ヤヌスの鏡?

キネシオロジーというのは体をさわって筋肉の反応をチェックすることによって原因を探ります。そうすると、クライアントさんが口で言っていることと、体が言ってくることが一致しない場合もあります。

40代の女性のクライアントさんは、もう20年以上、睡眠導入剤を飲んでいるということで、なかなか眠れないということと、なんだかとても疲れるということでした。

体に原因を聞いていくと、小さいころからのいろいろな出来事が原因として上がってきます。そのほとんどは両親、特に母親とのいざこざや、学校での友達や先生とのいざこざ。

ところが、クライアントさんに直接話を聞いてみると、何も問題なく楽しく過ごせたし、友達もたくさんいたと言います。

そう言うので、再び体に確認してみると、やっぱり言ってることとは正反対のことが上がってきます。クラスメイトとはうまくいってなかったようだし、友達はほとんどいなかった模様です。

クライアントさんの話を聞いてみると、子供のころは優等生でいい子で、それは今でも続いていて、仕事もできて、同僚や上司からも信頼され、人間関係も良好ということなんだけれども、体は全く逆なことを教えてくれます。あんまり違うので、もしかしてと思って、「二重人格?」って、体に聞いてみたら、「イエス」という反応がでるではないですか!

私が子供のころ、『ヤヌスの鏡』というドラマがあって、日中は優等生でいい子なんだけれども、夜になると不良の悪い子になるというお話があったのですが、まさにあの感じ。まさかセッションをやっていて、二重人格の人がくるなんて思ってもいなかったのでびっくりです。

この方は、子供のころの出来事が原因で自分が分裂してしまい、自分はとてもいい子のつもりなんだけれども、行動はかなり極悪という方でした。けれども人間というものは、人格が分裂していると安心しては暮らせないようで、症状として不眠と疲れが出ていました。

二重人格だと気づくまでちょっと時間がかかったけれども、その抑圧されていた人格を統合するセッションをしたら、その後、20年間飲み続けていた睡眠導入剤なしに眠れるようになったとのこと。

今回わかったのは、ひとは二重人格になってしまうと、言ってることが事実とあまりに違うので、カウンセリングはできないだろうということ。またご本人も自分は何も問題のないいい子だと思いこんでいたので、自分が二重人格だとは思ってもいませんでした。二重人格の人なんてなかなかいないとは思うけど、キネシオロジーがこういう皆さんのお役にたてればなと思ったセッションでした。


サポートしていただくと助かります!