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40周年

自分の漫画が初めて雑誌に掲載されたのは1979年9月5日発売の『花とゆめ』19号。今日で40年経ちました。
月例のマンガスクールで努力賞を受賞した16ページの作品です。努力賞だったので受賞時はそれでデビューできるとは思っていず、続けて投稿用に描いていた作品がデビュー2作目になりました。

そして、その年の10月10日が〆切の第4回アテナ大賞(当時)に出していた32ページの作品が2席(1席は該当作なし)を受賞し、そのままデビュー3作目として掲載され、翌年のアテナ大賞のデビュー優秀者賞もいただけたので、漫画家の滑り出しとしては比較的順調な方だったと思います。

今でも、デビューが決まったという知らせを電話で貰ったとき、何の装備も持たずに大海を小舟で漕ぎ出すような気持ちになったことが鮮明に思い出されます。他の新人さんと比べて特別に画力があるわけでもなく、飛び抜けて個性的な話を作れるわけでもなかったので、その先果たしてどのくらい漫画家として続けていけるのか、いや、数年間でもプロとしてやっていけるのかすら全くわからなかったからです。

案の定、デビュー後数年は定期的に掲載はされたものの鳴かず飛ばず。このままではいけないと、ずっとやりたかったミステリ物に思い切って挑戦したのが『パズルゲーム☆はいすくーる』です。おかげさまでこの作品は私の代表作となり、今でも『パズルゲーム☆サクシード』『パズルゲーム☆プレステージ』として、シリーズが続いています。

上に載せたのは『パズルゲーム☆はいすくーる』の冒頭の1ページですが、当時は高価だったスクリーントーンを節約するために制服も女子は手描きのカケアミにしていました。なにしろこれが何とかならないとプロとして続けていけるかどうか微妙だという正念場だったのです。経済的にも逼迫していたので(私自身も他の先生のアシスタントをして食いつないでいましたが)制服全部にトーンを貼ることは贅沢すぎてとてもできませんでした。

おかげさまでパズルゲームは何とかなり、制服にもトーンを使えるようになり(笑)、多少の波はあったものの、なんとか乗り切ってこられたのは、ずっと読み続けていただいている読者の皆様のおかげです。運もちょっと良かったかな?

その運ですが、ぐっと波が小さくなってこれはマズイという時期に、ちょうどコミックスタジオのバージョンが3になり、Power Mac G5が登場。それを機にアシスタントさんをお願いするのをやめてフルデジタルに移行しました。2004年のことです。絶妙なタイミングだったと思います。

現在はCLIP STUDIO PAINT EXで漫画を描いています。使用マシンはMac mini。それまでいつもAppleのハイエンドマシンを使っていましたが、円筒型のMac Proをリプレイスする時期にちょうど黒いminiが登場したのでスペック盛り盛りにして購入しました。その後おろし金デザインのMac Proが発表されましたが、おそらくあのマシンは我が家の電源環境では無理がありそうなので、miniにしておいて良かったと思っています。

液晶タブレットはCintiq Pro 32 (DTH-3220/K0)です。21インチから始めて24、27インチと買い替え、とうとう32インチです。デカイです。

他にiPad Pro(10.5インチ)も持っていて、骨折して入院したときはiOS版のクリスタ(リリース直後!)で骨折日記を描いたりしましたが、こちらは次のiPad Proの発表があれば大きいサイズのものに買い替えることを検討しています。Apple Pencilの第2世代も使いたいですし。

…と、ついApple製品の話になってしましましたが、実はデジタル化したのは私にとっては大きな意味があります。経済的な面ももちろんですが、長く仕事をしていてなんだか行き詰まっていたときに、大好きなデジタルデバイスを触りながら仕事が出来るということは、新鮮味が大きくてやる気が全然違ってきたのです。もちろん紙に鉛筆やペンで絵を描くことも好きではあるのですが、新しいことにチャレンジするという気持ちがあると前向きになれますよね。しかもデジタルは常にOSやアプリケーションのアップデートがありますので、ずっと研究&前進し続けて行かなければならないのも楽しいのです。(いや、漫画で前進しろよって話ですがw)

ダラダラと書いてしまいましたが、今まで40年間続けてこられたことに心から感謝しています。そして、まだこの先ももうしばらく続けて行きたいと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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骨折日記のときはたくさんのお見舞いサポートありがとうございました。 ブログからこちらに移行していこうと思っていますので、日常の雑文からMacやクリスタの話などを書いていきます。

ありがとうございます!
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野間美由紀

ミステリ専門の少女漫画家です。Apple製品が好きでiPhoneは日本上陸の日から常に最新機種を使っています。作画環境はMac mini(Late 2018)、Cintiq Pro 32 (DTH-3220/K0)、CLIP STUDIO PAINT EXです。

コメント3件

うおおおおおお懐かしいいいい。そして mac とのふれあいがその後の進化につながっているという話がとても興味深いです。

歳を取ると想像力が枯渇する人が多いなんていうひともいますが、実際は本質は変わらないまま、道具や向き合い方が変わってゆくことで前に進むのかもしれないなどと思いました
ありがとうございます! 書いてるうちにMacの話になってしまって、ちょっと強引にまとめてみました。(笑)
40周年おめでとうございます!
先生の作品に出合ったのが、たぶん中学生位の頃、かれこれ30年ほど前の事でしょうか。
これからも作品を楽しみにしております。
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