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機材を語る。

昨年(2021年)の冬、ある洋書の広告に目が留まりました。「SIX-STRING STORIES」。ご存知ですか?値下がりしているので今がチャンス!^^

分厚いカラーの洋書ですが、エリッククラプトンの使ってきたギターについて、ご本人のコメント付きで詳細な情報が掲載されています。

もともとは、彼が取り組んでいるクロスロード施設の資金を調達する目的で自身のコレクションを放出し、この20年あまりオークションに出品してきたそのためのカタログがベースになっています。そのため、落札価格まで載っている(笑)。

一方で、それぞれのギターに対し、どういったエピソードがあるのか、あるいはどういった場面でそのギターが使われてきたのか、エリック本人のコメントはもちろん、オンステージあるいはオフステージでの写真が登場し、オークションに参加できないファンでも十二分に楽しめるどころか、貴重な資料として読むことができます。

ご本人によるコメント。

もちろん、そのコメントは、出品されたギターたちにさらなる付加価値をつけ、少しでもオークションの価格を上げるための一手であることは想像に難くありません。が。それでいいじゃないですか!^^ファンにとってはそのことすべてが大事です。ご本人がそのギターにどういう思いを持っていたのか、どういう使い勝手を感じていたのか、誰の影響で買おうと思ったのか、キャリアの始まる前から解説がされていることは極めて貴重です。この本、クラプトン氏のコメント読むだけでも本当に面白いんですよ。歴史的な解説はもちろん、特に有名だったギターの解説、たとえば70年代によく抱えていた000-28「ロデオマン」のステッカーの写真とかまあマニアが喜ぶつくりです^^。改造されたり、ただ貼ってあるステッカーだったとしても、ファンは意味を感じて真似しようとするのです!^^

この本の冒頭、巻頭言として彼が書いているまさにその出だし。"One by one these guitars were chapters of my life."——ひとつひとつのギターが人生の一章一章だ、というところでしょうか。

われらがCharさんに目を向けると、これまでまとまった形でコレクションが公開されたことは2004年のPlayer誌以降ありません。偶然でしたが、その年Japan Vintage誌Vol.4「ESPの技」でESP Char modelに関しての記事を書かせてもらうことができたのですが、あれがアマチュアとしての限界です。編集部の方と一緒にかなり詳細な取材をし、考察し、当時を知るライターの方が監修してくれて、可能な限り直したものを出したのですが、実際にはそれでも執筆後に「あそこが違う」という部分が判明したりしました。その後、訂正するチャンスには恵まれていません。自分のことならそのままでもいいですが、できるだけ史実というか真実というかを記録しておきたいと思うのです。その後、リリースされたものについては、本当にウラを取ったのか怪しいものがあり、個人的にショックでした。別にトラップとかしかけていませんけどそれは自分のサイトにしか書いていないものだったからです。業界にはファンの方がたくさんいて、というよりCharさん嫌いな人なんていないと思うけど、お願いです。正確な記録を作りましょうよ!作ってください。ご本人が興味ないとかわからないとかよっちゃんに聞いてとか言ってはぐらかすからとか関係ないです。メディアの特権というか「仕事で」聞けるんだから。われわれアマチュアにはできませんからね。The sooner, the better。次の周年を待っている場合じゃないです。よろしくお願いしますm(__)m

今回新規に立ち上げたこのマガジンの記事は、もともと自分のサイトで2000年にアップしてあった記事です。その記事を可能な限り改訂して再掲していきます。ファンのみなさん、ぜひぜひご協力ください。

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