを洗濯する。食事して出かける用意をして、お風呂の掃除と部屋の掃除をする。テレビで『ドクターX』をやっていたので観る。面白かったが、これ何シーズン目のやつなんだろ?私は途中から観始めたから、前後関係がよくわからない。でも細かいことがよくわからなくても、このシリーズは面白いよね。今度また新しいシリーズが始まるみたいで楽しみ。

夕方から新宿のレディースクリニックにピル処方の予約を入れていたので行く。ヤーズフレックスを処方してもらう。3カ月に一回処方のためクリニックに行かないといけない。面倒だけど、この薬を飲み続けることで生理の回数が少なくなるし、生理になってもかなり楽なので、閉経するまでずっと飲み続けるつもり。ヤーズフレックスについての詳細はこちらの記事をどうぞ。

せっかく新宿まで出てきたので、思い出横丁が今どうなっているかを見に行く。思い出横丁は、小さな飲み屋がひしめきあっているところ。この緊急事態宣言下、ほとんどの店が休業し、シャッターを閉めていた。シャッターには店の張り紙が貼られており、「緊急事態宣言により休業します」とある。当初は「5月11日まで」となっていたのに、手書きで「31日まで」と訂正されているのが切ない。さらに宣言が延長になったらどうなるのか・・・。思い出横丁の飲み屋は、コロナ前は夜遅くまで営業して、深夜になっても酔客で賑わっていた。それなのに時短で20時までの営業、しかもお酒を出せないとなったら、お店はやっていけない。20時までに食事だけしに来る客なんていない。休業すれば協力金も出るのだろうし、ここはグッと堪えて休業し、また緊急事態宣言が明けたら店を開こうと考えているお店が多いのだろう。しかし、一度休業すると、客足はなかなか戻ってこない。結局店を閉めることになってしまう場合もある。なんか今のコロナ対策ってほんと飲食店にばかり要らぬ負担をかけているようで、やるせなくなる。

けど、思い出横丁だから一軒くらいはこっそり酒を提供している店があるのではと思いながら歩いていたら、二軒あった。店名は出さないが、二軒ともおおっぴらに酒を出しており、店内は若い客でごった返していた。二軒ともチェーン店。けど、思い出横丁はほかにもチェーン店があるが、休業しているところも多い。一方はシャッターを閉め休業し、一方は国の要請を無視して酒を提供して営業し賑わっている・・・。なんか無情な世界だ。私は、一律で酒類提供禁止にすることには反対だし、飲食店だって商売なのだから、必ずしも国の要請に従う必要はないと考えている。けれども、周りがシャッターが下りてがらんとしているなか、酒を提供している店の一画だけ賑やかで人で密になっている、という光景を目にして、違和感というか、ショックを受けた。店は別に悪くないし、店がやってればそこに行く客だっているのだし、これは自然な光景なんだ、とは思っても、自分のなかの違和感を拭い去ることができず、なんだろうこれは?ともやもやしていた。

そして、私の愛してやまない店である岐阜屋に到着した。岐阜屋は営業していた。ただし酒は提供しておらず、客はまばらだった。岐阜屋のような人気店がこのような状況下で酒を提供していたら、それこそ客で溢れ返ってしまうだろう。店の判断は適切だと思う。

私は吸い込まれるように岐阜屋に入り、ノンアルコールビールと味噌ラーメンを注文した。ノンアルビールというのは、随分昔に一度飲んだことがあるが、激マズという印象しかなかった。けど今のノンアルビールって、かなりおいしくなってるんだね!発泡酒をさらに薄くした感じというか。まあ、ラーメンが来るのを待ってる間に喉を潤すのにはなんの不都合もなかった。コロナ前はいつ来ても混んでいてゆっくり座ったことがなかった岐阜屋に、今日私はカバンを隣の椅子に置いてゆっくり座り、飲んで食べた。ここの味噌ラーメンは初めて注文したけど、野菜がたっぷりで、キクラゲも大きくて、大きな豚肉も入っていて、とても食べ応えがある。これで580円って安すぎません?

幸せだ、と思った。食べている途中、若い二人連れの男の客がやってきた。彼らは当然のように「ハイボール」を注文した。店員が申し訳なさそうにお酒はできないんです、と言うと、彼らはつまらなさそうにして立ち去って行った。え、今緊急事態宣言中で基本お店ではお酒の提供やってないってこと、知らなかったの?お店の張り紙にだって酒類提供禁止してますって書いてあるでしょ?それとも思い出横丁は無法地帯だとでも思っていたのか?若者の半数はテレビを見ていないという調査結果も出てきているから、もしかしたら今の若者って今が緊急事態宣言中だってことも知らないのかも?それでなにも知らずにやってる店で酒飲んで騒いでるとしたら、怖すぎる。まあでも、さすがに知らないってことはないか。たぶん歌舞伎町とかの繁華街だと、要請なんか無視して普通にお酒出して営業してる店も多いみたいだから、そういう感覚で思い出横丁に来ちゃったのかしら。

ふだんこの日記にも酒類提供禁止について不満ばかり書いているのに、いざそれを破っている店(しかも客で密になってる)を目にしたら、なんだか自分の大好きなお店である岐阜屋が、ちゃんと国の要請に従ってお酒を出さないで営業していたことに、なぜかホッとしたんですよね。なんだろう、この感情。つまり私も所詮は、いい子ちゃん的優等生である、ってことですかね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?