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マッチ売りのおじさん

博士論文を出版しました。

めでたいってことばかりでもなくって、こういう本は、基本的には著者買取りってもので成立していますので、私も、まあまあな額を買い取りする契約です。

でも、昨今の株高があるので、私は、ぶつぶつ独り言をいいながら畑にいって、株を収穫して、いくばくかのお金をつくり、出版社からの請求に準備しています。

また、こういうのは、一括請求じゃなくって、しばらくの間、出版社に置かせてもらい、私が在庫を取り寄せるごとに請求がかかる仕組みのようです。できれば株じゃなくって、本を売って、本を買う資金にしたいところです。

そんなわけで、これからしばらく、学会や集会に参加したりとかで、本を売り歩かないといけません。マッチ売りの少女みたいなもんです。がっちがちの中年だけども。

マッチ売りのおじさん
マッチ売りの少女も、マッチをどこかで仕入れて在庫を抱えていたんでしょう。やっぱり中国輸入?
とにかく、いまなら、少女の気持ちがわかります。

わたしも、ひどく寒い日の夜に、「あのー、介護老人保健施設の退所支援におけるソーシャルワーク エビデンスを活用する実践、買ってくださいよぉ・・・」とかいって売り歩きたいと思います。
売れないと思いますけど笑

それで、疲れてすわりこんで、とにかく寒いもんだから、本に「シュッ」と火をつけると、どうでしょう。
それはとても眩しく燃え、煙であたりはヴェールのように白い壁ができ、おじさんはいつの間にか部屋の中にいる気持ちになりました。
「あ、ガチョウの丸焼きじゃんかよ」
おじさんは、一酸化炭素中毒を伴って幻覚が見えるようになっていました。
もう一冊火をつけると、こんどは、煙の中には、おばあさんが立っていました。「お母さんかな?天国につれてってくれんのけ?」
おじさんのお母さんはまだ生きています。年金とアルバイトと、おじさんの株の配当金をお小遣いとしてもらっているので、ガチョウの丸焼きをたべてビールを飲んで暮らしています。
「誰?」

まとめ
そして、よくあさ、おじさんは冷たくなって、学術集会のあった会場の駐車場で横たわっていましたとさ。 おわり。

noteで、本の販促をするつもりはないのですが、Xとかインスタとかメルカリ界隈に行商に出るときに、noteで紹介記事を作成するといろいろ便利そうなので、そうした記事がupされることがあるかもしれませんが気にしないでください。
また、行商日記をネタであげていきたいとおもっています。





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