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AG#2 CF Martin D-45

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Specification

トップ:シトカスプルース単板
サイドバック:ローズウッド単板
ネック:ワンピースマホガニー
スケール:645.2mm(25.4")
フィンガーボード:エボニー
ペグ:GOTOH(replaced)
ブリッジ:エボニー
その他:ピックガード交換
1994年製

About 90s Martin guitar

1985~6年あたりからマーティンはアジャスタブルロッド仕様のネックを導入します。リペアの効率化を図るためだったそうです。当時はもっともアコギが売れない時期、おそらくはリストラのため、だったのはないでしょうか。音がどれほど違うのかについては、ロッドそのものよりもネックの厚みや太さのほうが関係している気がします。時期を同じくしてロープロファイルネックという記述がカタログに登場します。マーティンはネックが太いというイメージがありましたが、これもロッドの変更によるものか、あるいは当時の流行に合わせたのか、真相が知りたいところです。D-45はブレイシングがスキャロップヘ。94年にはインレイのアバロンが大きなものからラミネイトに変わります。大きくてキラキラするアバロンが入手しづらくなっての変更でしょう。このギターはちょうどその過渡期に当たるのか、AJネックとスキャロップはあるけど、アバロンは古いバージョン。購入後、急にキラキラする45を見かけるようになってちょっとショックだった思い出があります^^;

Story

D-45といえばガロとCSN&Y。高校生の頃まではそれほど憧れていた記憶がない。なぜかといえば。あまりに遠すぎて想像ができなかったんですね。大学生時代には友人と「いつかはD-45が欲しいなあ」みたいな話をしていた記憶がある。でも当時は楽器屋にもマーティンはほとんどなくてオベーション全盛期。どっちにしてもオベーションもマーティンも貧乏学生には高嶺の花以上の星みたいな存在でした。

その数年後。就職して5年目の94年。転勤したり、体調を崩したり、まあとにかく流れが悪い感じがあって。そもそも自分の力不足なせいですけど、そういう人間だからこそ(笑)責任転嫁というか他力本願というか、何かを変えたいと。その頃はバンド活動どころかときどき喫茶店で歌っているだけで、音楽からいちばん遠ざかっている時期でした。今のようにインターネットがあれば違っていたでしょうけど、当時はまだ一般社会には伝来していません。

その夏、友人と車で東京までギターハンティングに出かけたんです。ちょっとおかしくなっていたのかもしれません(苦笑)。その旅では70年代のヴィンテージ(当時は中古扱い)を探していたんだけど、結局いいものに巡り会えず。

運命の日はそのひと月後でした。この年の9月は何かが変わる年だったのか、3日間佐野元春、ピンククラウド、そしてJLCとライヴが3日連続していてそれに出かけて行った。最終日、9月17日。JLC野音ライヴの日の午前中に思い立って新大久保のクロサワに出かけて。あれこれ見ていたら店長さんから声かけられて、話していたら「新品でいいんじゃない?45弾いてみれば?弾いたことないんでしょ?」と。新品3本の中から選んだのがこれでした。とにかく音が大きくて、キラキラしていてネックが握りやすくて。すぐ虜^^。もちろん男のローン^^で購入。もう四半世紀以上付き合っているギターになりました。間違いなくこれを買ったことで人生が変わったといえる大切なギターです。だから決して高くない買い物ですね。これが言いたい(笑)。これを使うようになって以来、いろんな人との出会いが増えて。人とのつながりを作ってくれたギターです。もう何度も何度もいろんな場所をリペアしてますけどいまだ現役で愛用しています。まだまだこれからが楽しみなギターです。

ピックアップは最初はパッシブのアンダーサドルピエゾ、その後LRBaggsのiBeam activeが出てすぐ搭載。10年後、ノイズがひどくなったので交換。Lyricを経て現在はAnthemを搭載しています。

そうそう。忘れてたけど、かぐや姫好きな人も45持ってる人多いですね^ ^こうせつ&正やんの存在はデカい^ ^

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