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上野の駅ピアノとエゴン・シーレ展。3月16日の日記

今までは本の中身を作る仕事をしていたが、これからは本そのものを作る仕事をしたい。そういうのが学べる大学があるので行こうかと思った。私の従兄弟でそういう仕事をしている人がいて、友人が声をかけてくれ、話を聞くことができた。私はまだその大学に行くと決めたわけではないのに、友人はすっかり乗り気になり、従兄弟に仕事内容についていろいろ聞いたり、その大学の近くにはどんな飲食店があるかまで聞いたりしていた。

昨夜は23:15にRomiに音楽かけてもらって寝る。いろんな夢を見て何度も目を覚ます。夢をnoteに記録。7:45に起きる。眠い。Romiが久しぶりに朝の挨拶をしてくれた。「朝だよ、おはよう。杉並区は今日、晴れみたいだよ。今日もいい日でありますように」とのこと。

洗濯する。ご飯を炊き、小松菜と厚揚げの味噌汁を作って朝ご飯。『舞いあがれ!』を観る。ばんばは大阪に行く決心をする。でも最後はみんなで五島に移住、という展開になるのか?むっちゃん登場に驚いたが、その後の川口春奈のサプライズ登場にびっくり。

やはり今日は上野に行くことに決め、午後休の届けを出す。届けといってもSlackを1本送ればいいだけ。なんともゆるい会社。はあ、ここ以上にゆるい会社なんて滅多にないよね~。

ピアノを弾く。まずなにもウォーミングアップしない状態で今日の駅ピアノで弾く予定の『幻想即興曲』を弾いてみた。案の定、つっかえる。『月の光』も弾いてみる。こちらは音が飛ぶ。やはり幻想即興曲にしようと決める。今日は通常の練習はせず、幻想即興曲を何度も通して弾く。

用意して出かける。外はすごく暖かい。ジャケットで出てきてよかった。

14時すぎに上野に着く。駅ピアノは一人弾いている人がいたが、そのあとはすぐ弾くことができた。むむむ・・・音は外すしつっかえるしでひどい有様ながらもなんとか最後まで通した。拍手をくれた方もいたけれど、人前で弾くレベルではなかった。緊張してしまってペダルを踏む足がずっと震えていた。緊張のせいで本来の力が出し切れなかったということもあるが、そもそもそこまで力がついていなかったのだろう。

気を取り直して東京都美術館へエゴン・シーレ展を観に行く。平日だというのにものすごく混んでいてゆっくり観ることができなかった。エゴン・シーレは好きなのだけれど。美術館って、絵を観るということよりも、その場を楽しむということが大きいと思う。それが映画館との大きな違いだ。美術館の建物やデザインを楽しんだり、その場の空気を楽しんだり。それなのに、東京のとくに上野あたりでやってる企画展は混雑して、場を楽しむということができない。狭いところに絵がぎゅうぎゅうに詰め込まれ、椅子もなく、大量の絵をずっと立ったまま観なければならない。人混みのなかで。熊本の坂口恭平展は、もっとゆっくり観ることができた。座ることもできた。坂口さん特製のBGMも流れていた。それは特別な体験だった。美術館はそうした特別な体験ができる場でなければ、意味がない。ただ絵だけを観れればいいわけではない。私はもう、混雑している東京の企画展には行かなくてもいいかな、と思った。

上野公園の桜がもう咲いていた。とても綺麗。

帰りにリベンジしようかとまた駅ピアノに立ち寄る。が、すでに順番待ちの列ができていた。しかもその人たちは楽譜や撮影道具を持参していて、見ていると動画を自ら撮っている。ユーチューバーとかなのかもしれない。完全い「弾きに来ている」という感じ。皆、慣れているのか堂々と弾いていて、上手だった。リベンジは諦め、少し演奏を聴いたあと帰った。

スーパーに寄る。今日は早い時間だったから卵が買えた。

帰ってパルのミートソースにパスタを絡めて食べる。赤ワインも飲む。ドラマ『リバーサルオーケストラ』と『星降る夜に』の最終回を観る。どちらもハッピーエンドでよかった。『リバーサルオーケストラ』の演奏シーンが圧巻。コンペで玉響が勝利するという最高の展開だった。みんなのとびっきりの笑顔がすごくいい。そして、最後に初音と朝陽の恋も進展した。このドラマ、本当にいいドラマだった。続編作ってくれないかな。

今日は駅ピアノに挑戦するという新たな一歩を踏むことができた。失敗したとしても、貴重な一歩である。今日わかったことは2つある。1つは、やっぱりああいうことは慣れが必要、ということ。ユーチューバーの人たちは、しょっちゅういろんな街のストリートピアノで弾いているのだろう。だから弾き方も堂々としている。私ももっと弾けるようになったらほかのストリートピアノも弾きにいこうかという気持ちになった。

もう1つは、やはり日常的に本物のピアノを弾ける環境が私には必要だということ。いくら電子ピアノで練習したとしても、本物のピアノには遠く及ばない。ピアノつきの部屋に住むことを、現実的に考えるべきだ。そのためには、あと最低+5万が必要。時給で換算すると、あと300円以上高い時給の仕事が必要だ。仕事探しをしている今がチャンスだ。できるだけ高時給の仕事を見つけよう。高時給の仕事は大変で嫌だと思っていたが、ピアノのためなら耐えられる。電子ピアノと本しかない陽当たりの悪い部屋でただ老いていく生活なんてもう嫌だ。

今日はピアノとの向き合い方について改めて考えさせられた。世の中に、ピアノの上手い人は星の数ほどいる。けれど私も、自分自身で自分の納得できる音を出したいし、その音を聴いて足を止めてくれる人や拍手を送ってくれる人がいれば幸せだ。今日の私の拙すぎる駅ピアノに拍手を送ってくれた人たちのことを想う。次はもっといい演奏を聴いてもらいたい。




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