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【MtGモダン】ライブラリーアウトのちょっとした解説 Part15 ガドウィックの初戦編【青黒LO】

Part1・前回の記事を読んでいない方は是非先にお読み下さい。

→前回のパイオニアLOの記事です。

気が付いたら前回の投稿から8ヵ月どころか3年近く経ってました。さすがにビビった。

お久しぶりです。3年の間に世間も自分自身もなんやかんやありつつそろそろ復帰するかーって感じで数ヵ月前くらいに復帰しました。
「いいからデッキの基礎の部分だけ教えて」「急に出てきて誰だお前?」という方は冒頭のPart1の記事を読んでいただけると…と言いたいのですがいかんせん内容が古く現代の構築とはだいぶ異なっているため解説が解説になっていません。これに関してはそのうちリメイク記事を出すかもしれません。
戦績に関しても特に大会で優勝したとかはなく、たまにトチ狂った構築で店舗大会top8に入ったりする程度だったモブLO使いです。
この記事を読んでいてなんだこのカード?となったら大体過去記事に解説だったり採用理由の詳細とかが書いてある(はず)なのでそちらを参照していただけると幸いです。

青黒LOへの注目度でいくと某動画でLO使いを集めてトーークしてたり、世界で8人しか招待されないMOCS出場への権利をLOで勝ち取った方が居たりと最近かなりアツいデッキです。特にトーークの時期は過去記事の閲覧数が50回/週だったのが250回/週くらいになってました。すごい。
休止期間中も採用できそうな新カードの情報くらいは追ってはいたのですが、店舗大会に出たりだとかMOでまともにプレイすることはありませんでした。
幸いデッキそのものや調整パーツは売らずに保管していたため、『ターシャズ・ヒディアス・ラフター』や『天上都市、大田原』、『正気破砕』や『完成化した精神、ジェイス』を買い足すくらいで現代LOに進化できました。

2回撃てば大体勝つすごいカード
後引きでバウンスもできるアンタップインの島
2マナ1ドロー4枚削りorトップで引いたら14枚削り
3ドローとか15枚削りできるすごいやつ

最初にラフター見た時は「同じ3マナミルスペル枠の精神の葬送と比べてかなり強そうだけど追放かあ…正気減らしとか墓所への乱入とか彼方の映像とかサージカル系と噛み合わないしなあ…デッキ内の総コストが少ないデッキへのサイドボード枠かなあ…」とかコメントしてましたが蓋開けてみたらめちゃ強カードでした。メイン4枚から変動することはほぼなさそう。

大田原はちょっとマナフラ気味に土地引いた時もハンドに残しておけば不意打ちで相手の妨害に対策できる場面もあって中々強し。実戦では機会がありませんでしたが、ジェイスをバウンスして使いまわすとかテクいこともできます。

正気破砕はサイクリングに付いてくる効果で4枚削る部分が打ち消されたりすることが稀なので、リーサル見据えて動く時にかなり安心感があります。また、青青青で色拘束が強いとはいえ確定14枚削りできる札は中~長期戦でトップ勝負になった時にかなり役立ちます。

完成ジェイスは…書いてあることは全部強いけど、実戦だとたまに3ドローを1回やった後殴られて死ぬか、トップで引いて15枚削りするかのどっちかだったので徐々に採用枚数が減っていって今は0枚です。個人的にはもう採用することはほぼないかなあという感触。

こんな感じの強カードがどんどん追加されていいのか!?って感じで3年間傍観してました。ラフターも正気破砕もプレイヤーを対象に取らずに「各対戦相手は~」になってるのもえらすぎる。昔だと『神聖の力線』、今だと『夏の帳』(いうほど今なのか?)とか『一つの指輪』を貫通できるので思っている以上に頼りになります。

昔はサイド戦で出たら割と絶望してた
効果盛り盛り
カードゲーム全くやってない友人も存在を認知してたすごいやつ

そんなこんなで復帰戦で使ったリスト(6月中旬)がこちらです。

新鮮な新素材をふんだんに使ったリスト

このリストを軸にマイナーチェンジを繰り返していきます。仕組爆をサイドに入れて考慮を入れてみたり、ピアスをメイン4採用してみたり、書庫の罠を抜いてできた枠に有毒の蘇生を突っ込んでみたりしています。ついでに彼方の映像が全く採用されていません。サイドボードはコジ審とか計略縛りとか墓所乱とかエコトゥルあたりが入れ替わり立ち代わりだったり、墓地対策の枠が魂標ランタンだったりトモクリだったり黒力線になったりしています。あと途中で『第三の道の創設』を取り入れて爆速で削るプランで一瞥とか入れまくったリストを作ってみたりしてました。(調整工程の画像を全部貼っても面白くないので省略)

実質0マナで撃った一瞥を墓地からコピーできる
現代モダンでは無抵抗すぎた『第三の道』タイプ
おそらく最終的なリスト


ああでもないこうでもないと勝率30%前後で構築を変え続けているうちに、「エルドレインの森」が発売されます。そこに現れた超新星が…

書いてある事全てが強い

2マナの英雄譚『ガドウィックの初戦』です。

I ― クリーチャー最大1体を対象とする。呪われし者(Cursed)・役割(Role)トークン1つをそれについた状態で生成する。(あなたがコントロールしている役割がすでにそれについていたなら、その役割を墓地に置く。エンチャントしているクリーチャーは1/1である。)
II ― 占術2を行う。
III ― このターン、あなたが次にマナ総量が3以下でありインスタントやソーサリーである呪文を唱えたとき、その呪文をコピーする。そのコピーの新しい対象を選んでもよい。

呪われし者・役割・トークン

1章で疑似除去、2章で地味にうれしい占術2が付いているのですが、3章のコピー効果がめちゃくちゃに強いです。従来のLOには『任務説明』などで『書庫の罠』を0マナで撃ち直したり、単純に墓地のミルスペルをコピーして使いまわしたりする構築がありましたが、コピーするための呪文自体にかかるマナも必要な点がネックでした。

土地が伸びないと唱えづらい

しかし、『ガドウィックの初戦』では先置きして3章のタイミングでラフターを撃つだけでよく、1章も2章もほぼ腐る事が無い点で強いです。
3章のタイミングで使いまわすという点で、感覚としては第三の道と似たような感じなのですが、ハンドの消費枚数だったり4枚削りよりも占術2の方がありがたい場面が多いため総合的には『ガドウィックの初戦』の方が強いという評価になりました。
また、3章誘発解決後に唱えた呪文はそのままコピーされてスタックに乗るため、3テフェ着地済みのようなソーサリーアクションしか許されない状況でも問題なく2回分解決できます。さらに、ラフター→任務説明→墓地からラフターの動きを取ろうとした際にどこかに打消しや墓地対策を挟まれたりすると計画が破綻しますが、『ガドウィックの初戦』の場合は3章誘発解決後に1回唱えるだけで良く、唱えた時点でコピー生成がスタックに乗ります。そのため、打消し札1枚だけでは本体orコピーのどちらかは確実に通ることになります。(複数の呪文を対象に打ち消せる場合は除く)これを未然に防ごうとすると『ガドウィックの初戦』自体を打ち消したり破壊したりする必要がありますが…破壊はまだしもここに打消しを割くかどうかは分かりかねます。

コピーする呪文はマナ総量さえ3以下であればいいため、状況次第では必ずしもラフターをコピーしなくても良いです。『致命的な一押し』を2回撃ってみたり、(3章解決後であれば地味に紛争達成しています)ラフターが効きにくいマッチアップでは『正気破砕』をコピーして確定28枚削りもできますし、『外科的摘出』をコピーして負け筋になるカードをダブルでぶっこ抜いても面白いです。
※注意点として、代替コストなどで3マナ以下で唱えている呪文はコピーの対象外になります。(例.相手がサーチして0マナで撃った『書庫の罠』、探査で軽くなった『残忍な切断』など)

そんな感じでとりあえず4枚投入し、マイナーチェンジを繰り返して直近で出た大会に持ち込んだリストがこちらです。

4積みカードが多くて綺麗

このリストでスイス5回戦+top8SEの店舗大会に出場し、
8Rack〇×〇
エスパーコン〇〇
黒単コン〇〇
ID
ID
SE1鱗親和〇××
3-0SE確からの1没でした。

2回撃てば大体勝つラフターをハンドに2枚引きこむのは中々難しかった従来のリストに比べて、『ガドウィックの初戦』とラフターが1枚ずつあればとりあえず勝ちの目が見えるのが強かったです。初手にラフターが無い時でもとりあえず設置して、2章の占術2で探しに行くムーブはかなり頼もしかったです。
しかし、運が悪いと3章誘発時のターンにラフターも正気破砕もハンドに無くそのままターンを返す場面も少なからずあり、改善の余地がありました。
この問題はプロトタイプを組んだ時から存在していたため、3マナ以下でギリギリ採用可能なパワーだった『精神の葬送』を2枚ねじこむ調整もしましたが…仮にコピーして撃ったところでせいぜいデッキが半分削れるくらいの期待値なので抜けていきました。



ああ…3章誘発解決時に毎回ラフターを引けていたらなあ…

サーチして手札に行くまでしなくても、トップとかに積めて3章誘発解決のターンに手札にあればいいのになあ…勝手にハンデス対策になるし…

そんなカードがあるわけ…



あった。

登場直後は『罠師の引きこみ』を添えて『書庫の罠』連打をするリストが開発されたりしたものの、次第に採用されなくなった『対称な対応』がまさかのベストマッチ。
相手が積み込んだ分は適当に書庫の罠なりカニの上陸なりで削ればいいし、何より1マナで済んでいるのがえらい。3章の1ターン前に土地3になってさえいれば、『対称な対応』で積み込んだ後何かしらで相手のデッキトップを落とし、直後の相手ターンに『湖での水難』で構えるムーブが本当に強い。
これは採用するしかない!

そうしてできあがったリストがこちら。

土地23→22、水難4→3

最初は3枚採用でしたが、『対称な対応』有識者によって、引きすぎても弱いという意見をいただいたためまずは2枚の採用。

肝心な時にラフターが無い!という心配が減り、なんならハンドで腐っている書庫の罠を投げつけるために雑に使ったり、従来だと『書庫の罠』を積み込んだ後『思考掃き』で15枚削りをしていたように『正気破砕』で17枚削りにしたりと使用方法は様々。

このリストでMMMにいざ出陣!



したかったのですが、寝過ごして0回戦負けとなりました…
そのため、実際の使用感レポートは次回以降となります。

そういうわけで、今回はここまでとします。
久しぶりに5000字超の記事を書くとさすがに疲れますね。

せっかくLOに興味を持って検索して出てきた人の最新記事が3年前の古文書だと即ブラウザバックする方も多かっただろうな、ちょっともったいなかったかなと思い(ろくに結果も出てなければちゃんとした解説になってるかどうかも怪しいとはいえ)備忘録も兼ねて時々記事を書いておこうかなあという感じです。冒頭でも書いた通り、そのうちPart1のリメイク記事を書くかもしれません。

これどういうこと?とかここ間違ってるぞ!とかあればTwitterの該当ツイートにリプなり引用で伝えていただけると助かります。それではまた。


→Part16ができました。実戦編です。

→パイオニアの新記事はこちらです。(3年前なので注意)


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