ChatGPTはBing AIの踏み台なのか?
マイクロソフトが情報の小出し作戦に打って出た
ChatGPTに多額の資金を投入しているマイクロソフトですが、動きが活発です。2023年5月4日に公式ブログにて「次世代のBingとEdgeよるAIイノベーション」という記事を公開。今後の新しいBing AIについてのロードマップが示されました。
それによれば、新しいBing AIには次の機能が搭載される予定です。
回答として、画像や動画の生成が可能になる
画像生成が母国語での指示が可能になる
ビジュアル検索が可能になる
チャットした結果とWebアクセスの連動が可能になる(マルチセッション)
チャット履歴に対応される
エクスポート機能、共有機能に対応される
PDFファイル用の要約機能が可能になる
サードパーティのプラグイン組込が可能になる
画像については、Open AIのDall-Eエンジンが用いられるようです。動画については不明です。ただ、このところAIで動画の自動生成をするサービスも登場しているので、特別難しいことではないということでしょう。
こうした情報を小出しにしてきている理由としては、先日公開されたGoogle Bardなどの、他AIのけん制の意味もあるのでしょう。AI戦争はますます激化の一途になりそうですね。
一方ChatGPTは?
その一方で、ちょっと気になるのが、表題の、
ChatGPTはBing AIの踏み台なのか?
についてです。
ChatGPTについては、「積極的にどんどん使っていかないとヤバイぞ」といった感じではありますが、どことなく先行き不透明です。
確かに、世の中の論調として、AIアレルギーが起きていることも事実です。著名人から、あれほど開発ストップが糾弾されている昨今、しばらく様子見になるのもいたしかたないかもしれません。
とはいえ、例えばの話、Bingの良い部分をChatGPTに取り入れるぐらいのことはできそうな気がします。たとえば、現状のBing AIについてChatCPTの比較したとき、次のような良い点があります。
ChatGPT-4がベースになっている
情報ソース(詳細情報)を示してくれることがある
次に行うべき質問の先読み質問を出してくれる
最新の情報との連携がされている
サブスクユーザーにもっと恩恵を!
おそらくですが、サブスクユーザーであれば、このあたりの恩恵の無さについて、もどかしさを感じているように思います(十分満足な方もいるかもしれませんが…)。
もちろん、高速な「デフォルトGPT-3.5」が使えるだけでも、高いアドバンテージを感じているかもしれません。
しかし、多くのサブスクユーザーは、GPT-4の回数制限を撤廃したり、高速なGPT-4を解放してくれることについて、大きな期待を寄せているのではないでしょうか?
マイクロソフトやOpenAIとしては、難しい舵取りをしている昨今ですし、裏では何か計画がないわけはないので、今後に期待したいところです。
今一度サム・アルトマンの言葉に立ち返る
ちなみに、OpenAIの最高経営責任者であるサム・アルトマンが2023年2月の時点で、汎用人工知能(AGI)について、短期的および長期的展望について述べています。次はシンプルにまとめたものです。
短期的
社会の認知を伴った段階的な移行が重要である
ユーザーや社会や世界の合意が必要である
AIの安全性と機能性を同時に進歩させなければならない
利益やアクセスの公平な分配が課題である
新システムをリリースする前に独立監査を受ける必要がある
長期的
ユーザーとの情報共有が大事である
初めてのAIは進歩の速度は速いが、リスクも大きい
ときには減速させることも必要である
困難はあるが全員が団結することを希望したい
人類の繁栄のためのAIで世界に貢献していく
じれったく感じる人もいるかもしれませんが、石橋を叩いて渡れということでしょう。
がんばって!ChatGPT!
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