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回想 : 2014年 Same Time

2013年の暮れからLop Abuse On Somebodyは3枚目のCD、Same Timeの制作に向けてレコーディングを進めた。レコーディングを実際にしたのは明けた2014年だったかな?

この頃の記憶が正直あまりない。
家族もグッチャグチャだったし金はないし毎日職場で100円ローソンの食べカスみたいな冷やし中華ばっか食べてた。

スクリーンショット 2020-03-21 2.06.46



だからこそライブもあんなにもアグレッシブだったんかもしれない。
大きなライブに呼んでもらえたり地方各地ライブのオファーをもらって、遠征に行く機会も増えてったけど、気がついたら辛いが勝ってしまったというのが正直なところだった。ライブしてる瞬間だけが最高で、それ以外は最悪だった。

新代田FEVERでライブやらせてもらった日。
この時とかもう極限の状況だった気がする。


あの時Same Timeができてなかったら心が壊れてたかもしれないと思う。


レコーディングは夜通し行われた。
体力も限界だったしメンバー同士のピリピリも凄まじかった。RadioheadがOK computer をレコーディングしてた時殺し合いが起きかけたという逸話があるんだが、、、、そこまではなかったけど。

、、、ホントにいいアルバムなんだけど、曲も含め本当に辛い状況の中で生まれた作品だからこれ以上話すのがまぁまぁキツい。それくらいあの時の自分の置かれた状況や想いを詰め込んだアルバムだった。
あの時Same Timeができてなかったら心が壊れてたかもしれないと思う。
Same Timeという、つーさんが作ったアルバムの最後の曲。
「同じ時間を共にする」という意味が、
ギリギリ切れそうな自分の糸を繋いでくれていた。






ジャケットの話する会だった。

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ジャケットはロップのジャケットにおいて完成形にようやく到達した気がした。

ミクちゃんの絵はメンバーの心をイメージしてくれた。
この絵を見て、全員にじんわりと暖かい空気が流れたのを覚えてる。

この絵を邪魔せずかつ美しく見えるレイアウトを、当時の技術でできる最大限できた気がする。

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中にはメンバー4人で談笑している写真。
残念ながらこの元の写真も消えてしまっており、
唯一この印刷されたモノクロの写真だけ。
当時の恋人が撮影してくれた。


この写真を撮った日3/31の夜中、僕らは解散を発表した。


ポスターも未だに部屋の壁に飾ってる。ええ出来。。。
なのだがこれもなぜかもうデータも残っていない。。。
原画のデータはあるから、また作ろうと思えば作れるけど。


この時にようやく知ったのだ。
デザインとは適材適所、適切な視覚処理をするものだと。
ミクちゃんのアートに対して適切なビジュアル表現をする、
その行為の答えをようやく見つけそうだったのかもしれない。

MVは初めて自分で撮影、編集した。
まぁ今見るとひどいね笑。
ブレブレの映像とバラバラな画質。
だけどその映像に、メンバー4人のMy Worldを入れて繋ぎ合わせた。

さりげなく映り込む恋人とのひととき、親父の後ろ姿、
たっつんの愛犬、ミクちゃんの沖縄の景色、つーさんの実家の家族の姿、
4人で仲良くリハーサルをしている姿。すべてがMy Worldであり、Same Timeであった。


当時こんなにも人と音楽を愛した4人は周りにいなかったんじゃないかと思う。

お金も尊厳もないけど、愛に満ち溢れた時間だった。



そんな想いがすべて詰まった作品が、Same Timeだった。

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