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大谷翔平の顔に対する批判ツイートを考える

一人の男のツイートが大炎上した。

 今大注目のWBC。その中心にして「二刀流」「メジャーのホームラン王」に対して「顔がきもいと思ってしまう」と発言し、大炎上している。

 この人のツイートについてはちょこちょこチェックしているのだが、このツイートとその炎上具合について、いろいろ考えてみたい。

① 大谷翔平への「違和感」(イチローやダルビッシュとの違い)
 小山氏が感じた大谷翔平というアスリートに対して「きもい」と表現した「違和感」はいったい何なのだろうか。
 これについては、こちらの記事で白饅頭氏が詳細に書いている。

ht11s://note.com/terrakei07/n/na4181dacf5c5

 白饅頭氏は格闘技界の状況から最近のスポーツ界を「アマチュアリズム」が席巻していると表現しているが、自分は「イチロー」や「ダルビッシュ」と比較して考えてみたい。

 イチローについても、メジャー1年目で大活躍したころであっても同じように様々な批判があったし、文句もあった。
 しかしながら、イチローには「オリックス土井監督時代に自分のバッティングフォームに対して文句をつけてきたクソ指導者に文句を言われたくない!」という物語があった。
 つまり、「何のためにストイックに文句をつけようがない成績をとろうとしているか」がなんとなくわかるのである。
 その雰囲気は現在でも様々なインタビューを通じて方法論などを語る際に出てきている。
 つまり、それなりに「イキッている」のである。

 では、ダルビッシュはどうか。
 ダルビッシュといえば、そのストイックさは有名である。
 しかしながら、ダルビッシュといえば、サンデーモーニングでつい最近までコメンテーターをしていた「立派な老害」こと「張本勲」に対して文句(まあその文句が「正しい」ことが多いのだが)をつけたりしている。
 つまり、「大先輩であろうがなんであろうが自分が正論だとおもったことは文句も言う。そこにそれなりに説得力を持たせるには結果だ!」という「物語」が見えるのである。
 つまり、やっぱりそれなりにちゃんと「イキっている」のである。

 それに比べると大谷翔平は大変に「品行方正」である。少なくとも大々的にSNSでいきったりテレビの前でイキったりしていない。
 となると、「クラブで大酒を飲むわけでも女を侍らせて遊ぶをわけでもいい車に乗ったりいい家に住んだりするわけでもなく、それどころかイキることもしないとなると、いったい何のためにストイックに取り組んですごい成績を出してるんだ?」という「欲の見えなさ」が、「物語」を見えなくしているのである。

② なぜ「小山氏から」この違和感が発信されたのか。
 次に、あまたある「アルファツイッター」のなかで、なぜこの人物から「この違和感」が発生したのか。
 件のツイートに対する反論として「高校生からすごくしっかりしていた。成人でも何人こんなしっかりした意見を持っていたか」という反論があった。
 まさにここにカギがある。
 「アホな男子高校生」をやっていないのである。
 「アホな男子高校生」とは無意味な方向に無意味な情熱を発揮することを「第一」とするような時期をすごすことである。
 そして、そういう時期を過ごせない人とはどういう人かというと、その段階で「大人になってしまった」人である。
 その「大人になってしまった人」というのはどういう人かといえば、大谷翔平のように「自分で進む道を見つけた人」か「家庭環境のせいで大人にならざるを得なかった人」である。そして、この小山氏がいる「メンヘラ業界」において、特に男子には圧倒的にそういう人が多い。
 そして、ツイートに対するリプとして「お前も童顔だろ!」と顔写真とともに突っ込まれるという落ちが付いているが、それもそのはずである。彼もまた後者の「家庭環境の過酷さ」で「あほな高校生ができなかった」人だからであり、まさに「ネオテニー(一部だけ幼体の成体)」的な側面がある。
 だからと言って大谷翔平の生い立ちに問題があるというわけではなく、小山氏と大谷翔平が「同じだ!」とかいうつもりもないが、「アホな男子高校生」を経験していない男子というのは、やはり何か普通とは違う育ち方をするのだろう。そして、その違いを感覚的に感じ取ったからこそ「小山氏から」違和感が発せられたのだろうと考えることが可能だと思われる。

 以上、大炎上しているツイートの背景について、すこしだけその背景を考えてみた。この文章が炎上するようなことはないだろうが、炎上したらどうするかは、あまり何も考えていない。そして、こんなしょうもない文章を書いているから、私は43歳童貞なのであろう。