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100年白いシルクを織り続ける絹織物工場がマスク作りをITシステム構築"ふう"に考えてみた

シルクの織物工場として、不織布マスクを少しでも医療機関に回せるように、シルクの布マスクの生産すること、それをシルクを欲している人に届けたい

と思っていますが、内心シルクは嗜好品的要素がとても強く、マスクがシルクである必要性はなんだろう?本当に必要としている人は誰なのだろうか?と日々問いかけていました。

それに、世間ではコロナにより仕事が激減などよい話がない中、ただただ中身もなく流れにのってマスクを作ったらまずいという思いもありました。


自分自身がそう悩むということは、シルクの良さを理解しているつもりだけであり、本当におすすめしたい!という境地にまだたどり着いていないのだと思います。


そんな時、義母の頼みでガラケーからスマホに変える為に、携帯キャリアのお店に行くことがありました。混雑していないことを確認した上で手続きをしたのですが、その際に対応してくれた人が、かなりかっぷくのよい男性。

接客する席には上から透明なビニールシートがぶら下げて飛沫対策がされていますが、それに気をゆるしたのか、身につけていた布マスクを外して、ムレて大変なんですよね~~ほんとつらいです、、、といいながら、タオルで口周りをふく姿をみて、これか!!と思いました。笑


何かといえば、これからどんどん暑い時期になってくる。夏はさらりと肌触りがよくとにかく心地よいものがよい。

そう考えると、あまり深く悩まず、シルクで快適性を提供できるマスクはとても意味あることだ!!!と納得したのです。


そんなこともあり、どうせつくるなら、シルクのマスクを自分の今までのキャリアをいかし全力でやりたい・・とも思いました。


もちろん、ネットにあがっている型紙をつかい、作り方動画をみて、手元にある生地を使って作り、早く届けるぞ、もいいと思います。その方が明らかに早いし、良いのかもしれない。


でも、私はそういうのが少し苦手です。

今まで育ててきた自社ブランド「絽紗」や「しろずきんちゃん」の立ち位置もあるので、マスクでも何か軸をもちたい。こういう状況でもしっかり考え、日本のものづくり魂をしっかり伝えたい、と思っています。


つまり、今までずっと大事にしてきた、ものにストーリーというか、思いというか、ぶれない何かを込めないと、消費者に伝わらない。もともとのんびりやな性格もあり、丁寧にゆっくりと確実に・・・を大切にしてきたんです。だから、マスク一つとっても同じようにしよう!


という思いもありながら、、、、


今はマスク不足で困っている人も多いから超超スピード対応しないといけない、というのもあります。

それだけでなく経営的にみても、いずれ市場にマスクがあふれることだって想定出来る中、後発になればなるほど、在庫等のリスクも高くなる。だから消費者の求めるものをす早く提供するという、まさに会社のレベルが問われている。。。


つまり、足を踏み入れるなら、両立させるしかない!!

のろまな亀(私)に、早く走れといっているようなもの。少し苦手です。

※この回りくどい文章タラタラ感を見ればお気づきと思いますが。。。



というわけで、今までとは同じような慎重スタイルはやめました。

じっくり考えるより、すぐやる、やりながら考える。


原点回帰をする

そうそう、話変わりますが私は7年前までシステムエンジニアでした。訳ありで家業に入れさせてもらい、社長である兄や職人さんと一緒にやっていますが、仕事のいろはは前職、社長や先輩方に勉強させてもらったことがベースです。

こんな時は原点回帰ではありませんが、マスク一つとってもいい機会だからシステム設計的な思考で整理しながらやるのもいいものだ、と楽しみながらやってみました。

※重要※ 用語などは昔を思い出しながらこれを書くのに時間もかけられないので「おいおいこの考えはこの工程でしょ!」みたいなツッコミはありがたいですが、ご容赦くださいませ。


マスク開発の進め方

システム開発でいうならば、ウォーターフォール型開発ではなく、プロトタイプ開発(今だとアジャイル開発?)で進めていきます。そもそもどういうものを作ろう!という明確なものが最初はなかったので、上流工程から下流工程にしっかり推移していくようなやり方は無理。

だから不織布マスクやネット上に転がっているマスクの型紙や作り方を思うがままにサンプルとして作りそこから評価していくことにしました。

単純そうで奥が深そうな未知なるマスクに、いち早く(後発ですが)サービスインできるよう、そして常にユーザーの声から改善を繰り返しできるような仕組みにしなければならないのです。


きちんと生産(開発)基盤を作る

あとシステム構築する際は、平行開発を進めたり、生産性を上げたり、品質の均一化をはかるなどフレームワークの存在が大切でした。

着用年齢層によりサイズが異なったり、利用シーンがあったり、自社のそれぞれのブランドの個性もだしたいし、ユーザーの細かいカスタマイズに対応した多種多様なマスクに対応できるように、拡張性を考慮しなければなりません。


となると、様々な要件をどういうふうにベースとなるフレームワークが担えるかを考えたいと思います。そもそもマスクにおけるフレームワークとは何なのだ?笑 ということですが。


先に全体をイメージしてみる。

悩んでもしかたなく、とにかく紙に色々かいていって、結果的に今イメージしていることがこんなふうになりました。(プロトタイプを作りながら色々と改善していきました)

概念図

※図の書き方がおかしいというツッコミはご遠慮くださいませ。。。


マスクの要件定義をしてみる


とりあえず「マスクとは」でググりました。笑

マスクといっても野球のマスクのように防具的な意味もありますが、「鼻・口を覆うガーゼ製などの衛生用具」というのがしっくりくるでしょう。


衛生用具なのですね。


つぎに「衛生」で調べてみると「健康を守り、病気の予防をはかること。清潔に保つこと。」

なるほど。


今一番の心配事でいえばコロナウィルスから命を守る、ということなので、ウィルス(花粉も)を遮断する、自分の飛沫からウィルスを拡散させない、ということが求められているのではないでしょうか

遮断するだけであれば、布や不織布より、物理的に絶対通さないものがよいですよね。でもそういう訳にはいかない、人が呼吸しなければならない(通気性を確保)。ぱっと思いつくのは、それを両立させるバランスを探ることかと思います。


ただ気をつけたいのは、私たちは「マスク+シルク」というカテゴリとなるので、消費者ニーズもまた変わってくるのではないかと思っています。そもそもシルクマスクを欲する人は、ウィルス遮断性能を追求していないのかもしれません、その辺をしっかり見極めないとです。


ほかに、どんな外部インターフェイスがあるのか??


紫外線

女性は紫外線を気にするみたいですよね。マスクが紫外線を吸収してくれると嬉しい、そうなるとサイズも気にしないといけないところ。小さめのマスクしていて、口周りと頬で色が違ったらそれも少し悲しい。。


視線(人)

あと視線。これは物理的にアクセスするものではないかもしれませんが、マスクは顔につけるもの。今や顔の一部といって良いでしょう。それだけ相手に与える印象の大部分を示すものとなりました。すこしでもキレイにみられたい、かっくよくみられたい、TPOにあわせたものを、などあるのではないかと思います。

それにつけていないと、冷ややかな目でみられるというのが現状です。


その他の性能要件

本来は要件は数値で示すべきでしょうけど、それはよくわからないので考えません。。。


セキュリティ(ウィルスや花粉などの遮断・抗菌性)

最も大切とおもう機能性=ウィルス遮断だと思うのですが、布マスクでどれだけ対策できるのか疑問です。

不織布マスクですら完全に遮断できないとも言われているので、そこを追求するのも大事ですが、マスクに求められる他のことを考えていったほうが良いと思っています。


あと気になるのが抗菌性。抗菌とは増殖を阻止する性質ということですが、マスクについたウィルスが死ぬ、ということなのでしょうか。シルクは抗菌性があるなどと言われていますが、本当はどうなのでしょう。こういうことは言葉だけが飛び交いよくわからないのが現実です。


ユーザーエクスペリエンス(つけ心地)

シルクのマスクですから、このつけ心地というのは大切にしたいです。

長期戦になればなるほど、マスクをつける時間が長くなるわけです。少しでも不快にならない、理想をいえばつけている方が気持ちよい、お肌がきれいになったなど、手放せなくなるほどの中毒性をもとめられたらいいなと。


デザイン(プロダクトデザイン・パッケージデザイン)

マスクといえども一目惚れしてしまうような洗練さを求めていきたいですよね。すでにもう色々なオシャレでかっこよいマスクがでています。

そして、これからしばらくはマスクがギフトの定番になるのではないでしょうか?百貨店の外商さんも名刺代わりの手土産に持っていったりするそうです。

となると、マスクの選別が始まる。

少しでも困っている人に・・と皆さんマスクを作っていますが、場合によってはマスクで溢れかえることも想定できます。


まさに、マスク大戦国時代。


その中で、急ぐことも大切ですが、私たちらしく100年愛されるマスクとは?を考え、お求めいただける人も、ギフトで頂いた人も、少しでもハッピーになれるものを考えて行きたいと思います。


運用管理(お手入れ)

「布マスク=使い回す為の存在」ともいえるわけで、お手入れができなければいけません。

まず洗えるか・・どうやって洗うのか・・洗った後はどうなっているのか・・アイロンは必要なのか・・。

「シルク=洗えない」と思っている人が多いので、しっかりと洗う方法(マニュアル)や、メンテナンスし易いプロダクト設計を考慮していかないとです。


価格

もちろん少しでも価格を抑えるために、生産効率のよい仕組みを考えているわけです。でも商売なので倒れてしまってはだめですから、持続可能なバランスのとれた価格を目指していきます。

例えば、自分で縫える人は完成品でなくても良いわけで、少し価格を抑え生地で買えるようにしたりするなどしていきます。

さすがに、サブスクリプション方式は取れないので、買取で。


マスクであるということ

そのうち解消されると思いますが、マスクという形だけで安心感を持つような気もしています。それだけ皆さんが不安なのですよね。

でも私たちは市場に不織布マスク、布マスクで溢れかえった時のことも頭に入れてやらなければならないです。


内部要件:私たちはマスクに何をもとめるのか

今回は自社での企画製造ですので、クライアント=自社で進めているのですから今まで取り組んできたブランディングが大事です。ブランディングは自分たちで正しく伝えることで、正しく理解して頂くこととも思っています。

つまり内側がしっかりしていないといけない。


それを踏まえると

1:五泉シルクの認知

マスクをして自分が美しくなり、それでいて気持ちいい・・最大の幸福感を目指す。

2:横正機業場、自社ブランド(絽紗・しろずきんちゃん)のファンづくりブランド別に全世代向けのラインナップを出す

ということです。


1については、マスクに、私たちの織るシルクの生地の良さを最大限込めることです。五泉の、シルクの、普及活動であり、シルクの良さを知って頂くためです。

だから布マスク、中でもシルクのマスク多々あれど、やはり美しいシルエットでありながら、つけ心地が最高、というのを目指したい、と思います。

ちなみに、具体的なイメージはもう決まっていて、

シルクに包まれている!!!感をだしたい。


2については、内部的な話ですが、

横正機業場のホームページのトップには赤ちゃんがいます。そして気づかないと思いますが、一番下に謎の手が。。。これはひいおばあちゃんの手。

これに込めた思いはシルクは赤ちゃんからご年配の方までどなたにも安心して使えて、各世代をつむぐもの、というメッセージを込めています。それを元に自社ブランドを企画してきました。

シルクストールの絽紗は、主に30代からご年配まで。

シルクのベビーウェアのしろずきんちゃんは、生まれたばかりからの新生児とご家族。

それぞれターゲットが違うのでそのターゲット別のマスクをしっかりと練り上げるということです。


基本設計について

もう少し踏み込んで、要件を満たすには、どういうアプローチをしたらよいかを考えていきます。

知識がないので、色々調べねばなりません。不織布マスクを研究する、ネットの情報を調べる。プロトタイプを作り・着用する。まぁやりながら考えていくことにしました。


デザイン・形状

大きく分けると、プリーツタイプ、立体タイプ、平面タイプの3つが多いでしょうか。それぞれ何を解決してくれるのでしょう?男女、年代で何が好まれるのでしょう?


形はさておき、私(42男)がマスクにもとめるのは、

しめつけないゴム強さ>通気性>肌触り・気持ちのよい素材>フィット感やホールド感(つけ心地)>話しやすい>飲み物さっと飲める>しわが目立たない>シンプルな形>ウィルス遮断 な順です。

布マスクな時点である程度ウィルス遮断は横並びではないのか??ということから、快適なものがいい、と思っています。

これはあくまで私ですが、では快適な形状はなにしょうか??それはどれかは分かりませんが、洋服だってパターンが少し違うだけでシルエットが全然違い着心地が違うわけで、マスクだってきっとそうだと思います。顔の輪郭が違うわけですから、、、だから色々試行錯誤の覚悟が必要ですね。


ゴム紐

実は私マスクが大嫌いです。とにかく耳が痛くなり、マスクをすると頭痛になるんです。(たぶん顔がでかいから、なのですが、、、。)

最近は不織布マスクでもゴムが弱くつけ心地がよいのもでてきたのですが、それでも気になります。メガネかけている人は日頃耳にモノがあたっているから気にならないみたいですが、どうも苦手です。

それなら自分でつけてあまり気にならないのであれば、他の人からしたら不快にならない、という一つの指標になるのではないかと思っています。


縫製

縫い目だけで仕上がりの良し悪しがでるのは事実です。ただ、一つ一つ丁寧に作りすぎれば手に届く数が少なく、手間がかかれば価格が高くなる。

私たちが意識するのは、縫製を簡単にすることで品質のブレがでずらくすること。ある程度の量産ができることです。

手縫いを前提とした設計にしたら、仕上がりが美しくなるかもしれません。和装の手縫いでは「くけ縫い」といい縫い目を表に出さないようにきれいに仕上げます。そういう技術も大切にしていきたいですが、手縫いでは数も限られ、縫製工場に依頼できる仕組みを目指そうかと思っています。


方式設計


ウィルスの遮断と通気性のバランスをどうするか

はっきりいってどのくらい対策をすれば防げるのかが分かりません。作ったものを試験したくとも、今カケンの試験もパンク状態のようです。

でも、言えるのは、

高密度の生地を使うべきだし、一枚よりは複数枚重ねた方が効果があるはず。でも重ねすぎで息苦しくなっては意味がない。

ここはプロトタイプを作りながら、まぁこんな感じだと安心感あるよね!!!という「なんとなく感」を目指すことにします。


生地としては、織組織のなかで一番高密度となる平織りの生地である五泉の羽二重を使うことにしました。それを2重にしてある程度の機能性を担保する。そして、それ以上求める場合はウィルス遮断は拡張性を考慮して、臨機応援に対応できるようにする。

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性能強化をどうするか。

ダチョウの抗体、銀イオン、銅 などなど色々な糸をつかったり加工をした対策が施されているものが多くあります。きっと効果があるんだろうな、あるのかな??と思いながら、口元に何かよくわからないのがあるのも嫌だしとも思ったりします。

私たちは、そこを目指さない。

という訳でこれは拡張性を残すことにしました。(図でいうビジネスロジックレイヤー。)

例えばフィルターを入れることができるポケットを用意することで、拡張性を考慮したいと思います。リードクッキングペーパーをいれるだけでもそれなりに効果ありそうです!笑。

アロマの香りを楽しんでもいいかもしれない。


プロトタイプ開発

※ある程度出来上がってからこれを書いているのでプロトタイプ時代の試行錯誤はかなり省かれています。


まず生地ありき。織物工場としてマスクのための生地とは

布マスクを作ろうと思った時、一般的にはある生地を使います。私たちは絹織物工場ですので、目的に合わせて生地を設計し織ることができる。

ここが強みと思います。時間のない時でもここは忘れたくない。自分たちのコアは何なのかと。そこで解決できることもあるのではないか、と問います。

ひとつの答えは、

縫うところを極力減らす

素材感を感じさせるにはあまり手をいれないことが大切。

縫製する箇所が少ないことは生地の一体感や歪みが出ずに美しいフォルムを生み出すと思っています。縫製代も下がるので、価格も下げれます。

その生地こそが本当のベースです。


フレームワーク設計:スマートシルクマスクフレームワーク

生地概要-1050ー1050

マスクを作りやすい幅で生地を織り、真ん中で簡単にたためるような生地。

これをたたむことで、表面的なシルクの部分(スマートシルクマスク無地インターフェイス)と、肌に触れる部分(スマートシルクマスクお肌アクセスコンポーネント)の二重構造を簡単に実現します。


業務設計


シルクの美しさを引き出す形とは

そこは一つは着物にあるのでは、平面で構成されることを前提とした生地なので、平面で設計するのが一番美しいのでは、ということに行き着きました。

ただ、平面ではマスクにならず。やはりシルクの美しさを感じさせるにはドレープをだしてあげたい。光の向きによってキラキラと輝く様が真珠のよう。


ゴムではなくシルクの編み紐がつけ心地がよかった

ゴムは収縮するので、顔のサイズが異なっていても柔軟に対応できるメリットがあります。しかし、私のような超?顔デカ人間からするとゴムがいやだったんです。

マスクゴムが市場から品切れになったのもあり、どうするか考えていたところ、工場の現場で、長さを簡単に調整できる結び方をしていることを教えてもらいました。(私現場経験が少なく、知らなかった)

ということで「シルクの編み紐」にしました。

これ、もともとシルクのベビー用品「しろずきんちゃん」で特注でつくってもらったもので、肌に触れる部分は全てシルクにしたい、ということから紐もシルクでつくったのです。

このシルクの編み紐を使うと、ひと手間かかりますが、長さ調整もできるし、肌触りがとにかくよいのです。


たどりついたマスクとは



シンプルバージョン

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ただの平面のシルクの布です。

でもこれを身につけると、こんな感じになります。

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ポイント1:美しいドレープ

シルクの紐ですが、編み込みにすることで滑りづらくしています。これにより脇の部分をキュッと絞ることで、ひだでき、シルクらしい美しいドレープが生まれます。光の当たり方によって輝きが変わり、とても上品さがでます。


ポイント2:シルクに包まれている!というホールド感

とにかく「シルクに包まれている!!!というホールド巻」をだしたかったのです。男性でもしっかり顎までケアするサイズにすることで、心地よさが倍増します。

またマスク前提で化粧をしない女性も多いらしく、鼻からある程度多い尽くせるサイズは安心してもらえるのではないかと思っています。もちろん、顔に大きいものがあると小顔に見える効果もあります。

※わたしは安倍首相が小さいガーゼマスクをしているのをみた時、すごく顔が大きいように感じてしまった。


ポイント3:お手入れがしやすい

平面構造なので、手洗いした後に、生地をしっかりと伸ばすことでシワがとれます。

生地とシワの関係はやはり高密度でハリがあればあるほどシワが付きやすく、ニットのように柔らかければシワが目立たないけどハリはでないのだと思います。

五泉羽二重は、濡れ緯を用いしっかりとよこ糸を打ち込むことで、染めムラがでない美しい生地になるのでどうしてもシワが出やすいです。これを着物同様のシンプル平面構造にすることで、カバーします。


ポイント4:少ない縫製

生地を裁断し両端の2つを三ツ巻してミシンで縫っているだけの超簡単仕様です。マスクの上と下は生地の耳をつくり縫っていません。


ポイント5:シルクの編み紐

簡単さでいえばダントツ、ゴム紐だと思います。でも紐だと長さ調節ができて自分の顔にフィットさせることもできます。

そして、紐までシルクだとなんだか嬉しくないですか??

シルクマスクって言うのだったら、そんなマスクがあってもよいかなと思いました。



ランド別のマスク展開

織物工場ですが、自社ブランドも手掛けています。

シルクストール「絽紗」とシルクのベビーウェア「しろずきんちゃん」です。これらには、プレゼンテーションレイヤーを変えることで、対応していきます。


絽紗インターフェイス

シルクストール「絽紗」らしさを追求する。シルクストールで使う生地を表面に持ってくることでモアレの美しさやシルクのしなやかさを感じさせる、シンプルエレガントなマスク。

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しろずきんちゃんインターフェイス

シルクのベビーアイテム「しろずきんちゃん」で使っているかわいいイラストを織り込んだ生地を表面に持ってくることで、かわいい白いマスクのできあがり。

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赤ちゃんのマスクは自分でつけるわけではないから、シルクの紐でパパママが調整してあげる方が安心感あるかな、と思いました。


長くなりましたが、絽紗サイトでシンプルバージョンと生地販売を開始しました。少しでも知ってもらえるとうれしいです。(下の画像をタッチ)

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