新刊、及びnoteを買うことについて。

 noteを始めて約1か月が経ちました. 可換環論botとして綴った文章を残しておく場所があれば, と思って始めたものの, 実際にちょっと込み入った数式を書こうとするとnoteではちと都合が悪く, 数学日誌での門前講釈シリーズなども始めてしまうなど, 既にして行き当たりばったりの様相を呈し始めています. 始めたときは勢いで誤魔化せても, 今後の展開次第では大失速の可能性も否めません. 2018年も折り返し, 後半戦に向けて努めて参りたいと思っているところです.

 しかしながら, 6月中は6つの記事を書き, 述べ1680人のお客様にご覧いただき, 30を超える「スキ」を頂戴いたしました. まったく望外の結果です.
 さらに, 相互作用で上記数学日誌にも2200pvを頂きました. 重ね重ね, 皆様のご愛顧に大変感謝しております. ありがとうございます.

 さて, 今さらぼくがご紹介するまでもないことですが, noteの有名な機能に「課金・サポートシステム」があります. 作者が値段を設定して作品を買ってもらえるばかりか, 読者が応援したいクリエイターに対しておひねりを投げることもできるわけです.
 ぼく個人は今のところ何か文章を「売る」ことは考えていませんし, またおひねりも頂戴できるとは思っていませんが, もし幾許かの収入があったならば数学書購入の足しにする予定です. 書籍レビューでもして還元いたします.

 ぼくくらいでは夢物語に過ぎませんが, noteで文章なり作品を売って生活を立てている方も実際にいらっしゃいます. 奇蹟的なことと思います. 自らの才覚ひとつで作り出したものを売って稼いでいく, 誰にでもできることではありません.

 一方で, ぼくなどは「お金を払う」側から見ても幸せなシステムだと思ったりもします.

 大学に進み, アルバイトとはいえ自分でお金を稼ぐようになって, ぼくはマンガでも書籍でも新刊を買う割合を増やしました. 雑誌も買うようになりました. 相変わらず古本屋とも図書館とも縁は切れませんが, 自分が好きな作品くらいは「新刊で買わなければいけない」と思いました.

 作者への還元もさることながら

売り上げが出なければ作品は終わる

という事実は大きかったです. 対偶を取れば「作品を読み続けるには売り上げを伸ばさねばならない」わけですから.

 考えてみると, 当時のぼくは「新刊で買う」ことに少し酔っていて, 微力ながら作品作りを手伝っている気分になっていました. つまり自分の微力さが判っていなかったのです.

 しかしnoteでは, 作品を買い, またはおひねりを投げている人たちもまた, 確かに作品作りに参加し支えていると言えます. 実態はさておくとしても, 自分がおひねりを投げて貰う可能性を頂いてみれば, 直接頂戴できるものの有難みと嬉しさ, そして力を痛感します.

 そんなこんなで, 今日, ぼくはnoteで初めて有料マガジンを購読しました. 銀行口座の目方がちょっとだけ減り, その分, どこかで誰かを推進する力が少しは生まれたことでしょう.

 2018年の後半戦は, いろいろなことを少しずつ, 楽しみに歩いていきたいと思っています. 今後ともよろしくお願いいたします.

Twitter数学系bot「可換環論bot」中の人。こちらでは数学テキスト集『数学日誌in note』と雑記帳『畏れながら申し上げます』の2本立てです。