背に幾何学、その腹は白紙(裏話)
これは2019年の7月に投稿した
背に幾何学、その腹は白紙
https://note.com/rootrootroot/n/n09d479b7530b
の裏話になります。
写真などそちらに挙げていますので、興味があったら読んでみてください。
さて、僕のフィリピン旅行について、裏話していきます。
1. 旅行0日目〜妖怪のせいだよね〜
大学3年の冬、僕はピンチだった。
これは誰しもが1度は通るだろうし、誰もが歯を食いしばり耐えているものであろう。
しかし大学3年、10代の香りが薄ら残る僕には、いかんともしがたい事態であった。
妖怪"くりぼっち"に襲われたのである。
僕の友達は蜘蛛の子を散らすようにアルバイトへ行ったのに、僕のバイト先(〇〇塾)は無情にも僕に休みを言い渡してきた。ひどすぎる。
悪意がないのがさらに憎い。
去年までは彼女がいたんだが、その彼女にも見放され、足りない頭で思いついたのが「クリスマスなんてない国へ行こう」だった。
足りない頭から、足りない答えが出てきた。
その他にも笑い話作りっていやらしい目的もあったかもしれない。周りの大学生と上手くやるのに、意外と必要なスキルだと思う。笑い話作り。
まぁ本当に適当に決めて、適当に行った。
決まっているのは飛行機と宿だけ。
他はなにも決まってない。
後々思い返してみれば、妖怪"くりぼっち"から着の身着のまま逃げたが1番当てはまる旅行だった。
装備品
古めのiPhone
カメラ
ポケットWiFi
衣服
大きめのバッグ
パスポート
財布
充電器
2.旅行1日目〜馬鹿野郎!そいつがルパンだ〜
飛行機から降りたら、もう夜中。
僕は自分の宿がどこか調べ、どうやら空港から離れているらしいことを理解した。
バスに並ぶ大行列に紛れていると、声をかけてくる男性が1人。
英語はよく分からないが
「僕はタクシーの運転手だよ!」
って言ってきた。
ふむ、怪しい。見るからに怪しい。
僕は場所を教えて、いくらか聞いてみて、どうやら正当な値段っぽいが、怪しすぎる。
まず笑顔がうさんくさい。ヘラヘラすんな!
日本のコンビニバイトを見習ってほしい。
1人も目が笑ってない。
あれでいいんだよ、あれで。
まぁとは言ってもバスは長蛇で、乗る前に終わりかねない。僕はその人を断り、まともなタクシーを捕まえて頼んだ。
ここで1つアドバイス、タクシーに乗る時は
「メーターではかれ」「距離をカウントしろ」って言った方がいい。
彼らは平気で「測ってなかったけど、だいたいこれくらいの値段」って言ってぼったくる。
セブ島はマニラに比べて治安がいいとは言っても、こっちは海外旅行ソロプレイヤー。
「人を見たら詐欺師と思え」である。
宿はさすが格安旅行といった出で立ちで、本気で暴れれば崩れるだろうなって感想だった。
が、しかし、飛行機の長旅に疲れた僕は、雨風しのげてベッドさえあれば、どうでもよかった。
まるでセキュリティなんて言葉がまだない頃の建築物で、その日は深い眠りについた。
つづく...
2020年9月10日
なおと
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